傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

朝ナマ:「激論 原発!」視聴して(2)・・・除染基準値の議論について(雑感)

2013-10-27 05:32:35 | 政治

26日放送のテレビ朝日の番組「朝まで生テレビ」でテーマ【激論 原発!】(止まらない汚染水 ド~する?!原発 福島原発は“コントロール”されているのか?!)(動画)で、除染基準値1ミリシーベルトについて法的根拠が無い意見、非現実的の意見、帰還を避難者の選択の意見らの議論になっていました。
市民が納得できる除染基準値がないことが問題ですね。

除染の議論については、森園和重女史は、自宅の除染の模様を示し、仮置き場の無い問題、除染問題を提起した後、帰還目標が1mSvの妥当性が議論になり、森園和重女史は1mSvの堅持の意見に、池田信夫氏は国際原子力委員会(IAEA)の見解を持ち出し、1mSvであれば半永久的に帰還不能、その除染費用5兆円は何処から捻出するか主張に、森園和重女史は「(避難か、帰還かを私たちに)選択させて欲しい」と主張し、長谷川幸洋氏は「選択」意見に同調。
司会者が24日の朝日新聞の記事『年1ミリシーベルト目標「数字独り歩き」』を提示し、田中原子力規制委員長の「20mSv」を容認する意見を紹介に、塩崎恭久議員は、田中委員長の暴走であり、除染基準値は合議制審議会で決定することになっており、審議会で何ら決定されておらず田中委員長意見を批判。

要は、森園和重女史は、除染について「命か?、カネか?」を問い、池田信夫氏は「原子力関係者の常識は20ミリシーベルトだ、5兆円のカネを誰が出すのか?(森園和重女史に)貴方が出すのか?」と主張。
当方が、池田信夫氏の意見と波長が合わないのは、部分解での極論を強弁する自己表現・実現手法に屈折的な人間像を見るからです。
本ブログ「ブログ「低線量被曝のリスクを訴えたNHK番組を原子力村が抗議」・・・集団力?(追記)」(2012-01-29)で、ブログ「カナダde日本語」様のエントリー『低線量被曝のリスクを訴えたNHK番組に原子力村が抗議』で、2011年12月28日報道されたNHK番組「追跡!真相ファイル : 低線量被ばく 揺らぐ国際基準」に、原子力ムラの面々からNHKへ抗議と要望の手紙を送ったことの紹介について書きました。
元NHKの池田信夫氏は、このNHK番組批判に同調しておりました。

また、ブログ「日々坦々」様がブログ「wakaben6888のブログ」様のエントリー『 国連科学委員会「報告書」の“非科学性”(福島第一原発事故による健康影響)』 で、市民団体が国連科学委員会「報告書」に異議を訴えていることを紹介しています。
国連の報告書の異議を唱えた市民団体の主体者も女性ですね。
社会変革の先導は、やはり、打算的な男性より女性ですね。

26日の朝日新聞の特集記事『プロメテウスの罠 <医師、前線へ(8)> 町長「検査に行くぞ」』では、2011年3月12日午後3時36分、避難中の町民が「死の灰を浴びている! 被曝した!」と悟った井戸川克隆・双葉町長は、将来の為に、被曝の記録を残さないといけないと思い、午後8時ごろ、放射能被曝の測定器が福島県立医大にあるのを知っており向ったとし、1時間後、県立医大に着き、「被曝したから測って欲しい」と申し出し、1時間後の検査結果で、井戸川克隆・双葉町長は汚染度が高いことがわかったが、避難所に引き返したと。
しかし、医師たちにとって、この検査結果は衝撃だったと記述しています。

27日の『プロメテウスの罠 <医師、前線へ(9)> 何でここだけが』では、県立医大の医師は、井戸川克隆・双葉町長のジャンパーからヨウ素131、セシウム137が検出され、”「原子炉の中のものが出ちゃってる。尋常ではない」”と驚愕したと。
13日の未朝、某国家機関から女性の声で、”「原発内で患者が大量発生した場合、そちらに自衛隊を送り除染させます。対応をお願いします」”の電話から、病院が混乱、忙殺したと記述。

原発事故当時、能書きをいう有識者がおり、錯綜した情報に政府は消化不良に「国民に不安を与えない」ことで公報し、実務経験のない現場は混乱の極みだったのです。

当方は、低線量被曝・除染基準値について、市民が現行の情報開示に納得できずに心配することは同感できますね。
森園和重女史の「命か、金か」の悲痛な声を、池田信夫氏の”「20ミリシーベルトが国際基準であり、1ミリシーベルトに固執するのは心配過剰!、除染に幾らカネが掛かるのか?」”の部分解で相手を高圧的に強弁する論法には不快感を覚えます。
また、司会の田原総一朗氏も、”「古賀(茂明氏)なんかどうでもいい!」”と議論を進めるのを接すると池田信夫氏と同質性が見受けられ、極論を掲げ議論の流れの様子を見ながら、どちらに分があるかの進行には、年寄りの「跋扈」を連想します。

当方は、低線量被曝の危険性を経済面から軽視・無視する論評・論調には共感できないですね。
また、機密保護法云々の前に、情報開示の実情の議論が先決ですね。

「付記」

24日、朝日新聞の記事『年1ミリシーベルト目標「数字独り歩き」』を転載

”「規制委長「20ミリシーベルト一般的」

原子力規制委員会の田中俊一委員長は23日の会見で、東京電力福島第一原発事故に伴う除染で、国が長期目標として示している年間追加被曝(ひばく)線量1ミリシーベルトについて、「(数字が)独り歩きしている」と話した。
 国際原子力機関(IAEA)の調査団が21日にまとめた報告書をめぐって、報道関係者の質問に答えた。
 田中委員長は「事故が起きた時は、知らない場所に引っ越しストレスで病気になる人がいることを考えたとき、年間20ミリシーベルト以下までを許容した方が良いというのが世界の一般的な考えだ」とも話した。
IAEAは報告書で、年1ミリシーベルト以下の被曝線量は、除染だけで短期間に達成できないと住民に説明する努力をすべきでと求めた
。」”



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。