私的CD評
オリジナル楽器によるルネサンス、バロックから古典派、ロマン派の作品のCDを紹介。国内外、新旧を問わず、独自の判断による。
 



バッハは、若い頃からオルガンの名手としての名声を博しており、それに伴って多くの若者が教えを請って集まってきた。特にアンハルト=ケーテン候の宮廷楽長であった1717年から1723年の間は、次第に成長してくる息子達も含めて、教育のために多くの時間と労力を割くことが出来た。今回紹介するCDは、この様な息子や弟子達の教育のために作曲された、まとまった形を成していない、個々に伝えられている作品を収録したものである。 . . . 本文を読む

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




バッハと同世代のドイツの作曲家と言えば、テレマンやイギリスに渡ったヘンデルなどがまず挙げられるが、バッハの周辺のザクセンやチューリンゲン地方にも多数の音楽家が活動していたことは言うまでもない。その中で世代的にバッハとほぼ重なるヨハン・フリートリヒ・ファッシュは、アンハルト=ツェルプストという、アンハルト=ケーテンと縁続きの領邦の宮廷楽長であり、バッハとは何らかの接触があったと思われる音楽家であった。今回はこのファッシュの代表的作品である協奏曲と管弦楽組曲を収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




モーツアルトの最後の2曲のピアノ協奏曲の内第26番は1788年、第27番は死の年1791年に完成した。これに先立つ作品では、いわゆる交響的協奏曲と呼ばれる、大きな編成のオーケストラを伴ったものが作曲されてきた。第26番はこの流れを引き継ぐものだが、最後の第27番になると、やや控えめな、室内楽的伴奏を伴っている。これら2曲の作品を、今回はヨス・ファン・イムマゼールとアニマ・エテルナの演奏で紹介する。 . . . 本文を読む

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




バッハは、息子のヴィルヘルム・フリーデマン・バッハやカール・フィリップ・エマーヌエル・バッハ、そして次第に増えてくる弟子達の教育のために、1710年代後半から、様々な曲を書いてきた。そのひとつが「巧みに調律された鍵盤楽器のための前奏曲とフーガ」第1巻(BWV 846 - 869)で、その自筆譜は1722年に作製された。それからおよそ20年後に、バッハは新たに同じ構想の「巧みに調律された鍵盤楽器のための前奏曲とフーガ」第2巻(BWV 870 - 893)を完成させた。この第2巻も、第1巻同様、弟子達の教育を目的としており、多くの筆写譜が残されている。今回は、この作品を第1巻同様ブランディーヌ・ヴェルレの演奏による2枚組のCDで紹介する。 . . . 本文を読む

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )