音楽は時代をさかのぼって行くと、実際にどのように演奏されたのかが次第に不明瞭になって行く。それは、景色が遠いものほどぼやけて、ついにはかすんで見えなくなってしまうのと似ている。文字や譜の形で音の高さを示すものが残っている時代になっても、テンポやリズムは分からなかった。その当時の音楽がどのように演奏されたかは、歌い、演奏されながら受け継がれてきたもので知るしかなかった。それがやっと楽譜として残るようになった時代が、中世の後期、ゴシック期と言われる12世紀中頃から15世紀中頃までの300年間の時期である。今回は、このゴシック期のフランスの音楽を紹介するCDを取りあげる。 . . . 本文を読む
| Trackback ( 0 )
|
|