私的CD評
オリジナル楽器によるルネサンス、バロックから古典派、ロマン派の作品のCDを紹介。国内外、新旧を問わず、独自の判断による。
 



カトリックの典礼で歌われる「グレゴリオ聖歌」は、その機能を越えて、西洋音楽に多大な影響を及ぼした。また「グレゴリオ聖歌」は、派生的な宗教音楽のもととなった。しかしその本質的な部分は、口承によって伝えられてきたため、その姿は刻々と変化してきた。さらに音楽の発展に伴ってその影響を受け、衰退の時期もあった。今回は、歴史的な研究によって、「グレゴリオ聖歌」の復興に重要な貢献をしたフランスのサン・ピエール・ドゥ・ソレム修道院の僧侶達による演奏を収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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ピアノフォルテ、あるいはフォルテピアノの演奏が、盛んに紹介されるようになってもうかなり年月が経つ。パウル・バドゥラ=スコダやイェルク・デームスが弾くようになって次第に奏者も増えてきたような印象がある。その中でも現在ピアノフォルテの奏者として活躍している内の一人、アンドレアス・シュタイアーによるモーツアルトのピアノ作品を収録したCDを紹介する。 . . . 本文を読む

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バッハの鍵盤楽器のための作品の中に、「6曲のフランス組曲」、「6曲のイギリス組曲」および「6曲のパルティータ」という舞曲を中心とした作品がある。その内「パルティータ」は、バッハ自身によって出版されており、「クラフィーア練習曲集第I部」と題されている。これらの組曲は、息子や弟子達の教育のために作曲されたものだが、今回はこれらの内「イギリス組曲」を紹介する。 . . . 本文を読む

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新バッハ全集は、すでに楽譜巻と校訂報告書の刊行を終了し、別巻や追補の残りが刊行されているが、2011年秋に刊行された「通奏低音と楽曲作法に関する論文、通奏低音研究およびスケッチと草案」の第IV部として、バッハのスケッチと草案がカラーの写真版とその書き起こし譜面および原典の記述と解説を付して収録された。これによって、バッハが作曲過程で、時には主題のスケッチや草稿を残していたことを、具体的に見ることが出来るようになった。今回はこの内容の概要を紹介する。 . . . 本文を読む

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