私的CD評
オリジナル楽器によるルネサンス、バロックから古典派、ロマン派の作品のCDを紹介。国内外、新旧を問わず、独自の判断による。
 



バッハも他の多くの音楽家と同様、先人達の作品を研究して自らの様式を獲得してきた。兄の指導の下、パッヒェルベルをはじめとしたオルガン曲、トレッリやレグレンツィ、後にはヴィヴァルディなどのイタリアの作曲家など、多くの作品を学び、編曲も行っていた。それらの中に、北方のヤン・アダム・ラインケンの作品も含まれている。今回はラインケンの「ホルトゥス・ムジクス」のバッハによる編曲を中心にしたCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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発音原理から見れば有史以前まで遡ることの出来るリコーダーは、時代に応じて手が加えられ、バロック時代にはその音域、音色の上で極限まで達したと言えるだろう。18世紀に入ると次第にフラウト・トラベルソにその地位を譲ることになるが、その最後の花を咲かせたヴェネツィアの作曲家達の作品を収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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ハイドンの100曲を超す交響曲の中で、ヨハン・ペーター・ザロモンの誘いによってロンドンで演奏会を催して演奏したいわゆる「ザロモン・セット」あるいは「ロンドン交響曲」と呼ばれる作品は、ハイドン晩年の傑作揃いで、エステルハーツィ候の宮廷楽団では不可能であった大編成のオーケストラのための曲である。これらの交響曲は、今日でもよく演奏されているが、今回はその内の第100番「軍隊」と第104番「ロンドン」の2曲を収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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少し古いことになるが、バッハ生誕300年の年に当たる1985年に、従来その存在は知られていたが、バッハの作品の原典として取り上げられる事のなかったイェール大学の音楽図書館所蔵のローウェル・メースン蔵書の手稿(LM 4708)に含まれるコラール曲が、改めてバッハの作品として注目を集めることとなった。現在「ノイマイスター手稿」と呼ばれる写本である。今回はこの手稿を含む3つのコラール手稿を世界で初めて録音した、ヴィルヘルム・クルムバッハの演奏によるCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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フランス・ブリュッヒェンは、リコーダー奏者として世界的な名声を博したが、1981年に18世紀オーケストラを組織して以来、指揮者としての活動を主としている。今回紹介するCDは、弟子のキース・ベケ、ヴァルター・ハウヴェとともに、中世、ルネサンスの楽曲を演奏した企画ものである。単なるリコーダー曲集でないところが特徴で、相当クセの強いアルバムである。お屠蘇気分で聴くのも一興か? . . . 本文を読む

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