のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.125

2013-10-01 00:00:52 | 香奈とコシロの子供たち


エンジェルホープジャパン病院の

構想持ち上がる



神三朗と加代子は夜勤だったので、出勤する前に、子供たちと一緒に、よく敷地内を散歩していた。夜中は高杉が奥さんと一緒に子供たちと一緒に寝た。高杉が加代子の家に同居しだして数年後たった頃である。



神三朗が、治部病院を変えようと、緊急救命センターを作った。初代治平の夢を叶えようとしてきたが、外科の巨大病院となった冶部病院は変わらなかった。いっその事、エンジェルホープ病院に行こうかと思う神三郎であった。


アメリカのエンジェルホープ病院ではニューヨークに続いてシカゴでも建設していた。それに加代子の会社はもうアメリカの会社であった。加代子に相談した。加代子は言った。神三郎さんが病院をつくればいいんだよ。アメリカにいってもいいけど、悔しくないの。日本でも神三郎さんの病院を作ろうよ。内科のマチコジブ記念病院や冶部産科婦人科病院と協力したら、立派な総合病院になるわよ。



新病院建設構想が、

ジブシティー建設構想に拡大






神三郎はマチコジブ記念病院と相談した。恵は病院の理事会から報告を受けた。恵は小夜に言った。財団でもマチコジブ記念病院や産科婦人科病院の増設を望む声があった。


神三郎と協力して、新しい病院を作るように計画を立てなさい。財団でも資金の都合があるからね。計画が出来たら、報告しなさいと小夜に命令した。


小夜は第二ジブタウンの構想を捨ててはいなかった。冶部ビル本体にも各地の冶部ビル子会社にも金はあった。ショッピング街やオフィス街などの構想はなんか物足りなかった。メディカルセンターを作り、医療拠点都市構想を立てた。メディカルセンター、ショッピングセンターそして住宅ゾーンなどを備えた心と体にやさしい町作りをしたいと思った。都心から離れたサテライトオフィスまで、完備して、ネットでの勤務が可能な時代なのだ。早速壮大な構想を練った。恵に基本構想を話した。




そんな壮大な構想を立てても出来ないでしょう。私は単に病院を作ろうと言ったのよ。出来もしない事を言って駄目とつれなかった。小夜は菊子と相談して、更に構想を練り直した。


菊子は、色々な人と相談した。加代子、有希そして徹や勝まで話した。加代子は相談を受けて同居していた高杉に相談した。高杉は益々元気になっていた。不動産の管理人のような不動産管理グループを根本的に変えたいと思っていた。不動産管理のグループと相談した。連中も本気になった。


連中は昔、神太朗に言われて、カミカミ大同機械から、カミカミとしてジブの里の上に広い土地を買った事を覚えていた。その土地を造成して、新しい町を作ろうといった。都心から離れるからオフィス街は難しい。ジブが出資している企業を中心とした、最新式の工場を未来エネルギーやロボット工学の技術を導入して作るハイテク工業団地の構想を提案した。




高杉は神二郎と相談した。神二郎は第二不動工業団地を考えていた。不動ファイナンシャルで工業団地を作ろうと思いそれにのった。神二郎が懇意にしている企業のいくつかに声をかけた。金を貸しても、増資してもいいから、ハイテクを駆使した工業団地に工場をつくらないか、新しい工場を考えていた企業は、この街づくりの提案に興味を示した。


ハイテク技術を駆使した工業団地だったので、徹と勝にも協力を求めた。徹と勝は場所を聞いた。二人も超高齢なので、遠くでは出かけられなかった。思わず近くなので、やたら興味を示した。業績が伸びていたが、出張も工場の増設もしないので、本当は欧米への販社のつもりで作った未来テクノロジーに仕事を譲る事が多かった。


未来テクノロジーは子会社だったが、現地で製造工場まで作り、逆に日本に輸出までするようになってきた。最近好調になり、納期がアーダコーダと遅くなった。不動工業団地を作るというなら、ロボットも未来エネルギーも工場をつくりたいと言った。それくらいの金はあるねと政則を呼んだ。


政則はこの頃受注残も増えていたし、工場増設も必要かもしれないと考えていた。第二不動工業団地を作ると、又受注が増える。先に我々の工場をを作らないといけませんといった。内部保留は積んでます。工場の建築案を示して、建築費用の概算を姫子の麻田エンジニアリングに計算させますと答えた。


もうひとつの大きな銀行を辞めたばかりの正人を呼んだ。念のため香奈ファイナンシャルからの増資が受けられるかどうか、正人にも聞いた。正人は工場を建てる程度の金なら、香奈おばあさんにも聞かなくてもだせますよと軽く言った。


正人はチマチマした出資の事を香奈に相談して、怒られていた。大きな銀行の頭取までしたのに、それ位の判断も出来ないのと言われていた。徹と勝は、先に我々の工場を建ててもらわないと、ハイテクを駆使した工場は出来ないよと神二郎に言った。神二郎は、香奈ハイテクの工場に必要な広さを教えてもらう事にした、不動総合にも第二工業団地の計画を立てて、必要な面積をジブの不動産管理チームに伝えるようにいった。




こうして恵の意図とは、別に工場建設の計画が既に進んでいた。ロボットと未来エネルギーそして不動工業団地だけでも大きな土地が必要となった。当初の病院やショッピンググタウン、住宅ゾーンなどを考えると土地を買収する必要があった。ジブの年寄りたちは、遠くにはいかない事を知っていた不動産管理の連中は城跡付近から、ジブの里よりの土地を買収していった。そしてこの三社向けの広い土地も買収した。


姫子もヤイノヤイノと言われた、いくら元気でも年寄りは気が短かった。概算価格を出したら、政則がこれくらいなら土地代も入れて出せる。直ぐに工場を作れと言われ、また急かされて、工場建設用の造成が始まった。


不動産管理の連中は、城跡付近には、それをぶっ壊して、住宅ゾーンと考えていた。一応カミカミの所有地なので、神二郎が神子に聞いた。あそこの土地を使わしてください。


神子は知らなかった。そんな土地をカミカミとして持っているの?と逆に聞かれた。それは神太朗兄さんしか知らないわよ。神太朗兄さんに聞いてよと言われ、神太朗に聞くと、神太朗もすっかり忘れていたが、なんとか思い出した。簡単にいいよと言ったけど、約束も思い出して、あの城跡だけは、そのまま公園として残してね、約束なんだからと言われた。


結局、又土地が足らなくなり、ジブの里に近い所を中心にして土地を買収していった。香奈オフィスが持っていたあの鉱山付近の土地の利用も奈津美に聞いた。奈津美はレアメタルの調査結果をみながら、城跡近くの山の麓を指定して、鉱山より上はまた採掘するかもしれないから、そのままにして置いておいてねといった。




ロボットや未来そして不動ファイナンシャルは土地を買うつもりだったので、お金は立て替えのさや抜きの手数料商売の積もりだった。新宿だけの判断内で買える土地は買った。神二郎は加代子とも相談した。




一方、加代子はアメリカの責任者と相談すると、カヨコファナンシャルの余剰金の中で10兆程度出しても運用には影響しないと言ったので、それを日本に送金できないか、神帥の為替会社と相談してよと頼んだ。まさか、そんな大金を日本に送金しろとは言わないと思っていたので、数字は誤魔化さずに正直に言った。


そんな大金とは思ったが、渋々加代子の言う通りにした。いくら神のように儲けていても、10兆は加代子のファイナンシャルにとっても大金だった。同額運用だから、トラストの運用枠と同額相当のお金を残して、ほとんど日本に送金するようなものだった。


神帥の為替会社は、多量の資金だったので、神帥に聞き、神帥は神之助と相談した。神之助は、ドルをそんなに売ると為替が動きすぎると難色を示した。神之助は資金用途を加代子に聞いて、神三郎の病院作るのに10兆もいるのと不審に思った。病院作るだけでしょう、町を作るわけじゃないでしょうと確認した。加代子は町毎つくりそうな気合が入っていた。


神之助は、香奈に相談した。そうして香奈は神二郎を呼んで、報告を受けた。高杉もついてきた。土地の買収は、新宿のお金でなんとかなっていた。新宿もその程度のお金はあった。しかも香奈ハイテクや不動は土地毎買うと言っていたので、その気になれば、直ぐに回収もできた。




香奈は、その構想を聞いて、住んでいる人の足はどうなるのよ。そんな不便な所には人は寄ってこないわよ。車でしかいけない町にショッピングセンター作ってどうすんのよ。安売りのアウトレットモールなんて今は時代遅れだよ。ジブ交通と云う会社を作って付近の駅まで、電車を作りなよ。短いし、田舎だから大して金はかからないわよ。神二郎君の知り合いを集めて会社作りなよ。適当な人が見つからなければ、神太朗君や神一君に頼みなよ。それ位、特別枠としてあげるわよ。町や建物作るだけが、不動産開発じゃないのよと言った。




神三郎と加代子そしてアメリカのカヨコファイナンシャルが、新しくカヨコファイナンシャルジャパンを作り、ジブとカミカミのオーバーシーズから無利子の融資を受ける。アメリカのカヨコファナンシャルが同額をジブの金融センターに対して無利子の融資を行う事にした。


カヨコファイナンシャルジャパンは、そのお金の五分の一でエンジェルホープジャパン財団を作り、又五分の一を神子に預け、運用委託を依頼する事にした。残ったお金はそのままカヨコファイナンシャルジャパンのものではあるが、そのお金は必要となるまで、神之助が預かる事で決着した。


結局多くの金は帳簿上、動いただけだった。ジブの金融センターも、黙ってお金を持っていた訳でもなく、資産保持のために保有する通貨を替えて、為替処理をする事になり、神之助も同様だった。ただアメリカでは、当然ドル換算での資産評価をするが、神之助は、日本ではオーバーシーズの持つ現金を併せて、資産保持をして、円換算で資産評価していた。




香奈「加代子ちゃんもおおげさよね、病院建てるだけだから、そんなにお金を持ってこなくてもいいのよね」

神之助「ドル資産は、案外、円に替えたおいた方がいいかも知れませんよ。まあ加代子ちゃんはそんな事を計算している訳ではないでしようが」

香奈「アメリカはそんなに良くないの、日本も、まだまだ赤字国債の発行残高は多いのよ、」、

神之助「アメリカのトータルの債務はすごいですよ。地方の債務は不明の国なんですよ、州も小さい国ですから。すぐにはそんなに変動しないでしょうがね。今、突然10兆の金を動かすと凄く為替が動くのですよ。日銀からも言われているのですよ。そんなに激しく動かないでくれと。僕も少しずつドル資産は減らしていく積もりです。加代子ちゃんの分もお金も整理しておかないといけませんしね。取りあえず、4兆円分は日本に移動しないと、オーバーシーズのお金を補充しておく必要があります。いずれは加代子ちゃん分は、日本に持ってこないといけません。そのために、アメリカでも円資産に少しずつ変更していく積もりです。」、

香奈「神子ちゃんには言ったの、今回の運用委託は、神子ちゃんの所の運用枠の除外としておくと。だから神之助君の所も、少しずつ調整していってね。」




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