私的CD評
オリジナル楽器によるルネサンス、バロックから古典派、ロマン派の作品のCDを紹介。国内外、新旧を問わず、独自の判断による。
 



イタリア・バロックの協奏曲の作曲家と言えば、ヴィヴァルディやコレッリをまず思い浮かべるが、その外にもアレッサンドロ・マルチェッロ、ジウゼッペ・サンマルティーニ、ジウゼッペ・トレッリ、ピエトロ・アントーニオ・ロカテッリ、トマゾ・アルビノーニなど多くの作曲家の作品が残っている。それぞれヴァイオリン奏者だったり、オペラや宗教音楽を主としていたり事情は様々だが、イタリア・バロックの多様な協奏曲を構成している。今回はそれらの中で、トマゾ・アルビノーニの作品9の協奏曲を全曲収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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テレマンの膨大な作品を一望するのは困難である。宗教曲からオペラ、カンタータやアリア、様々な形式の管弦楽や室内楽と広範囲にわたっており、その中でこれぞテレマンの作品と名指し出来るものがあるだろうか? 確かにそれは難しいだろうが、ちょうどテレマンが成熟期にあった1733年に出版した「食卓の音楽(Musique de table)」は、バロック時代の代表的な管弦楽、室内楽の形式から構成される作品集で、代表作の一つに挙げて良いだろう。今回はこの「食卓の音楽」全曲を収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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ルイXIV世時代のフランス宮廷に於いては、国王自身が舞踏や音楽を非常に愛していたことから、華やかな音楽文化が花開いた。その中心的役割を果たしたのが、ジャン=バティスト・リュリである。17世紀後半のフランス・バロックを代表するリュリが統率する「王の24人のヴァイオリン」を中心とした管弦楽曲は、単にフランスだけでなく、ヨーロッパ全体に大きな影響を与えた。今回はその様なリュリの管弦楽の響きを、3つの組曲として収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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ヴィヴァルディは、生前ヴァイオリンの名手として自作の作品の演奏を行っていた。今日最も良く知られているヴァイオリン協奏曲は、240曲を超えている。さらに2つのヴァイオリンのための協奏曲も28曲有り、華麗に2人のヴァイオリニストが競い合うのを楽しむことが出来る。今回はそれらの2つのヴァイオリンのための協奏曲の内の6曲を、ヴィクトリア・ムローヴァとジウリアーノ・カルミニョーラの競演で聴くことの出来るCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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ホルンは古代の角笛を起源としているが、真鍮で作られたコルノ・ダ・カッチャあるいはヤークトホルンは、17世紀の初め頃に登場し、単に狩りだけでなくやがて芸術的音楽でも用いられるようになった。今回紹介するCDには、主として18世紀前半のホルンを含むソナタや協奏曲が収録されている。 . . . 本文を読む

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音楽において変奏と言う技法は、その発生から間もなく生まれたものと思われ、民衆の舞曲などにおいても多く見られるものである。1535年に出版されたシルベストロ・ガナッシの「フォンタガーラ」も、リコーダーの奏法と変奏、特にこの場合は音価を細分化して装飾的に奏する変奏法の教本である。従って変奏曲という形式もこの時期には存在していたと考えて良いであろう。今回紹介するCDは、16世紀終わりから17世紀前半にかけて作曲された、ハンス・レオ・ハスラーとザームエル・シャイトの変奏曲という、後の時代の変奏曲を先取りした2曲を収録している。 . . . 本文を読む

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アレッサンドロ・スカルラッティについては、その息子の一人、555曲にのぼる鍵盤楽器のためのソナタで知られるドメニコ・スカルラッティに比較すると、その作品も含めあまりよく知られていないと言って良いだろう。実際には、イタリアのバロック音楽に於けるオペラ、カンタータなどの様式確立に決定的な役割を果たした重要な作曲家である。今回は800曲を超える世俗カンタータの中から5曲を収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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バロック時代のイギリスの作曲家、ヘンリー・パーセルの作品は、これまで鍵盤楽器のための作品やトリオソナタを紹介してたが、実際にはオペラや劇付随音楽、礼拝のための音楽など声楽曲が圧倒的に多い。今回は、これら膨大な声楽曲の内から、メアリー女王のための作品2曲を収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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18世紀の後半、バロック音楽からいわゆるギャラント様式など、各国で様々な音楽様式が生まれ、それがヴィーン古典派に集約して行くという大きな流れが見られたが、その時期のロンドンに於いて活躍した音楽家の多くは、大陸ヨーロッパからやって来た。バッハの末息子のヨハン・クリスティアン・バッハや父親のバッハがアンハルト=ケーテンの宮廷楽長であった時に、宮廷楽団の一員であったクリスティアン・フェルディナント・アーベルの息子のカール・フリートリヒ・アーベル等もそれらの音楽家に含まれる。今回はその一人、C. F. アーベルの作品を収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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テレマンの作品は3,600曲以上が作品目録に上げられており、その全貌、成立時期については、未だ充分に解明されているとは言えないが、鍵盤楽器のための作品は、極めて僅かしか知られていない。今回紹介するチェンバロのための36曲のファンタージアは、無伴奏フルート、無伴奏ヴァイオリン、無伴奏ヴィオラ・ダ・ガムバのためのファンタージアと相前後して出版された、まとまった形で残っている唯一の作品である。 . . . 本文を読む

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