「人新世の歴史が終わる」いま、マルクスに学ぶ最後の闘いとは?
要は、今の資本主義は限界に来ていると言う事なのだけれど、その発想の元と言うのは環境問題。しかし環境問題もいつしか資本主義の中に取り入れられて商売のネタになる。そうなればなるほど資本家に富が集中する事になるから初期のマルクス主義のように富める者から多くの税金を取って再配分すると言う考え方らしい。
問題点は2つ入っていて、1つは環境問題、2つ目は再配分と言う事だと思う。
ご説ごもっともではある。似たような危機意識は氏に限らず他の哲学者、経済学者、社会学者にもある。環境問題は否応無しであって、これはもう物理的にどうにかしないといけない。次の再配分のところがきっと一番難しいと考える。特に日本では。なぜかと言うと、再配分を政治がもっと積極的にすべしと言う考えでこれまで日本の政治は運営されてきた事が無いから。
日本には共産党と社会民主党と言う名前の党が存在するけれども、共産党が政権に関与して欲しいと思う極端な人はほとんど出てこないだろうし、社民党は弱体化していて来年あるかどうかわからない。その他の政党はどれを見てもイデオロギーが中途半端。歴史的経緯から考えればそれも仕方ない事ではある。
ただ、やり方として初期マルクス主義を再評価する必要があるのか?と言うのはちょっと疑問。勉強すれば本に書いてある事は全て過去の事。それも絶対必要だけれどもっと新しいのは無いのかよ?と言う疑問は残る。でもまあ、本は読んでおくべきではあります。
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