のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

絶唱

2022年07月14日 | 日記・エッセイ・コラム

 殺伐としたご時世なので、映画「絶唱」を見ました。

 それも三本立て続け。昭和33年の小林旭と浅丘ルリ子。昭和41年の舟木一夫と和泉雅子。昭和50年三浦友和と山口百恵。

 昭和50年の映画はリアルタイムで見に行ったんです。年末でした。「伊豆の踊子」「潮騒」に次ぐ山口百恵主演映画で、映画館の前に長蛇の列が出来て、前の二作が川端康成と三島由紀夫の文芸作品。絶唱も文芸作品と言われていたのに本が見当たらない。作者は大江賢次。大江健三郎との区別も付かない中学生の時でしたが、「絶唱」の本を見つけたのは大学生になってからでした。早稲田の古本屋の軒先の段ボール箱の中にあった。

 まぁ、なんたって山口百恵と三浦友和ですからね。同級生の女子なんかクラスの半分くらいは見に行ってたんですよ。映画の中で身の程もわきまえずに三浦友和と恋愛してたんでしょうね。コマーシャルで三浦友和が「編み物が出来る女の子って、ステキだな。」と言えば、翌日から休み時間に編み物する女子どもが出てきて、あれ、幾何学的に面白そうなので、私も教わって手始めはマフラー編んでみました。

 伊豆の踊子のたどった道は昭和56年の3月に歩いてみましたが、バスツアーのおばちゃん達はいたけれど、踊り子さんご一行には出会えなかった。潮騒の初島には昭和54年の夏休みに行きました。鳥羽から船で渡って。観光客に渡鹿野島という禁断の売春島が近くにあって、いつの日にか行ってみようと思っているうちに島が心を入れ替えたみたいで、今は家族連れが来るような観光地になってしまったみたいですね。

 絶唱の舞台はなかなかわからなかったんです。小説では松江と鳥取砂丘でしたが。昭和57年の夏に大仙に登山に行ったときにこのあたりの村だと聞きました。

 昭和59年に岡山に出張したときに津山から山を越えて鳥取に入り、それらしい町を見てきましたが、大智町と言うところが舞台になって今は記念館もあるのだとか。

 鳥取。近年は何故か石破さんの顔が思いうかんでしまう。石破さん主演の「絶唱」。猟奇的作品になるかも知れない。

 県の顔は重要ですね。

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