妙子の結婚
妙子「お母さん、話あるの。私結婚したいの。」
純子「ついに観念したのね。宏さんには、遊んでいた事も話したの?ご両親も知ってるの?それとも赤ちゃん出来たの?」
妙子「酷い言い方。母親だよ、お母さんは。遊んでいた事は、お母さん脅すから、言ったよ。宏さん、気にしないって。両親にも話している。結婚したいと迫るのよ。妊娠はまだしてないけど。宏さん、この頃、ずっと奥に出すから。あいつ計画的よね。でもあいつとは相性も合うし、凄く感じるし、遊ぶのも、終わりかなと思って。」
純子「それでどうするの」、
妙子「宏さんの両親と会って欲しいの。」、
純子「あんな遊び過ぎの女でもいいですかと聞くの?」、
妙子「それはもう知ってるの。数は少し誤魔化しているけど。」
純子「じゃなんの話するのよ」、
妙子「宏さんの両親が、私の両親と話したいって。」、
純子「宏さんのお父さんって、法学部の教授でしょ。そんな人と何の話するのよ。」
妙子「子どもの結婚についてに、決まってるでしょう。」
洋介と純子が、竹内良文、俊子夫妻と話をした。
洋介
「妙子は、お淑やかとは縁遠い娘ですが、いいのですか?」
良文
「いやそれは、宏からも聞いてます。そんな事ではなくて、治部先生のご子息である治部洋介先生と安倍財閥を実質的に率いている純子さんの娘さんで、治部次平先生のお孫さんにもあたり、治部先生の再来と言われている妙子さんが、宏と結婚してもいいんですか。宏は学者でも駆け出しですし、そんなに凄い才能があるとも思えません。後で宏では物足りないと言われても思いまして、一度ご両親とお話したいと思っていました。」
純子
「妙子と宏さんとの問題ですし、他の事は関係ありません。」
良文
「婿養子はどうもと思っているのですが?」
洋介
「純子も、純子の母も普通に結婚しました。治部も安倍も家の名前には、拘ってません。婿養子なんかお願いしません。姉も普通の結婚をしました。」
純子「安倍商会は、母の市橋恵子と冶部純子の私が運営しています。ただ妙子から医師をとったら、どうしようもない女になりかねません。医師を続ける事は認めてやって下さい。」
良文
「それは勿論です。宏が妙子さんの才能を家に閉じこめる男でもありません。宏もそう言ってます。」
俊子
「宏が肩身の狭い思いをしませんか、私どもは、お金持ちでもありません。」
純子「治部も安倍も、いくつかの空屋をもってます。家の維持費などは、補助しますが、生活費は二人でやっていけばいいと思います。」
洋介 「ただ問題はありますよ。宏さんは、大変です。」、
竹内夫妻は、黙った。洋介は続けた。
洋介
「私も、純子の父も、大変でした。純子も純子の母も至って、凄い人ですよ。油断すると搾り取られますよ。妙子も良く似てます。」、
純子
「貴方、こんな席でなんという事を」、
竹内夫妻は笑顔になり、
良文
「それは大変ですね。宏は身体だけは至って健康ですから、搾り取ってください。」
俊子
「宏は妙子さんが好きですから、喜んで搾り取られるでしょう。」、
洋介
「でも、油断すると、朝大変ですよ。」
と言って、純子を除く三人は笑い、純子だけが怒っていた。結局仲人は、宏の大学の学長で結納や結婚式は普通に行う事になった。その晩、怒った純子に、何度もしゃぶって大きくされ。洋介は搾り取られた。翌朝、洋介は腰に力が入らなかった。宏君も大変だろう。
恵子の仕事も限定的になり、まだ若いのでかえって元気になった。知子も大きくなり、手もかからなくなっていた。一平は、恵子のしてきた事を知った。仕事の上では、いつも上司だった。一平のものをしゃぶっている恵子をみると、放心して逝っているいる顔を見たくなり、夜は、自分の女である事を確認したいと思い、頑張っていた。ただ一平も60を超えていたので、回数は出来ないので、その後は色々と話す事が多くなった。
一平 「妙子の結婚式は、良かった。綺麗だった。純子は可愛い感じだった。孫も結婚する歳になったのに、恵子さんは若いね。」
恵子 「妙子も遊んでいたみたいだが、あっさり観念したね。純子はあれは直ぐに子ども出来ると言ってた。純子のやつ、曾孫できると言ってた。自分はお祖母さんになるのに。」、
一平 「妙子遊んでいたの?外科では、新進だけど、天才として有名だよ。よく暇あったね。」、
恵子 「純子の娘だよ。純子も仕事凄いよ。商会任せたたら、あっと云う間に大きくして、関連会社も一杯作ってしまった。あいつは、怪物だよ。次平先生はよく見てるよ。でも家の話は、いつもやるとか舐めるととが多い。妙子との話は、大きいとか固いだよ。さすがに純子ほどではないが、男をよく変えていたらしい。」
一平 「妙子は、純子と違い言葉使いは丁寧だよ。」
恵子 「それは次平先生の影響もあるし、医師としての顔でしょ。純子も経営者としての顔は凄いよ。あいつの知り合いや協力者がどこまで広がっているか、私も判らない程だよ。しかもあいつは、仕事を人に任せる。よく人を見てるよ。だから気がついたら、会社大きくなってるという奴だ。どんな人に援助してきたか、私にさえほとんど言わない。勝手に大きくなるなんて、そんな事はある訳はない。色々な人に援助し、助言してきて、そして逆に今度は、その人に動いて貰って大きくしているくせに。その程度は、わたしでも判るよ。
単に人に任せているだけじゃないってね。ただ動いている事を見えなくしているだけだよ。あの容貌と話し方が、判らなくしてるだけだよ。
妙子は医師だから、普段も知的な印象を与えるけど、純子はそれがないだけで、中身は良く似てるよ。次平先生が、純子や妙子を医者にしたがった理由はわかるよ。母親として見れば、純子はどうしようも娘だったけど、経営者としてみれば怪物だ。妙子を純子の話しぶりからみると純子と同様だよ。血を見るとやりたくなるとか、男のものの大きさや固さを話したり、美味しいとまずいとか身体の相性とか言ってるよ。純子と妙子の話は凄いらしい。初め少し聞いていたが、私でも呆れる内容だよ。医師としての力量はわからないけど、やはり凄いような気がする。一平さんどうなの?」
一平 「妙子を医師としてみれば、日も浅いけど、手術の腕では既に次平先生の再来と言われているよ。経験つめば、どのまで伸びるか判らない。だから医師という先入観があるから知れないけど、遊んでいるとは思えないよ。」
恵子 「幸之助はどうなの?美子さんは?」
一平 「言いにくいが、幸之助は私に似ている。ただ素質はいい。私よりは研究に向いている。計り知れない程ではないが、伸びる可能性はあると思う。美子さんは、地道にやっている。そうだ。次平先生の娘のみどりさんに、似ているよ。」
恵子 「それはいいね。純子と妙子は、何か計り知れないものもあるけど、知れば知るほど判らない所持ってる。もう私では判らない。幸之助には、着実に進んでいけるようにしてあげようね。」
一平 「私もそう考えているよ。知子はどうなるだろうね。」
恵子 「純子と妙子は、怪物だけど、お父さんや次平先生の影響もあった。知子は、それがない。私たちが育てている。それと知子の天分との関係だね。」
一平
「恵子さんは冷静だね。母親や祖母としてではない。冷静な目も持ってる。」
恵子
「私はまだ甘いよ。あの二人はもっと冷静に見る目持っているよ。純子は言わない。妙子は医師として、少しだけ言う。」
一平
「私は純子の経営手腕も少し判るけど、可愛いかった子どもの時の印象も強いし、いまでも可愛い感じの女として見えてしまう。妙子は綺麗な子と次平先生の再来と言われる手術の腕が見えてしまう。そんなに冷静な判断する目を持っているとは見えないけど。」
恵子
「それは、一平さんがいい人だから。私は少し悪だしね。二人とも意識的に振る舞ってはいない。純子は少し意識しているかもしれないけど。無意識に実態を見えなくさせている。二人は相当悪の部分もってるよ。道から外れないように生きていけばいいけどね。昔お父さんが言ってた。次平先生が人殺そうとしていた時期あったらしい。これはお父さんとお母さんしか知らない。私は、少しだけ聞いた。どんな人でも地獄に落ちる可能性がある。だから努力が必要だってね。私は、純子に言った。恐ろしい位真剣に聞いていた。あいつも自分の中の悪を見た事があると思ったね。あいつが妙子に言うかどうかは、あいつの判断だけど、言うと思う。既に言ってるかもしれない。幸之助はそんな事はないような気がするし、自分の中の悪にも気付かないで生きていけるかもしれない。」
一平
「恵子さん、凄いね。天分を持っている人は、悪の部分も持っているのかもしれない。効く薬は、毒にもなるしね。まあ幸之助は、努力しないと、純子や妙子と付き合ってもいけないと知ってると思う。私もそうだしね。でも少しは才もありそうだから、少しだけ話してみるよ。 次平先生が慢心せずに、最後まで勉強し、努力していた事を尊敬していたけど、自分の悪と戦っていたのかもしれない。天分をもつのも大変なんだ。恵子さんや純子、妙子も戦っているんだ」
恵子
「私は、そんなに天分なんかないけど、お母さんからは、働かないとどうしようもない女になると言われ続けてきた。今少し休んでいるから、そうなっているかも知れないよ。」
一平
「製薬会社では、待ってるというより、私では無理な所もあるよ。二人でやっていこうよ。」
恵子
「そうだね。働くか。その前にもう一度やろう。」
といって一平のものを舐めてしゃぶっていた。
一平「相当どうしようない女になってるよ。」といいながら、しゃぶっている恵子を見ていて、恵子を抱いた。一平は言った。「恵子の悪は消えたの」、
恵子「いや消えていないよ。一平さん、ずつと抱いていてよ。私を抱いて離さないで」
暫く抱き合って、一平は言った。
一平「どこまでいけるかわからないけど、二人で歩いて行こう。知子を育てていこう。」
恵子「一平さん、ありがとう」
と言った。一平は布団を被り、また恵子の身体の温もりを感じながら眠った。恵子は一平の鼓動を聞いていた。いつしか恵子も眠っていた。
恵子は、製薬会社に出る事が多くなり、製薬会社での営業や管理も直接指導するようになった。一平は企画や開発を指導するようになった。二人でよく話していた。
純子は、関係する会社を増えて忙しいのに、恵子が一平と一緒にいる事が多くなり、小さい知子も横に座って聞いているらいしいと聞き、文句を言ってやろうと思い、たまたま別の用事もあり、製薬会社近くの会長室を訪問した。会長室は祖父の安倍鉄平が作った東京店を改造したものであり、製薬会社とは近かったし、一平と恵子の家と続いていた。一平と恵子は、知子を横において、話していた。幸之助も父と打ち合わせするために、来ていた。純子は、来てみると、家族が揃っているのを見て、自分だけを働かしてと怒りもこみ上げてきたが、父と母が仲良く話しているのは、それほど不愉快ではなかった。
一平「純子、妙子の結婚式以来かな。頑張っているようだね。」
恵子
「純子、お前忙しいのに何の用だね。」
純子は父と母が仲良くしているのを見て、取りあえず用事を言った。
恵子
「判った。でもこんな事で、お前が来たのか。なんか別の話もあるじゃないの。」、
純子
「別に、他の話はないけど。お母さんは良いよね。お父さんも近くにいて、知子も手元において。幸之助も同じ会社で。」
と嫌味を言った。
恵子
「純子、商会はお前が大きくしてしまった。もうお前がやるしかないの。それに、私は元々薬種問屋の娘だからね。ここに戻っただけさ。」純子は、尚も文句言おうとしたが、
一平
「幸之助も来ているし、ちょっと呼ぼう。」、
家族揃って、話をしていた。純子は、久しぶりに家族揃っての会話を楽しんでいた。息子の洋一は、姉と同じ仕事は避けて、化学の勉強をして、大学に残っていた。次男の洋次郎は、医師に興味もなく、法学部へ通うようになっていた。
純子「なんか、会社に戻って仕事する気がなくなった。そんなに急ぎの仕事もないし。ねえ、みんなでご飯食べようよ。洋介さんにも都合聞いてみる。幸之助、お前も美子さんの都合聞いてね。孝太郎も学校から帰っているだろう。」
一平「それがいい。裏で準備させるよ。」
純子は会社や洋介の病院や自分の家にも電話して、みんなを集めた。
関係する料理屋は、突然の注文に驚いたが、一族でしかも会長宅からの注文なので、急いで準備し、運び入れた。
少し立って、みんな集まっていた。妙子までも宏を連れて、来ていた。
妙子
「私もお母さんの子どもなのよ。声を掛けてよ。お父さんから聞いて、宏さんも呼んで来たのよ。」
純子
「お前、まだ新婚だしね、それに急に思いついたから。」
妙子
「新婚と言っても、外でもかなりやってきたし、家で回数増えただけだから。」
純子
「お前 ひょっとしたら。」
妙子
「まだ言いたくなかったけど、出来たの。四ヶ月。」
純子
「結婚して、四ヶ月目か。良かったね妙子、恥をかかなくて。」
妙子
「お母さんは、素直に喜べないの。でも宏さんは、結婚を承諾する前から、何回も奥に出して。私も少し気にしていたの。宏さん、計画的ね。」
宏
「それはね、逃げられないようにしようとおもって。」
妙子
「今日は、搾り取ってやるわ。」
純子
「妙子、お前がいつもやりたくなると、宏さんを呼んでやって貰っていたのでしょう。自分で腰使って、奥に出してもらうと、よく感じるといってたくせに。」
宏
「お義母さん、よく分かりますね。」
妙子
「私は、お母さんからの直伝なの、私でも恥ずかしくて、出来ないこともあるのよ。出産したら、してあげるね。宏さん楽しみにして待ってて。」
洋介
「みんなのいる前ですよ。純子も妙子も」
恵子
「洋介さん、ここはいいですよ。これが純子や妙子の本能みたいなものですからね。」
純子
「お母さんも同類よね。妙子。」
妙子 「そうよ。」
恵子
「美子さん、吃驚してるよ。」
美子
「幸之助さんから、聞いてましたが、凄いですね。 いつもなんですか?」
恵子
「今日はおとなしいぐらいよね。幸之助」
幸之助
「そう 姉さんにしては、抑えているよ。」
一平「今日は家族が集まった。みんなで気楽に食べよう。洋介さんも、気にしないで。」
洋一や洋次郎も、一平、幸之助と洋介とお酒を飲んで楽しく話していた。 恵子、純子、美子は妙子と話していた。純子と妙子は、お酒も飲んでいた。
恵子
「妊娠しているのに、いいの、妙子。」
妙子 「少しぐらい平気よ。」
純子
「お母さんも、ひいばあちゃんね。」
恵子
「お前もお祖母さんになるのよ。純子ばあちゃん。」
美子
「うそみたいですね。お義母さんも若くてまだ綺麗だし、お義姉さんは、妙子さんの姉妹みたい。私、大変です。うかうかすると、私が年上に見られてしまいます。幸之助さんは、比較してはいけないよといってたけど、本当ですね。」
純子
「美子さん、お世辞うまいね。昔のお母さんは綺麗だったよ。今も綺麗けど、やっばり歳だよ。私も大分くたびれてきたし。」
恵子
「純子は、お人形のような女の子と言われていたけど、少しくたびれてきた人形ね。」
美子
「そんな事言われたら、私はどうなるのです。妙子さんも、綺麗ですし。私は結構美人と言われていたのに。」、
恵子
「純子は、化け物みたいな女だから、男の精を吸っている化け物と思えばいいのよ、美子さん」、
純子
「酷い言い方するのね。お母さんこそ化け物だよ、妙子と買い物にいっても、お姉さんと言わせているくせに。」
妙子
「そうよ。私がお祖母さんと言うと怒るのよ。お姉さんと言いなさいと。孫に姉扱いさせる人なのよ。お母さんも姉さんのようにしてるけど。」
美子は、妙子は本当に若いけど、恵子や純子は若すぎる。三人で歩けば、知らない人は姉妹にしか見えない。
純子
「化け物扱いされた事だし、好きな事を言うわ。幸之助とどの程度やってるの。」
美子
「週に1回位。」
純子 「それは少ないよ。お母さんでもその位だよ。」
恵子
「幸之助、そんなに少ないの。まだ若いのに。純子なんかじゃ我慢できないよ。忙しい時でもそれくらい。3日も開けば、大変よ。こいつ機嫌悪くなるから、みんな早く返すの。」
純子
「あれがなければ、私頑張れないわよ。洋介さんのものをしゃぶつたり、中に入れたりしてる時が幸せよ。洋介さんは、週に1回ぐらい頑張って、私の頭を真っ白にしてくれるし。」
妙子
「もっとのような気もするけど、お母さんはそういう所、単純なのよ、朝、機嫌いいから、直ぐに判るの。」
純子
「妙子、お前こそ、毎日じゃないだろうね。宏くんに逃げられるよ。」
妙子
「宏も好きだからね。妊娠してから、回数減らしたから、溜まってるの。時々口で吸い出しているよ。良く出てるよ。」
純子
「私もあの時は結構辛かった。時々来てもらって、しゃぶって我慢した。産んだ後も直ぐにはできないし、お前、大丈夫かい。」
妙子
「そんな事を心配する母親はいないよ。私はそれほどやりたい女でもないよ。でも宏には、できるだけ来てもらおう。」
美子
「頭の中が真っ白と言うのどんな感じですか?」、
恵子
「幸之助は頑張っていないのね。、幸之助ちょっと来なさい。」、
幸之助
「こんな顔ぶれで呼ばれるとあの話しかないね。」
恵子
「幸之助、お前、頑張りが足りないよ。お父さんや洋介さんに聞いて、頑張らないと。」
純子
「人を化け物扱いして、お前が頑張らないと、美子さんが綺麗にならないの。」、
妙子
「女は、男の精で美しくなれるのよ。」
幸之助
「判りました。頑張りますよ。仕事では何にも言わないのに、こんな事だけ。」、
純子
「こんな事とは何よ。女にとっては大切な事なの。仕事はお前のためにする事だろう。女房に楽しみ与えないと」
幸之助
「判りましたよ。頑張りますよ。でも美子にあんまり教えないでね。」
一平「幸之助 なんで呼ばれたの」
幸之助
「頭が真っ白にさせるまでやってない。回数も少ない。美子を綺麗にするのは、お前の責任って。」、
一平
「それはそうだよ。」、
洋介
「大変だけど、妻が綺麗なのは、楽しいですね。」、
宏
「私だと、放り出されるますよ。」
幸之助 「みんな洗脳されてますね。」
一平
「いや、幸之助、お前それは違うよ、お母さんは凄い人だけど、それでも色々と苦労してるのだよ。天分だけで、やっているのではない。最近遅すぎたかもしれないが、ようやく判ってきた。この頃本当に大切に思っている。もっと前から、判っていれば、もっと大切にしてきたのに。」、
洋介
「私も、純子が有名になり、単に純子の夫になり、悔しい思いもした事もあった。しかし、純子は才だけじゃなしに、大変な努力している。それに、私を大切にしてくれる。父が亡くなる前に、お前には過ぎた嫁と言われたのが、ようやく実感している。それに純子に背中を押して貰って今の私がある。純子はよく人に援助している。何もそんな事までと言っても、私で出来る事はやらないと、それが私の役割なのと言っている。それが純子を助け、私を助けている事が漸く判ってました。私、この頃、ますます純子が愛しくなっています。」
宏
「いい事を聞かせて貰いました。まだ私は、妙子さんが好きで、妙子さんにすがって生きているようなものですが、何とか頑張らないと思ってます。」
幸之助
「お母さん、姉貴そして妙子は怪物みたいな人ですから。美子は常人ですよ。みんなとは違いますよ。」
一平
「美子さんの可能性を引き出したり、綺麗にするのは、お前の責任だよ。それをしてからだよ、そんな事をいうのは。それが巡り回ってお前を押し上げるのだよ。妻を愛しく思わないと、お前自身も伸びないよ。」
洋一と洋次郎は、黙って聞いていた。
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