OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

RTKLIBでマルチGNSS測位

2014-01-08 22:16:15 | みちびき
taro君から普通にBeiDou B1/B2の2周波が観測できていることを聞き,
どこかに観測データと放送歴のアーカイブがないかと探してみたら,
いまさらながらにMGEXでBeiDouのデータもRINEX3フォーマットで
公開されていることを知りました.

IGS MGEX: Products

2013年の1月1日からアーカイブされており,今年のデータはCDDISの
ftpサーバからダウンロードできます.

ftp://cddis.gsfc.nasa.gov/gnss/data/campaign/mgex/daily/rinex3/2014/

観測データは,Day of Yearごとのディレクトリに保存されており,
拡張子が14oになります.MGEXのstation listを見ると,日本では
JAXAのGMSD局で,BeiDouも含めたマルチGNSSの観測を行っている
ようです.

IGS MGEX: Network station list

観測データのファイル名の先頭は,基準局名になっていますので,
gmsdで始まるファイルをダウンロードします.

放送歴は,同じCDDISサイトのbrdmディレクトリにアーカイブされています.

ftp://cddis.gsfc.nasa.gov/gnss/data/campaign/mgex/daily/rinex3/2014/brdm/

観測データと同じDOYの放送歴をダウンロードします.

ファイルをテキストエディタで開いてみると,G(GPS),R(Glonass),
S(SBAS),E(Galileo),C(BeiDou),J(QZSS)と,全ての衛星測位
システムのデータが記録されています.

RTKLIB 2.4.2では,BeiDouの放送歴も観測データもRINEX3フォーマットで
サポートされているので,単独測位を試してみたのですが,残念ながら
BeiDouのデータは表示のみで,まだ測位には使えないようです.実装は
次のバージョン以降の予定だそうですので,もうしばらく待つことになりそうです.

それ以外のGNSSは測位もサポートしているようですので,Galileoで
単独測位を試してみることにしました.衛星数は4機しかありませんが,
日本からでも4機同時に観測できる機会があります.

まず,先ほどダウンロードしたRINEX3フォーマットの観測データと
放送歴をRTKPOSTで選択します.

 (クリックで拡大)

Optionsボタンをクリックして,Position ModeにSingle,Satellite
Ephemeris/ClockにBroadcastを選びます.さらに,測位演算に使う
衛星として,Galileoのみを選択します.

 (クリックで拡大)

RTKPOSTのwindowでExecuteボタンをクリックすると,測位演算が
実行されます.PlotボタンをクリックするとRTKPLOTが開かれ,
測位結果が表示されます.



4機しか観測できないことを考えると,かなり良い測位精度です.
たまたま衛星配置が良かったのでしょうか.

RTKPOSTのwindowで,RINEX OBSの欄の右上のskyplotのアイコンを
クリックすると,RTKPLOTが開き,観測データを表示することが
できます.



デフォルトでは,GPSのみの表示になっていますので,RTKPLOTの
EditメニューからOptionsを開きます.ここで,表示したい衛星を
Satellite Systemでチェックします.

 (クリックで拡大)

これで,Galileoのskyplotや可視衛星数,DOPなどを表示するこが
できます.



ちなみに,BeiDouは測位演算には使えませんが,skyplotはこんな感じ.



見え過ぎ.

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