ルネサンスのヨーロッパにおける一般市民の音楽愛好がどのようなものであったかを知る手掛かりとなるのは、数は少ないが現在まで残っている手稿である。出版譜が次第に普及しつつあったとは言え、練習のため、また家庭での楽しみのために作製された筆写譜は、依然として楽譜の中で多数を占めていたようだ。そのような手稿の中に、1599年という製作年が明記された、オランダ人の豊かな商家の娘、スザンヌ・ファン・ソールトのために作製された鍵盤楽器のための作品集がある。今回はこの手稿に掲載されている曲を演奏したCDを紹介する。 . . . 本文を読む
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