新栄堂の占い日記

私はプロの占い師ですが、鑑定をしながら日頃感じる事…を書いております。

傷官十干記

2010年11月23日 |  四柱推命(変通星の意味)
■日干別の傷官と官星との関係

○傷官…吉凶の判断が難しい
 官星を破る星であるので、原則は凶。しかし、場合によっては(日干と五行の
 配分によっては)吉になる場合もある。

(1)日干…甲・乙(丁・丙が傷官)⇒官星が旺相する場合は吉。
   
生日の木気が火気(傷官)を生じて、金気(官星)を錬治し、良器(刃物)を作り、良く切れる刃物は、木を尅して物の役に立つ家具等を作る。
したがって、木・火・金気がバランス良く組合わさった場合は吉。財富、名誉を得る。しかし、あまり火と金が強すぎるとかえって良くない。(中庸…胎・養・長生が良い)


(2)日干…丙・丁(己・戊が傷官)⇒傷じ尽くすを要す。(傷官が無きに等しい場合)

火気(日干)が燃えて生じた軽い灰(土気の傷官)は、良い畑土としての活用も、原鉱を包む重い土石にもならずに、本来の土気としての効用性も少ない。

・傷官が四柱に只一つあって、しかも休囚する(死・墓・絶)のが良い。
・傷官が多ければ、金(財)或いは水木(官印)の気があって、その傷官が尅用の働きをする。
・印綬星があって、旺相し、傷官を尅用して印綬傷官格になる。


(3)日干…戊・己(辛・庚が傷官)⇒官無くして(去って)吉。官星が無いのが良い。

土気(日干)に対する傷官は金気。金は硬い物質で刃物。また、官星の木気は本来的に柔弱なもの。強固なものと、柔弱なものとの関係では、決定的に勝敗をつけてしまう。
金は木を切って造作をなすものだが、過ぎれば破壊となる。ハサミでの剪定も枝や葉を切り過ぎると、木は育たない。バランス如何では害にもなる。枯れる場合もある。
・土(戊・己)日干の場合の金(辛・辛)の傷官の場合は、弱い傷官が良い。金(傷官)が強い場合は、かえって木(官星)が無いことが荒れない人生となる(官去って吉)。
・火気の印星があっても、水気の財星がなければ、土気(日干)は有用にあらず。(土は水気を保有してこそ価値があります。)


(4)日干…庚・辛(癸・壬が傷官)⇒官を見るを喜ぶ。

金気は強固なる性質を持っている。火気(官星)と水気(傷官)の尅用により、却って良器をなす。しかし、火が強過ぎたり、水が弱すぎたりすると良くない。これもバランスの問題です。

(5)日干…壬・癸(乙・甲が傷官)⇒財・官 共にあるが良く、しかも旺相するを要す。

水気は元来、冷たく流体である。したがって、水は温める火気(財星)と、形をなさしめる器(土器:官星)、または流れを留める堤防(土)を欲する。

・あまりにも財官が多くあると、財殺の命となる場合もあるので、日干が建旺して強固でなければならない。日干の地支が死絶する場合は身が更に弱まり逃気背禄する。

新栄堂

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コメント (24)
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