OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

FPGA選び

2013-12-06 20:00:43 | FPGA
備忘録

FPGAベースのGPS受信機であるNamuru-Nanoも形になってきたので,
そろそろ次のステップを考えてみた.

1. Antenna diversityのためのマルチフロントエンド化
2. 専用基板の設計

ロケットの側面のように,全天が観測できないところにアンテナが
設置されても動作するように,最低でも3つのフロントエンドを
実装したい.こちらは,すでに動作が確認できているMAX2769や
SE4150Lのフロントエンド回路を増やすだけなので,問題ないだろう.

フライト品にするのであれば,評価ボードではなく,専用のFPGA基板が
欲しくなる.これまでの経験では,1チャンネルあたり1K LEを消費するので,
12チャンネル×3アンテナとなると40K LEは必要だ.

残念ながら,このサイズになるとフラットパッケージのFPGAはなく,
すべてBGAになってしまう.ついにBGAの基板設計に手を出さないと
いけないのか…

1mmピッチのBGAであれば,なんとかなりそうな気がする.I/Oはたいして
必要ではないので,256ピンのパッケージで十分だろう.サイズも
17mm×17mmで,大きすぎることはない.そうなると,AlteraではF256,
XilinxであればFTG256のパッケージになる.

そこから選ぶとなると,AlteraではCyclone IVかV,Xilinxであれば
Spartan-6かArtix-7になる.これらで何が違うかと調べてみたら,
Cyclone IVやSpartan-6は60 nm,Cyclone VやArtix-7は28 nmの
プロセスのようだ.

これらの内,256ピンパッケージを選べる最大のLE数は以下の通り.

Cyclone IV: EP4CE22, 22K LE
Cyclone V: 5CEA4, 49K LE
Spartan-6: XC6SLX25, 25K LE
Artix-7: XC7A100T, 101K LE

Cyclone VとSpartan-6は似たり寄ったりだが,Cyclone Vより
Artix-7の方が倍以上大きなFPGAを選ぶことができる.

20K LEもあれば,通常の12チャンネルGPS受信機には十分であるが,
マルチアンテナにするとなると,Cyclone VかArtix-7ということになる.

さて,Digikeyやmouserで値段を調べてみると,中間のスピードグレード
(7Nと-2)でEP4CE22が6,000円なのに対して,XC6SLX25が4,000円とお買い得.
5CEBA4F7は8,000円で,XC7A100Tは15,000円だった.Artix-7はXC7A100Tしか
取扱いが見つからなかったが,50K LEであれば,ざっくり半分くらいの価格なのだろう.

ちなみに,mouserはAlteraの正規販売店であるためか,「xilinx」で商品検索をすると,
Altera製品の紹介ページに飛ばされる鬼仕様.

DigilentのFPGA基板であるNexys 4は,XC7A100Tを搭載しているので基板設計の
参考になりそう.PMODのピンアウトを調べてみたら,JD10にクロック(MRCC)が
出ているので,試作にも使えそうだ.

FPGAに高速のDRAMやSRAMをぶら下げるのは設計が面倒なので,FPGAには相関器のみ,
信号処理は外部のマイコンという形にする予定.ZynqやCyclone V SoCにも興味があるが,
それはまた後で試そう.

こんなことを妄想しているときが,一番楽しいよね.

【追記】読んでいる.

Spartan-3E FT256 BGAパッケージ用の4層および6層の高速PCB設計

JAXA BGA/CGA 実装工程標準

【追記2】図書館から借りてきた.

Design Wave Magazine 2007年6月号



周辺の部品とFPGAのI/O端子の配列を自動に設定してくるえるpin swapの
機能は便利そうだ.残念ながらEagleのauto routerにはこの機能はないらしい.
しかし,Altium Designerのライセンスは趣味で買える値段じゃないな.
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