のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.346

2015-01-04 00:00:25 | 新しい子猫たち 

リトルチャと画家との交流 その4









その絵のリトルチャは、まさしくリトルチャそのもので、今にも動きそうな感じもしていた。たまたま、遊びにきていたリトルホワイトも感心していた。









頭取もリトルチャに









惜しい人がなくなりましたね。お宝銀行としても僕の名前で香料を届けておきました









と報告した。









リトルチャは、リトルホワイトにこっそりと聞いた









香料とはなんなの、香水のお金かね









リトルホワイトは、









葬式の香典です。人間の風習では、親しい人がなくなった時に、葬式に金を待っていく風習があるのです。敷地内では葬式が何十年もないですけどね。金が要るから、相互補助のために出来た風習らしく、今は遠慮する家庭もあるみたいですね。














リトルホワイトは、天才猫で修羅万障に詳しかった、リトルチャはゼニ儲けには詳しくても、こうした知識には疎い猫だった、リトルチャタロウは経済全般に詳しく、リトルチャは、二人の子供の意見は良く聞いた。唯我独尊みたいに振舞うが、本当はそうではなかった。もう一人、いや一匹のリトルリトルチャも相場師としては、勝率の高い取引をして、安定的な成績を上げていたが、リトルチャが神がかりの相場猫だったので、存在は目だなかったが、相場の状況とか雰囲気は、リトルリトルチャは熟知していて、リトルチャもよく意見を聞いていた














リトルチャは、頭取に、ワシの名前で香典を届けるようにいった。リトルチャの組織では、リトルチャに報告にくるような奴は、レアメタルの効果を知っていてレアメタル浄水機とかレアメタル濃度を高くする空気清浄機みたいなものを設置していたし、自分で車を運転しないし、一人で外出する事も稀で、事故にもあわず、病気にはならず、なっても魔法の病院であるエンジェルホープ病院に、家族共々行くので、死んだ奴はいず、社員の病死とか事故死はなかったとは言えないが、リトルチャが知らない人だったので、リトルチャが香典を出す事はなかった









この時の香典がリトルチャ名義の初めの香典だった









元々お宝銀行の頭取名義の香典でも多大な金額だった。そもそも香典でも法外な値段は贈与になるのだった。それを考慮しての金額設定で、頭取名義の香典さえ出すのは、非常に珍しかった。














法務部長は、清く正しい清香の事務所ではなくて、融通の効く、悪徳事務所と相談して、この程度ならキリギリと云う金額を聞いて、その金額の香典にした。頭取名義の5割増しにした。














リトルチャが出す金は、実はリトルキャットファイナンシャルの会長室の経費になるので、こんな事はリトルキャットファイナンシャルの法務部が考える事だったが、あっさりと社長は、お宝銀行に頼んで、金だけだしていた。














リトルチャ名義の香典なので、秘書室長がもっていく訳にも行かず、頭取が、秘書室長、法務部長まで従えて、画家の家まで行った














娘さんは、香典の金額にも驚いたが、頭取がきたのに驚いていた。日本の銀行では、一族の銀行の神一が、神とも天皇とも云えるように銀行に君臨したのは有名だったが、銀行としては小さいけれども、それに劣らない銀行の完全支配者であって、滅多に出て行かないと噂されていた、お宝銀行の頭取が来たのだった。














娘さんも銀行に勤めていて、それは薄々知っていた。娘さんは、もう一つの大きな銀行に勤めていて、もう一つの大きな銀行は組織で動く銀行と言われ、一族の銀行が人で動く、神一が完全にコントロールしている銀行として有名だった。









一族の銀行の行員でさえ、ウチよりもお宝銀行の方が凄いらしい。今は権限委譲も進んでいるらしいけど、完全支配とはあのような事を云うんだろうねと言っていた。














娘さんは、リトルチャの事は父親の説明文を読んだけど、そんな猫はいないとまだ半信半疑だった。リトルチャ名義の香典も多いし、本当にそんな猫がいるのかとの興味もあって、私がお礼に行きたいと頭取に言った。









頭取も時間の調整が付いたら、連絡します。迎えの車も用意させますと言った









画家の書いていた説明文には、









小さくて、偉大で大きな俗物とも云える、魔法の猫がリトルチャだった









ゼニゼニといいながら、会う人の細かい所まで見ていて、親類以上の面倒を見て、細かい対応をする、一方ゼニゼニといつもいい、何でも金で解決しようともする俗物でもある。









あんな猫が世の中に存在しているとは不思議を超えている。









などなどの事が書かれていた、それと幾つかの個人を書いた他の人の絵との違いに関する美術評論とか、使った絵の具の色の調整とかも書かれていて、婚約者がスキャンしていて、それを読んでいた。