魚沼の散歩道

魚沼での、無農薬での野菜作りと四季の変化を徒然にお知らせします。

祖母のこと

2009-01-17 11:01:19 | 思い出
今日は朝から雪降りです。
こんな日は寒いです。
今日、収穫して新聞紙に包んでいたキャベツを雪の中に埋めました。
しばらくすれば、新鮮な甘いキャベツが食べられます。

祖母は、背が高く痩せていました。
髪の毛を長く伸ばしていましたが、後ろに小さく丸めてピンで留めていました。
この祖母と私は小学五年生まで一緒に寝ていました。
きっと、二歳違いの弟が生まれてから、ずーと一緒に寝ていたのではと思います。
小さい頃は、足はすぐ冷たくなるので、豆炭アンカを冬になると足元に入れてくれました。
でも、私は、ばあちゃんのあったかい足にくっつくのが好きでした。
ばあちゃんが冷たがるのが面白かったのです。
とても働きものでした。
畑仕事で忙しくても、孫たちのためにいろいろおやつを作ってくれました。
あまり叱られた記憶もありません。

こんな祖母でしたが、私は気に入らないことが一つありました。
それは弟のほうを可愛がることでした。
男尊女卑の考えでした。
子供の頃、よく思ったものです。
今度生まれる時は、男に生まれたいと。
村自体が男優先でした。
男女平等なんて、戦後になっても、まだこの村にはありませんでした。

華岡青洲の母のような姑だったようです。
何時までも父の世話を焼きたがりました。

こんな祖母なので、父が亡くなった後の嘆きは見ているほうが辛かったです。

この祖母を見て、親より先に死ぬことが最大の親不幸だと思いました。
それで、私は、子供心に絶対に親より先に死ぬものではないと決心しました。
祖母の人生は悲しい。
年を取ってから、最愛の息子に先立たれ、くどくどとうるさい酔っ払いくだをまく祖父の世話を喧嘩をしながらもしていました。
祖父が亡くなり、ようやく平安な日々になったようです。
その後は、私も家を出たので、あまり分かりませんが、
腰も曲がり、畑仕事も行けなくなると、編み物などしていたようです。
血圧が高く、脳梗塞などから、痴呆になり亡くなったようです。
明治の女は、結婚しか生きる道がなかったから、祖母のような人生になってしまったのかと思います。
辛抱と忍耐の明治の女です。
祖父も祖母も可哀そうな人生だったと思います。
お互い好きでもない相手と一生を共にし老いてからも仲良くできなかったのですから。

祖母の二番目の結婚相手は、その後村に戻り母の実家から嫁(母の叔母)をもらったのです。私の実家からもほんの近くの家でした。
親戚なので、普段から行き来をしていました。
その事実を母から教えてもらったのは、祖母が亡くなったあとでした。
その話を聞いて、若い頃の祖母の気持ちはどんなだったのだろうと思います。

祖母は、若い頃、もう少し、背が低くて、美人ならまた違った人生だったかもと思います。
祖母は、こんな悲しい辛いことを胸にしまって亡くなったのでした。
今は、同じお墓で仲良く眠っています。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (RSくん)
2009-01-18 19:23:16
こんばんは、はじめまして。
RSくん と申します。
gerogeroさんのところへ時々へんてこなコメントをさせて頂いております。
昨日から、ご家族の昔の写真と思い出を書いておられるのを拝見させていただいていました。
その時々の時代はあったでしょうが、皆さん一生懸命に生きてこられたんですよね。
そして、今のみかんちゃんさんがおられる。
すばらしいことだと思います。

読み進めていくうちにほんと、涙が出てきました。

今日、昨年亡くなった私の父の持ち物を整理していましたら、偶然にも昔の写真が出てきたんですよ。
早速、みかんちゃんみたいにパソコンへ取り込みをしています。
父母の若い頃の写真もたくさんありましたが、私の幼いころの写真を撮って、大事に持っていてくれたことに・・・・・また目頭が熱くなりました。
私も近い内に写真をアップする予定です。
その時はおいでくださいね。。




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男尊女卑 (霜後桃源記)
2009-01-19 07:18:38
「男尊女卑」は我が家でも集落でも健在です。
バアチャンはいつも孫息子に手厚いので、孫娘はいつも不満を持っているようです。

また、先日隣のオバアサンが亡くなった時に、「区長が弔辞を読むのは男が亡くなった時だけ」との発言には驚きました。
「女性蔑視」が当然のごとく行われている世界がまだあること自体が不思議です。
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初めまして。 (RSさんへ)
2009-01-19 14:49:22
訪問ありがとうございます。
昔の人は、今の私たちの何倍も苦労していたのだと思います。
RSさんの写真も楽しみにしていますね。
もう、しばらく思い出を続けたいと思いますので、よろしく。

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今もですか! (霜後桃源記さまへ)
2009-01-19 14:56:07
そちらのおばあちゃんは、我が母と同じ年代ですね。
祖母は、そうでしたが母はそんな考えはないように思われます。
そんな土地がらなので、お付き合いが大変なおじさんの気持ちが少し理解できたように思います。
まだまだ、農村には、未だにそんな考えがあるから、嫁不足の要因になっているのではと思います。
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