急に新聞記事になった、関西国際大学の看護系学科新設の話。
きょうも神戸新聞三木版にのった。
総事業費は13億6600万円。三木市はそのうちの設置経費9億6千万。関西国際大が独自の事業としておやりになるのなら、結構。北播磨総合医療セインターとの実習における連携も可能だろう。
しかし、これからが、どうぞご自由にと言うわけにはいかない。設置経費半額4億8000万を三木市で負担するという。
目的は北播磨総合医療センターの看護師確保と三木市の活性化だという。
三木市の活性化というのは具体的にどういうイメージなのだろう。学生が三木市に住み、三木市で働きということなのだろうか。
しかし関西国際大学の現在、三木市に住んでいる学生はどれだけいるだろう。三木市に住民登録している学生は何人いるだろう。近隣の住民から見ると、市外各地からの送迎バスの多さばかりが目だって、三木市に定着する若者がどれだけいるかは、予想できない。看護学生だからといって、三木市に定着するとは限らない。地方の看護学校は多額の経費をかけても、卒業後、資格をとったら、都市部に流れてしまうことを憂いている。
看護系大学や専門学校は、兵庫県は全国でも多い地域である。兵庫県立、神戸市立の大学をはじめ、専門学校も多い。しかし地元に残るかどうかは別の話である。全国から看護師志望の学生がやってきて、学んで地元に帰っていくことも含め、三木市は支援しようというくらいの太っ腹なのだろうか。いや地元の人優先といって、また奨学金などで市が負担するのかもしれない。
看護系の学校は確かに専門学校から大学へと流れが移っている。しかし、現在医療系の学部屋専門学校をもたず、これから教育スタッフを確保し、大学の教育機関として、育てるにはかなりの準備が必要だろう。
それをいきなり、市が設備費を半額も負担することが妥当なのかどうか。投資するならそれなりのマーケティングリサーチや、医療や看護の世界とのパイプも必要だと思うが、どうなのだろう。そもそもこの話、どちらから出てきた話なのだろう。
三木市の負担はそれだけではない。北播磨医療センター企業団は図書費1億を大学と負担を分担するのだという。
ひがむわけではないが、市立図書館のことで、新築より移転が1億5500万節約できるのだと、強調する理由は、お金がない!の一点張り。お金がないといわれるとお金のない市民は弱い。でもお金はあるところにはあるんだ。
ただそのお金は税金なので、市民が納得できる説明責任はきちんと果たしていただきたい。
計画そのものに反対なのではない。その計画が将来を見越して妥当な計画なら賛成。そして市の負担割合が適当なのかを、きちんと判断していただきたい。