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久しぶりに浅田次郎。
浅田次郎贔屓のフルタイムさん薦められたわけではない。
図書館で見つけた本だ。
それというものイリコさんの旦那さんが入院していて 退屈しているんじゃないかと、またしても私のおせっかいで、借りに行ってその時見つけたのだ。
やっぱりいいですねぇ・・・
警察の捜査協力の引き換えにと、留置所に好き好んで入ってきたひとりの老人。
その老人は、大正・昭和・平成と激動の時代を生き抜いた伝説の大泥棒『天きり松』だった。
六尺四方から先へは届かないという低く抑揚のない夜盗の声音の『闇がたり』
その不思議な声音に耳を傾ければ、舞台は留置場から松蔵の子ども時代へ…。
そして 天切り松に深く関わった人々の、義理人情と浪花節に溢れた生き様がとつとつと夜のしじまに語られていく。
私は「第二夜 槍の小輔」の章が特によかった。
振袖おこん 浅田次郎はいい女を描くのがホントうまい。
時の山県有朋の金時計を二度まで盗んで、そのわけは読んでください。
二度目に憲兵に捕まった時山県有朋に「一度ならず二度までも、容易く金に変わるものでもあるまい。無益な事に命を懸ける馬鹿はおらぬわ」
「無益だって?----ふん、いいかい閣下、世の中にゃ銭金より大事なもんが、いくらだってあるんだ、てめえのような長州の芋侍にはわかるまい。どうりで薄ぼんやりと花火を見てやがると思ったら、ハハッ、どんと上って消えちまう無益なもんの有難味を、てめぇは知らなかったんだねぇ。」
無益なものの有難味かぁ なんともカッコいい啖呵・・
読みながら人物や情景が鮮やかに浮かび、古きよき時代の香りを感じられる、人の温かさや哀しさがいっぱい詰まったオムニバス風作品なのだ。
こういう生き方って本当にカッコいい。
そこら辺りでちまちま生きているのが嫌になる。
でも、誰もがこんなに強く生きることはしたくても出来ないのだ。
だからこんなに憧れるのだと思う。
もしお暇なら是非読んでみてください。
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久しぶりに浅田次郎。
浅田次郎贔屓のフルタイムさん薦められたわけではない。
図書館で見つけた本だ。
それというものイリコさんの旦那さんが入院していて 退屈しているんじゃないかと、またしても私のおせっかいで、借りに行ってその時見つけたのだ。
やっぱりいいですねぇ・・・
警察の捜査協力の引き換えにと、留置所に好き好んで入ってきたひとりの老人。
その老人は、大正・昭和・平成と激動の時代を生き抜いた伝説の大泥棒『天きり松』だった。
六尺四方から先へは届かないという低く抑揚のない夜盗の声音の『闇がたり』
その不思議な声音に耳を傾ければ、舞台は留置場から松蔵の子ども時代へ…。
そして 天切り松に深く関わった人々の、義理人情と浪花節に溢れた生き様がとつとつと夜のしじまに語られていく。
私は「第二夜 槍の小輔」の章が特によかった。
振袖おこん 浅田次郎はいい女を描くのがホントうまい。
時の山県有朋の金時計を二度まで盗んで、そのわけは読んでください。
二度目に憲兵に捕まった時山県有朋に「一度ならず二度までも、容易く金に変わるものでもあるまい。無益な事に命を懸ける馬鹿はおらぬわ」
「無益だって?----ふん、いいかい閣下、世の中にゃ銭金より大事なもんが、いくらだってあるんだ、てめえのような長州の芋侍にはわかるまい。どうりで薄ぼんやりと花火を見てやがると思ったら、ハハッ、どんと上って消えちまう無益なもんの有難味を、てめぇは知らなかったんだねぇ。」
無益なものの有難味かぁ なんともカッコいい啖呵・・
読みながら人物や情景が鮮やかに浮かび、古きよき時代の香りを感じられる、人の温かさや哀しさがいっぱい詰まったオムニバス風作品なのだ。
こういう生き方って本当にカッコいい。
そこら辺りでちまちま生きているのが嫌になる。
でも、誰もがこんなに強く生きることはしたくても出来ないのだ。
だからこんなに憧れるのだと思う。
もしお暇なら是非読んでみてください。
生半可でこんなじじぃになれるものではありません。 次郎さんが好きな理由は「大うそつき」だが、「とろけるようなウソ」を信じさせてくれる御仁だから。
「そうそう!」とうなずきまくるようなセリフを吐く・・ うなずけるのだけれど自分ではそういう生き方も話も出来はしない。
すぐそこにあるのに自分では発見できないような、粋でいろんな涙を誘う言葉や生き方 考え方を、彼は易々と登場人物を通して鮮やかに浮き上がらせるのです。 それは次郎さんが稀代の「うそつき」であると共に、彼も実際に数々の修羅場やどんづまりの果てに身につけた生き方を心得ているからでしょうね。
親切、やさしい、男らしい、強い、懐が深い
。。などなど、形容はいろいろあるけど、「粋」な人というのは滅多にいるものではありません。
日本人のメンタリティの「エキス」のようなもの。 それが「粋」ではないかとまで思います。 勿論、女性でもいいのです。
でもこういう生き方はそれと背中合わせに「やせ我慢」があると思うのです。
それを堪える甲斐性がない者はどだい無理な生き方なのですね
ひとつの美意識でもあるのでしょうから、それは天性の要素も必要。
「金もいらなきゃ女もいらぬ 『粋だね!』と言われて逝ってやる」
おそまつ ぺこ <(_ _)>
でもあっちは生活がかかっているから、霞を食っちゃ生きていけない。
悲しい定め。
死ぬまでに一度でいいから、無益の有り難味って言うのを
かみ締めてみたいです。