もて木みち子 オレンジニュースブログ版

今年のキーワードはゆっくりやさしく社会を変える

非暴力の子育て

2010-09-26 | 講演会・フォーラム
ちょっと刺激的で、かつ切実、しかし先進的な講演会が神戸で開かれた。
講師は、アメリカロサンゼルスの ルース・ビーグルホールさん。非暴力教育・子育てセンター
エコーセンターでエグゼクティブ・ディレクターをつとめられている女性。

若い女性の同時通訳で、英語と日本語が飛び交う4時間の、熱い講演会だった。

はじめに自己紹介。ニュージーランドの世間からみると恵まれた家庭に育った。
しかし、自分の家庭を語れなかった。なぜなら家族から性的な虐待をうけていたから。
1968年アメリカに移住。そのころのアメリカはさまざまな社会運動がさかんだった。
公民権や女性問題、などなど。そのなかでルースさんは。ガレージを改造して、地域にこどものデイケアセンターを作る。
その後10代の母親のためのプログラムを開発。
児童虐待やDVなどさまざまな暴力をなくすには、こどもを育てるときからが大切と非暴力・子育てセンターを設立。今年エコーセンターと改称。

今回は日本で東京、名古屋、神戸、岡山、長崎などそれぞれ地域で活動しているグループの主催で講演会が開かれている。

講演では、支配や暴力ではない子育ての仕方、こどもの向き合い方、さらに怒りで、暴力にむかいそうな場面でどうすればいいのかなど具体的なすきるなども交えてのお話だった。

力と支配【評価、罰、褒美)から横つながりで理解、共感することで生まれる関係へ

まず最初にアタッチメント(愛情のきずな)
 こどものケアをおもに行う人との愛情のきずなを

人間の脳について
 こどもの脳はうまれたときは25%しか形成されておらず、経験によって発達していく
 そして脳の発達の90%は、人間が5歳になるまでに発達に、26歳でほぼ完成する。
 脳の発達の質は、幼児期の経験と深く関係している
 幼いうちから記憶ははじまる。恐怖や不安を何度も経験すると、脳の回路に組み込まれ、繰り返されるとすぐに不安や恐怖にとらわれるようになる。
こどもを愛情で包むことで、新しい回路を脳につくることができる。
今からでも遅くない!

トラウマを理解したケアとは
子どもの気持ちに寄り添って耳を傾ける
自分の意見を相手に押し付けない
共感する
支配的な考え方を変える

怒りの特徴
 暴力は怒りによって誘発される
 その特徴は、あなたがわたしを怒らせる、と原因を外にむけること
 怒りという感情は悪いことではない。
 自分のなかに感情を表す言葉を作り出す。そして相手に伝えることができるようにすることで
 暴力という手段を選ばずにすむ

自分への共感
自分の感情に責任を持つ

そして怒りを暴力に変えないための具体的な方法などを学んだ

アメリカでは、こうした子育てや非暴力などの活動もプログラム化されて、広まっている。
さらにルースさんは、地域で活動している、グループの重要性や、社会的な運動となることを
強調されていた。
最後にはみんなで大きなサークルになり、『非暴力』をコール。
密度の濃い4時間だった。

最後にルースさんは、きょうのこの話を3人に語ることをすすめ、あなたなら誰に語りますか、と問いかけられた。
私は、友人と、このブログをよんでくださっている方へ