アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

天才詩人の最後の夜…怒りがこみ上げてきます

2013年04月14日 | Weblog
 学校へおじゃまして、人権にかかわる授業をしているのですが…。「いじめの土壌を作らない」がテーマの授業の時は、「違いを知り認める」を強調します。
 こちらが求めているわけではありませんが、授業の数日後、子ども達が書いてくれた、「人権教室」の感想文が届けられます。

 その感想文の中に、「金子みすゞのみんな違ってみんないいを思い出しました。私には、違いを認めるのは難しいですが、出来るだけやってみようと思いました」と、いうのがありました。同内容のものが2編も!これは、嬉しかったですよ。授業に集中して、真剣に視聴してくれた!パワーポイントで画像をふんだんに使う授業なので、「視聴」というわけ。
 
 なお、私の、「違いを知り認める」という授業は、金子みすゞの「みんな違ってみんないい」とは、若干違うものです。みんな違うのはいいことですが、その違いを知り、認めるというものです。そうすれば「いじめ」の理由がなくなりますから。
 「認める」は、「許容」でもいいし、「許す」でもいい。ただ、「許す」は言葉が上から過ぎますので言いたくないですね。

 先日、金子みすゞ生誕110年(4月11日)でした。金子みすゞの詩は、もちろんいいです。500編を超える作品の全部を読ませていただいたわけではありませんが、どれもこれもいいです。実に素晴らしい。

 だけど悲しいです。金子みすゞさんの26年の生涯…結婚さえしなかったらと、悔やまれます。悲しいを通り越して、怒りですね。

結婚して娘を授かった。夫はみすゞに、中央誌への詩の投稿を禁じた。そして、女遊びに明け暮れ、遊郭でもらった梅毒をみすゞに感染させた。悩み抜いた末、娘(ふさえ)を自分で育てることを条件に離婚。しかし、夫は、執拗に、「子供を返せ」と、言ってきた。ついに娘を連れに来ると…。

 みすゞは、写真館で、写真を撮った。そして、ふさえと一緒に風呂に入り、沢山の童謡を歌ってきかせた。
同居していたみすずの母は、「とても機嫌がよいね」と話した…。
 そして、みすゞは睡眠薬で自死した。