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温泉クンの旅日記

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鶴岡、庄内ホテル水田テラス(1)

2018-10-14 | 温泉エッセイ
  <鶴岡、庄内ホテル水田テラス(1)>
 
 ははあ、ここで古めかしい鍵に付けられたカードキーをかざすわけか・・・。



 たしかこのホテル、「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE」には温泉があったはずだ。どうせ消毒臭ばっちりで薄っちい循環クルクルのたいした温泉ではないと思うが、試さずにチェックアウトしても心残りである。
 昨日のチェックイン時にフロントでなんの説明がなかったので、通りかかった年配のスタッフに温泉の場所を訊いたら、詳しい行き方の説明に加えてカードキーを忘れずにお持ち下さいませと丁寧に教えてくれたのだった。

 いっそ大浴場の入口だけでなく、部屋の入口もカードキーにすればいいのにと思うのはわたしばかりではあるまい。
 左側の壁に「男湯」とチープな表示があって鼻で笑ってしまう。





 更衣室に入ると、すぐ左側にぴかぴかの真新しい洗面台がずらりと並んでいる。それもそのはずで九月十九日グランドオープンして、まだ数日しか経っていないのだ。
(なんか・・・消毒臭がしないなあ)
 チェックアウト時間が迫っているのでさすがに先客はいなかった。浴衣とパジャマを融合させた長い館内着を脱ぎながら漸く気がついた。



 さっそく掛け湯をたっぷりして、浴槽に身を沈めていく。
「おやおや!」
 誰もいないので杉下右京の真似をしてしまう。いい匂いの温泉臭の、肌当たりがとろりとするなんともいい温泉じゃないか。さすがは山形県だ。山形県は、全三十五市町村で温泉が湧出している、全国で唯一の県である。地下千二百メートルから汲みあげた天然温泉の源泉掛け流しで、泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉。



 洗い場はきわめて少なく、珍しく立って洗うスタイルである。
 通常三本ほどならぶシャンプー類もここでは一本しかない。オールインワンシャンプーの「ジャムレーベル」。香料、界面活性剤、石油系ポリマー等一切使用していないので赤ちゃんにもお勧めの全身シャンプーで肌と自然にやさしい。水田の中にあるホテルなので環境への影響を考えているのである。



 となれば、奥にある露天風呂もいただいてしまおう。





 天井の一部、開口されたところから爽やかな風が入り込み青空がみえて嬉しい。
 百四十三室の宿泊者数に比べ浴槽がちょいと狭いのは、加水せずに源泉をそのまま掛け流しすることを優先させたそうだ。
 浴槽は好みではないが、温泉は上モノである。よし、気がかわったぞ。都市部のホテルだがこのいい温泉は同好の士のために記録しておこうと決めた。



 浴室を出た所に涼めるテラスがあった。こちらもカードキーが必要である。
 中央部に女湯、外周部に男湯。男湯には露天風呂もある。外周部は覗かれる心配があるので入替はないそうだ。





 山がきれいにみえるが、低いから出羽三山でなく方向的にいって大山か、心霊スポットで有名な展望台がある高館山のようである。
 たぶんクラゲ水族館もその方向で近い。同じ方向へ約十キロ、ホテルから車で二十分といったところだ。


  ― 続く ―


   →「クラゲ水族館(1)」の記事はこちら
   →「クラゲ水族館(2)」の記事はこちら


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