ブレンド日記

世の中の出来事・木馬での出来事・映画の感想・本の感想・観るスポーツ等々ブレンドして書いてみました。

(27)小暮写真館・・宮部みゆき著(講談社)・・6/26日読了

2010年06月28日 | 本の事
日記@BlogRanking←最初にクリックおねがいいたします。

 

 なんとも分厚い小説。
700ページにも及ぶ。
勿論 私が選んだ本ではない。トンボの本のまた借りなのだけど・・

もう会えないなんて言うなよ。あなたは思い出す。
どれだけ小説を求めていたか。ようこそ、小暮写眞館へ。
3年ぶり現代エンターテインメント。(「BOOK」データベースより)

この本のタイトルを始めて新聞で見たとき、「えー?宮部みゆきって写真もやってるんだぁ」と思った。写真集かと思ったのだ。
そして何ともノスタルジーを感じさせる装丁、サスペンスなの?それとも旅日記?・・

けど、違ってました。

英一(花ちゃん)と両親、それに小学生の弟の四人家族が、念願のマイホームを手に入れ、ある町に引っ越してきたところから話がはじまる。寂れた商店街のど真ん中にある築三十三年という店舗兼住居。両親は、敢えて外装も店舗部分も直さずに住むことにする。
そんなわけだから、看板もそのままだ。緑青の浮いた合金の板に「小暮写眞館」の文字。

そして話は花菱一家を軸に始まる。
主人公の花ちゃんと、ちょっと変わった両親、生意気な弟、そんな花菱一家を面白がる親友の店子力(通称テンコ)コゲパンなどが一気に紹介されていく。
四章にわたって物語は進んでいくのだけど、各章とも小暮写眞館を舞台に、いわくつきな「写真」を軸に展開していく。ときに、それは謎の心霊写真めいたり、ミステリーめいたり。
三章までは物語がゆっくりなので、途中何度も眠たくなったけど、でも。怒涛の四章は流石というか、このあたりから目が離せなくなってしまった。

ネタばれにならないように書くと、写真を軸とした各話とは別に、いくつかのサイドストーリーが全編を貫く。一つは、小暮写眞館の店主だった故小暮泰治郎にまつわる挿話。写眞館には、小暮老人の幽霊が出ると噂されているのだ。二つ目は、花ちゃんのすぐ下に生まれ、四歳で亡くなった風子のこと。そして、もう一つ、不動産屋の若い事務員の垣本順子。愛想もなにもなく、「バッカみたい」が口癖の彼女にも、なにか、いろいろと訳がありそうで、花ちゃんには気になる存在になる。

読み終えた後、この本は児童文学書でもいい、高校生の夏休みの感想文課題小説としてもいい。そんな思いになった。
日記@BlogRanking←クリックお願いいたします。

雨 29℃

最新の画像もっと見る