アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「未」が、どうして「ひつじ」なのか?

2015年01月08日 | Weblog
お菓子屋さんに、「未年(ひつじどし)ウンヌン」というポスターが。それを眺めていたお客さんが…
 「あのさぁ、羊年がなんで未年なの?」
 これには、店員さんも、「さあ…?」。当たり前だ!店のポスターに、「未年」とあるからといって、店員さんが、羊と未の関係を知っている方がむしろ不自然。
 そこへ、アンティークマンが知ったかぶりして介入したんだろうって?
 いえいえ、今年は、出しゃばらないようにしようと思っていますので、その場は聞こえていないふりをしてやり過ごしました。

 3000円のケーキセットを買って車に戻った途端、家内が、「どうして未が羊なの?」…。
 正直、みなさんがご存じなのかと思っていましたがね。

 もともと十二支は、中国殷の時代(紀元前約1400年。お釈迦様がお生まれになる100年も前)に作られたものです。
 一年を十二ヵ月に数えるための符号。当てられていた漢字は、「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」。これでは庶民には難しいということで、庶民になじみの動物を当てていった。「子→ねずみ」「丑→ウシ」「寅→とら」…という風に。で、8番目の「未」に当てられた動物が、「羊」。早い話が、もともとは「未=羊」では全くなかった。たまたまの偶然で、「未=羊」になってしまった。ほかの十二支も「たまたま」です。

 十二支に、猫、象、麒麟、パンダ、コアラなどの人気動物が入っていないのはなぜか?日本人にとっては、むしろマイナーな「羊」が入っているのはなぜか?
 人気動物については、殷の時代には人気動物ではなかったということでしょう。「羊」が入っているのは、殷の昔から、中国人の暮らしに「羊」はなくてはならないモノだったからでしょう。
 「羊が大きくなって美しい」「羊+食で養」ですから!日本人に人気の、「翔」…羊の羽です。「善」にも、しっかり羊が入っています。