傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

鳩山邦夫前総務相は、異色な政治家ですね!

2009-06-27 22:58:00 | 政治

当方は、鳩山邦夫議員については、お坊ちゃん世襲議員と思っていましたが、元秘書のジャーナリストの上杉隆氏のコラム「元秘書の立場から、鳩山邦夫という政治家を語ろう」と読むと、野心・野望もない自分の世界(環境)をもつ異色な政治家ですね。

当方は、政治の世界は興味をもたずに過ごしてきましたので、「アルカイダの友達の友達」発言の鳩山邦夫議員には、「軽い議員だなー」と思ってき、良く大臣に任命されたか疑問視しており、年初の「かんぽの宿」売却事案は「出来レース」発言には、郵政利権の守旧グループの代弁をしているのではないかという疑いを持ちました。
その後、当方も、「かんぽの宿」事案に疑惑が感じるようになり、鳩山前総務相は、「本音」の議員ではないかと思うようになり、鳩山前総務相のいう「正義」が正論と思うようになり、鳩山邦夫議員の人間像に興味を持ち始めました。

まずは、驚愕したのは、東京大学法学部を学業優秀での卒業を知り、風貌・言動から頭脳明晰とは想像できませんでしたね。
文藝春秋」(2009.06)の鳩山兄弟の対談記事「自民党も民主党もいらない」を読み、鳩山邦夫議員は、野望・野心をなく、自分の世界観をもっている人物と興味を持ちましたね。

鳩山邦夫議員は、2大政党政治制度は現在の時代に合わないとし、地球環境なんかのこと考えれば、みんなで大連立をも一考とし、国会では、自民か民主かの世界だけで、政党という変な邪魔物があって、どっちが政権とるかで、政治が間違った方向に行くんじゃないかという根源的疑問をもっていますね。
そして、自民とか民主とかでなく、環境のこと、「自然と共生」のことを考えていると発言しています。

当方が、上杉隆氏のコラム「元秘書の立場から、鳩山邦夫という政治家を語ろう」で、興味を持った部分は、鳩山邦夫議員が周辺の反対を押し切り、新進党を離党し、兄の鳩山由紀夫氏とともに民主党結党に動いた頃から、「環境」を重視していたことで、転載すると、

”「右肩上がりの経済成長ばかりを望む時代は終わった。
日本は、成熟した環境国家として、世界で初めて“ゼロ成長”、あるいは“マイナス成長”を目指す国家だと宣言すべきだ。
民主党は、それを党の政策に堂々と載せるべきだ」

 現在は、地球温暖化に伴う環境意識の高まりで、この発言に対する賛同もなくはない。
だが当時は違った。
まだ地球温暖化という言葉すら市民権を得ておらず、“マイナス成長”などはもってのほか、共産党ですら触れなかった言葉だったのだ。

 案の定、この発言を繰り返すことで、企業後援会から抗議の声が上がり、結局、経営者たちは鳩山氏に愛想を尽かして、後援会を自主解散してしまった。

 それでも鳩山氏は過激な環境保護発言を止めない。
ちょうどその頃に起きたのが98年の新・民主党結党であった。
新党準備会に入っていた鳩山氏にとって、これが3つ目の新党であった。

 だが、細川護煕元首相のリーダーシップにより、8党1会派が合流してできた新・民主党は、環境政策に情熱を注ぐ当時の鳩山氏にとっては、さらに居心地の悪い政党になってしまったようだ。

 結局、99年、ビオトープ構想を中心とする環境政策を掲げ、民主党を離党し、東京都知事選に出馬した。
ついに、自らの政策のために国会議員すら辞めてしまったのである
。」”

の部分と、

”「この頃、筆者は軽井沢に向かう車中で、鳩山氏にこう尋ねた。
「仮に、明日死ぬとして、政治家としてひとつだけ好きな
 ことを実現させてやると神様に言われたら、代議士は何を
 望みますか?」
 鳩山氏は、後部座席で「う~ん」としばらく考えていた。
 その答えは、完全に筆者の予想を覆すものだった。
「総理大臣」「都知事就任」などと言うとばかり思っていた。
 だが鳩山氏はゆっくりとこう語ったのだ。

日本中の道路や河岸のコンクリートを全部ひっぺがえして、
 緑にしたいなぁ
」」”

の部分です。

当方が、鳩山邦夫議員を異色な政治家と意識したのは、
① “ゼロ成長”、あるいは“マイナス成長”を目指す国家の発言
 98年ごろから、環境(自然と共生)を重視
の部分です。

①の“ゼロ成長”、あるいは“マイナス成長”を目指す国家については、当方の「国家の100年計」と同じです。
当方は、本ブログ「野口悠紀雄教授と三村明夫会長の景気観について」らで、当方は、「100年の危機」は資本主義の歪であり、新たな国家像を、

”「国民が安心・安全で暮らせる社会は、まずは、第一次産業が国の基幹と思っております。温暖化で環境破壊が進行しても、石油が枯渇するエネルギー問題が深刻化しても、食糧危機が最悪の事態になろうとも、自給自足で最低の生活ができることことが第一で、第二は、社会保障制度の充実での安心さで、その上での自由競争社会”という国造りが必要で、人材育成が肝要と思っております。」”

”「この危機を契機に、新たな国家100年の計を策定し、自給自足で国民が最低の生活ができることことが第一で、第一次産業を再生させ、第二は、社会保障制度の充実での安心さで、その上での自由競争社会という低成長路線で外的要因に左右されにくい安定経済の新しい国造りをすべきと思っています。」”

と、低成長路線でも良いのではないかと書き、鳩山邦夫議員の“ゼロ成長”、あるいは“マイナス成長”を目指す国家感には、共通しています。

②の「98年ごろから、環境(自然と共生)を重視」には、共感です。
地球がどのくらいの数の人間を経常的に食わせられるか、知りませんが、多分、頑張っても、現在も人口の2倍程度(個人的なイメージ)ではないかと思われ、一方、地球の地下資源は消化する一方で、資源の枯渇は時間の問題でしょうし、併行して、環境破壊が加速化し、地球破壊に向っている現下では、(自然と共生)による環境保全は最優先課題と思っています。

鳩山邦夫議員は、自分は、「永遠の政界再編論者」と広言し、ロマンチストと称しており、舛添大臣のような野心・野望を持つ政治家ではなく、早い時期から「環境」を重視しており、特異な政治家ですね。
鳩山邦夫議員ようなロマンチストの政治家も、日本には、必要で、郵政社長問題から、鳩山邦夫議員を好感しています。



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