ブレンド日記

世の中の出来事・木馬での出来事・映画の感想・本の感想・観るスポーツ等々ブレンドして書いてみました。

平塚運一没後10年。

2007年01月17日 | 木馬の事

 

 2~3日まえぼんやりと山陰中央新聞を見ていたら、偶然この写真の版画家の平塚運一の記事が出ていた。(木馬に飾ってある版画です。多分本物だと思うんですが・・・大山寺と大山です。)
島根県出身の版画家で、棟方志巧へ版画の手ほどきをした人と覚えていた。
記事によると、初期は浮世絵のような多色刷りの作品を手がけていたらしいが、アーチストとして色々な表現を模索しながら、このような木版ならではの黒白の独自の作品を作り上げていった、こうした版画の原点に立ち色を捨て、黒と白と、線と面だけで画面を構成する作品を試みたと伝えていた。私は最初この版画を見たときに切り絵かと思ったほどだ。モノクロのシンプルな版画、私は好きだ。
で、どうしてこの版画が木馬にあるのかというとそれは・・

 もう 20年以上も前のことになると思うが、ある日 木馬の定休日に家族で松江の県立美術館に「ピカソ展」を見に行ったことがある。

 ピカソの初期の油絵にも本物だけに感動したけど、それより何よりピカソの多くの銅版画に私は もの凄く感動し暫く見入ってしまった。
「これ?本当にリトグラフ?」「これ本当にピカソのエッチング?」
顔を陳列ケースにすり付けんばかりに見て回った。
そして帰りに 入り口に額に入ったピカソのミニチュア版画の作品が売っていたので、それを数点購入して、それを木馬のカウンターや出窓に飾って一人で喜んでいた。(三人の女性の裸像のとか、女性の顔のとか・・)

 数日後、白髪交じりの眼鏡をかけた上品な初老の紳士が木馬にやってきた。
そして、これらのミニチュア版画を見て言った。
「版画がお好きなのですか?」
「好きです。先日ピカソ展に行き買って来ました。」
「私も 行きました。それでは平塚運一を御存知ですか?」
「知ってます、棟方志功の先生でしょう?」
「じゃ 私はその平塚運一と知り合いなんです、その版画を送ってあげます。」

そういわれて数日後に送ってきたのがこの作品なんです。
それから額に入れて、店内にかけてあります。
しかし版画というのは、何枚目が一番値打ちがあるのか、何枚くらい摺るのか?いまだによくわかりません.。

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