のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.189

2013-12-14 00:00:00 | 香奈とコシロの子供たち
猫たちの取引のシステム



猫基金創設の話の時に、チャとココは奈津美と正人に頼み、チャとココ用のパソコンだけは特別仕様にしてもらい、チーフパソコンとして追加してもらい、このパソコンからは、子猫たちの取引もみる事ができ、子猫たちからは見えないようにしてもらい、チャとココがリスク管理をするようにしていた。最初に猫運用枠の五分の一をチーフ運用枠として取り、運用利益の五分の一はチーフの運用枠に追加され、適時チャとココが子猫たちの成績に応じて、保有株を見ながら、運用枠の割り振りをしていた。


ココはリスクを取っていないと子猫に直ぐに注意したので、管理は徹底し、最後にココに取引結果を見せて終わり、チーフ運用枠は運用しない予備費としたが、チャは温厚だったので、子猫たちの面子をつぶすような事はしなかった。


子猫や子猫の子猫に自由に取引させ、最後の30分間に、自分でリスク管理をこっそりとした。子猫の中でチャそっくりのリトルチャと呼ばれる茶色の猫は、取引の天才とも呼べる猫だったし、人に注意される事も嫌った事も原因だった。チャは、基本的に先物でリスクを取ったが、リトルチャが多用するオブションも、少し勉強していた。




スイスカナコインの猫軍団、

巨額損失?



チャの配下の子猫たちは、盛んに取引した。儲けは儲けをよび、リスクの高いディリバティブまでして、失敗なんて知らない猫たちだった。チャが盛んにリスク管理と言うのに、閉口していた。その油断が失敗を招いた。



ある時株価が上がりに上がっていた、調子に乗って、全て同一方向の買いにした。まだまだ上がる、ここは大儲けと思っていた。上がっている保有株も更に買い、おまけに先物も買った。この子猫の運用枠一杯の勝負をした。



チャはチーフだったので、チーフ運用枠もたまっていた。最後の30分で子猫の取引のポジションをチェックした。つまり、子猫たちのオーバーナイト注文などをチェックしていた。チャタロウグループがやたらと買方向にしているのに、気がついた。



この子猫は、チャの子供だったが、真っ白な子猫で、チャタロウと呼ばれていた。チャに似て温厚な性格で、みんなに慕われていた。ただチャと同様に、取引では一気呵成に取引し、イケイケドンドンと儲けるが、脇の甘い所もあった。



同じ時に産まれた兄弟でもあったリトルチャは、性格も悪く、取引も複雑で、訳の変わらないポジョンを持つのとは、違っていた。株価はどんどん上がっていた。



成り行き信用で保有株の全量売った。そろそろ天井感をチャは感じていた。チャとして更にリスクをとる事にした。先物も三割程度売った。おまけに漸く知ったオプションも三割程度つけた。



ただチャは年寄り猫だったし、老眼にもなって、ゼロの桁数は、ぼやけていたし、生来の欠点も出て、オブションの単位も先物の単位も一桁多くした事までは判らなかった。チャの取引枠は大量でもあった。




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