goo blog サービス終了のお知らせ 
見出し画像

もんく [とある南端港街の住人になった人]

じょぶ・ですくりぷしょん

マレーシアでも、仕事を人にしてもらう時に、あなたの仕事はこう言う事ですよ、と言う定義をする。これは日本でもだいたい同じようにあるのだけれど、経験上、マレーシアの方がこう言うことをちゃんとやりたがる。

日本だと仕事が定義されていても実際はね...と言う場合がほとんどじゃないだろうか。その点マレーシアの方がそれを遵守するような雰囲気が高い。あなたの仕事はこう言う分野のエンジニアの仕事ですよとか割と狭く設定していたりする。たまにそれ以外の仕事ができるとあからさまに嫌がる人もいるし、他人の仕事だと完璧に無視して帰っちゃったりしている。


それで、今、その仕事の定義を書いてある書類が来て、それを来週水曜日までに見直さなければいけない。こう言う書類を読んでいると、まあ、ほとんど面白くもなんともない。

A4の紙に何行もいろいろ書いてあるけれど、簡単に言えば、「上の命令に従え」「決められた事をきちんとやれ」みたいな事に集約される。マレーシア的には、(日本もそうかもしれないけれど) 部下ってのは上司の言うとおりやるものって事になっていて、ここに書いてある通りにやっていると自分では何も考えない、間違っていると思っても上司がやれっていったらその通りやるって事になる。

もし上司が無能だと部下まで含めて全部無能な仕事の仕方をせよ、ととれなくもない。上司の分には「ちゃんと管理せよ」と書いてあって、つまりは無能な人間をお前の全権でどうにかしてうまくやれって意味で、上意下達(じょういかたつ)志向らしい。

前いたマレーシア企業なんかそれそのもので、社長とか管理職が言った事にイエスって言うのがホワイトカラーの仕事になってたし、ホワイトカラーは結局最後、外国人労働者に毎日怒鳴ってた。それで何か問題が解決するかと言うと全然。だって怒鳴るネタが無くなると仕事無くなるから。アホ臭いけど、結局行くとこまで行くとそうなっちゃうんだろう。


実は今日、新しい人を募集したので面接をした。

現場の作業管理もする作業員レベル。だから給料もあまりたくさん欲しいとは言わなかった。彼は日本だと高専程度かと思うけれど、ちゃんと勉強はしていた。その程度だとマレーシアでも現場作業者に毛の生えた程度にしか扱われないからこれまでの仕事もそうだったんだと思う。

話を聞いていて感じたのは、上司からこうしなさい、ああしなさいと言われた事をちゃんとやる人のようだった。そうしたやり方が染み付いてしまったのだろう。こちらとしては、ああしなさい、こうしなさいなんて毎日言っている時間が惜しいわけで、自分でこれは?!と思った事を自分からやって後で報告してくれるだけで充分なのだ。彼にああせよ、こうせよと言って、その彼がまた作業員にああせよ、こうせよとなる位だったらそんな事、メッセンジャーに一言書いておけば済んでしまう。わざわざそんな事のために人を入れたりはしたくない。面倒臭い。


と、そんな事を思ってみると、ジョブ・デスクリプションは上司は部下のやりたい事をサポートするとか、部署をまたぐ問題があった時にちゃんと橋渡しするとか、作業員の安全を見守るとかそう言う風にした方が良いなと思う。部下は上司が言っても間違いだと思ったら自分の良心に従って行動するとか、言われなくても自分からどんどん勉強してスキルアップするとか、自分でルールを作って上司に提案するなんてのが良い。


今日来た彼は採用になるかどうかわからないけれど、これから毎日1人づつ来るのがみんな命令待ち人間だったらどうしよう...
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「マレーシアでニャー」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事