こんにちは。日中は暑くて外には出ていられないから、朝早くと夕方に畑仕事をすることにした。今朝は、早めの朝食後、草取りをした。夏の雑草は伸びが早い。追いかけをして回ることになる。10時には引き上げてきた。それでも体中に汗を掻いたので、シャワーを浴びて着替えをした。半ズボンと半袖シャツになってごろんとなる。一仕事した後は、リラックスが来て眠くなる。
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いちはつの花咲き出でて我が目には今年ばかりの春行かんとす 正岡子規
いちはつはアヤメ科の多年草。中国が原産らしい。5月頃に咲き出す。季語は夏。別名コヤス草。子規は病が重篤になって迫り来る己の死期を察知している。春が過ぎ去ろうとしている。長く生きていたいのだがどうもそうはいかないらしく、彼は病状に催促されて覚悟を決めようとしている。もう来年のいちはつの花は眺めることがないだろう。そう思うと、毎年この頃になると何気なく見ていた花も、際だって美しく見える。
我が家の庭にはすでに花菖蒲が、昨日から、咲き出してきた。薄いブルーだ。肥料が巧くいかなかったらしくてほっそりして痩せている。子規ばかりではなく誰にも今年ばかりなのだ。死は不意に訪れて来る。老いてくるとなおさらその感が強くなる。来年があるかどうか。そうやって過去から現在まで多くの生者が死者となって行った。死なないというわけにはいかないのだ。病まずにいきなり死を与えられるという人もいるだろう。それがいいかもしれない。病めば日々刻々がわが死と語り合う時間となる。これに耐えられるかどうか。子規はその時点で文学を生み出していった。