一休禅師の遺言の歌に、
死にはせぬ
何処にも行かぬ
此処におる
尋ねはするな
ものは言わぬぞ
という、ちょっと変わった歌がある。
<死にはせぬ>というのはどういうことか。
死ぬに決まっているではないか、誰しも。一休禅師だって免れはしないはず。
ミイラにでもなるつもりか。ミイラになったところで同じである。口は呼吸をしていない。
しかし、仏陀の悟りを悟った禅師は、<死なない>を選択されている。
<死なないでいられる何か>を得たのである。
*
<何処にも行かないで、此処におる>のは誰か。
足のない幽霊ではあるまい。
もっとしっかりしたものだろう。
行ったり来たりする必要もないものだろう。
何処へ出しても通じるもの、共通性のあるもの、だろう。
成仏した仏陀、宇宙の調和・秩序、元に戻ったエネルギー体かもしれない。
わたしとかあなたとかいう境界を離れた共通意識体かもしれない。
*
<尋ねてきてもものは言わぬぞ>の<ぞ>が曲者で、
<尋ねてきたら大酒飲んで喋り捲るぞ>くらいかもしれぬ。
<もしも、此処まで尋ねてこられたらの話だが>のニュアンスが込められていそうだ。
*
禅師ともなればそうそう生死の一大事を隠しおおして気が済むわけがないではないか。
成仏の悟りは、晴朗にして快濶のはずである。
*
成仏とは<死なないいのちの発見>なのかもしれない。
この発見ができれば、息が絶えた死後と雖も、太陽のように明るいはずである。
死にはせぬ
何処にも行かぬ
此処におる
尋ねはするな
ものは言わぬぞ
という、ちょっと変わった歌がある。
<死にはせぬ>というのはどういうことか。
死ぬに決まっているではないか、誰しも。一休禅師だって免れはしないはず。
ミイラにでもなるつもりか。ミイラになったところで同じである。口は呼吸をしていない。
しかし、仏陀の悟りを悟った禅師は、<死なない>を選択されている。
<死なないでいられる何か>を得たのである。
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<何処にも行かないで、此処におる>のは誰か。
足のない幽霊ではあるまい。
もっとしっかりしたものだろう。
行ったり来たりする必要もないものだろう。
何処へ出しても通じるもの、共通性のあるもの、だろう。
成仏した仏陀、宇宙の調和・秩序、元に戻ったエネルギー体かもしれない。
わたしとかあなたとかいう境界を離れた共通意識体かもしれない。
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<尋ねてきてもものは言わぬぞ>の<ぞ>が曲者で、
<尋ねてきたら大酒飲んで喋り捲るぞ>くらいかもしれぬ。
<もしも、此処まで尋ねてこられたらの話だが>のニュアンスが込められていそうだ。
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禅師ともなればそうそう生死の一大事を隠しおおして気が済むわけがないではないか。
成仏の悟りは、晴朗にして快濶のはずである。
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成仏とは<死なないいのちの発見>なのかもしれない。
この発見ができれば、息が絶えた死後と雖も、太陽のように明るいはずである。