<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

僕の7行詩 「天空のおばば様」

2022年01月21日 16時47分53秒 | Weblog

僕の7行詩 「天空のおばば様」

 

天空まで続く高い高い塔が立っている

扉を開けると螺旋階段がぐるぐる巻いている

辿り着くとそこは真っ赤な宮殿だった

おばば様がぬっと顔を出して肩に手を置いた

いきなり5000ボルトの電流が流れて来た

ここで僕は目が覚めた

それからはおばば様の顔が忘れられなくなった

 

 

 

 

 

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僕の五行詩 「雲よ」

2022年01月21日 16時26分17秒 | Weblog

五行詩 「雲よ」

 

おおい 雲よ

雲に呼びかけると僕は雲とふたりになる

詩人山村暮鳥になる

振り返っても振り返っても

雲がずっと菅生橋までついて来ている

 

 

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このまま夕暮れが来てしまうのかもしれない

2022年01月21日 14時37分22秒 | Weblog

幾つも幾つも10行詩を書いてみたが、晴れ上がらない。わたしの入り江に潮が満ちてこない。いっこうに満ちてこない。このまま夕暮れが来てしまうのかもしれない。

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10行詩 「幼い頃のこと」

2022年01月21日 13時03分19秒 | Weblog

10行詩 「幼い頃のこと」

 

「ここでさよならよ お見舞いありがとう

ここから先はあなた一人よ 走るのよ」

七歳の僕は夕風の中で一人になった

小川に木の橋が架かっている

星が遠くにいて手招いている

僕は病気をして学校を休んだ友達を

学校の帰りに見舞いに行ったのだった

友達の姉さんが途中まで送ってくれた

木の橋を渡り終えたところで振り返った

川土手のススキと白い手が風に揺れていた

 

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わたしの10行詩 「お人形」

2022年01月21日 11時18分10秒 | Weblog

わたしの10行詩 「お人形」

 

わたしはあなたにやさしくしたいのです

やさしくしてもらいたいという人を

あなたにします

その役を買って出ているのはお人形です

わたしがやさしくできるのはお人形です

夜明けに太陽が明るく太く昇って行きます

夕べにはきらきらして沈んで行きます

その間わたしはまじろぎもせずに

お人形ではないあなたを待っています

あなたを人形から人間にしてあげたいのです

 

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10行詩 「レンゲ草とレンゲ草」

2022年01月21日 10時59分24秒 | Weblog

わたしの書く10行詩 「レンゲ草とレンゲ草」

 

さようなら

あなたとはまた一つの処でお会しましょう

行くところは一つの処

そこしかないから迷うことはありません

行き着くところは仏国土です

会ったら話が弾むでしょう

10万億土を超えたところにありますが

仏国土から仏国土への引っ越しだから

なあに あっという間です

レンゲ草がレンゲ草との別れを惜しみました

 

 

 

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わたしの書いた10行詩 「説法」

2022年01月21日 10時43分25秒 | Weblog

わたしの書いた10行詩 「説法」

 

「あるひとときを釈尊は

シュラーバーステイのジェータ園にいて

多くの弟子たちに

法を説いてお聞かせになりました」

今朝、経典がわたしに語って聞かせました

わたしはそれを聞いて幸福になりました

その多くの弟子たちの中に

いまのわたしがいたからです

はい わたしの信心はあっけないのです

わたしの熱い熱い涙腺がそれを信じさせたのです

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10行詩 「笑い顔」

2022年01月21日 10時23分25秒 | Weblog

10行詩 「笑い顔」

 

宮崎君は実に実ににこやかで穏やかでした

怒らせようとしても怒りません

「仏の顔も三度まで」なのに嫌な顔をしません

いつも分厚いドタ靴を履いていました

磨り減ってぺったんこの分厚い靴です

その彼が大学を出てとある高校の野球部の

メッチャ恐いはずの部活顧問になりました

指導が実って地方の強豪校になりましたが

あろうことか彼は現役で夭折してしまいました

今日は彼の笑い顔が僕に会いに来ています

 

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わたしの10行詩 「仲良し」

2022年01月21日 10時10分02秒 | Weblog

わたしの10行詩 「仲良し」

 

義之君は読書家です

速読が得意です

図書館へ行って3冊借りて来ます

それを一晩で読み上げてしまいます

わたしは1冊がやっとでした

ふたりで八畳の部屋を借りていました

もうかれこれ50年以上前になります

それ以来彼は消息を絶っています

仲良しだったんです

仲良しって頼りないものだなあと思います

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わたしの10行詩 「冬空」

2022年01月21日 09時31分31秒 | Weblog

わたしの10行詩 「冬空」

 

死んだら?

死んだらここにはいません

ここにわたしはいなくなります

いなくなるって?

いなくなるってどういうことなんだろう

わたしはここにいます

目を見開いて遠くの冬空を見ています

ここから必ずいなくなってしまうのに

そんな明白な事実に抗うこともできずに

青白くて寒そうな冬空を眺めているきりです

 

 

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