傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

NHKスペシャル:「借金862兆円はこうして膨らんだ」を視聴して・・・限界日本!

2010-11-09 06:17:47 | 国家の計

11月7日のNHKスペシャル862兆円 借金はこうして膨らんだ』を視聴し、高齢化・過疎化が進行した「限界集落」という語句が20年前に提唱され、陳腐化の語句になりつつあるが、日本は累積赤字国債の返済能力を失った「限界国家・日本」に到来していると思いましたね。
菅政府は、「第三の開国」と称してTPP(環太平洋戦略的経済パートナーシップ協定)への参画を掲げ、貿易立国と農業改革を目指すと強調しているが、TPPは「限界日本」においては延命はできても再生できるかは疑問ですね。

NHKスペシャル『862兆円 借金はこうして膨らんだ』については、ブログ「テラの多事寸評」様のエントリー『赤字国債ってなんだ――財政問題の法的問題理解』のような専門的な考察はできないが、番組を視聴し、借金依存体質に陥り、方向転換できずに今日に至った経緯・背景は認識できたが、日本再生は絶望的と思いましたね。

番組では、冒頭に、37兆の歳入に対して92兆の歳出の逆ザヤを赤字国債・建設国債で賄う借金依存体質に陥っており、国民1人700万借金に相当する862兆円の累積赤字額を提示し、財政危機に直面しているとし、何故、憲法で禁止されている赤字国債を発行し続けてきたかと警鐘。
概容は、東京オリンピック後の不況の穴埋めに赤字国債を初めて発行したが、起因は、田中角栄元総理の列島改造の公共事業と老人医療無料化などの社会保障の拡充と言及。
その後、オイルショック時でも社会保障費の拡大は止まらず、福田赳夫元総理は、11兆赤字国債で景気対策したが、海外から経済成長の牽引役の要求もあり、税収拡大につながらず、消費税導入による増税路線になる。
問題点として、高度成長を期待した経済は円熟にしており、税の自然増が未達だったと。

番組では、赤字国債による借金依存体質に陥った要因に、社会保障費の自然増、海外からの要求、財政を司る大蔵官僚が政治力に懐柔、歳出削減努力と消費税増税の不徹底、政権政党の不安定と未熟さなど掲げていたが、元大蔵官僚が”『日本経済は円熟しており、高度成長期待したが未達だった』”の発言が印象に残りましたね。

当方は、老人性骨粗鬆症に陥った日本社会の将来不安を痛感しており、世界は、戦後の資本主義が歪が現れ、新たな「弱肉強食」時代が到来しており、硬直化した日本社会は「破壊と創造」が不可避とし、新たな「国家の計」として、本ブログで、再三、

”「国民が安心・安全で暮らせる社会は、まずは、第一次産業が国の基幹と思っております。温暖化で環境破壊が進行しても、石油が枯渇するエネルギー問題が深刻化しても、食糧危機が最悪の事態になろうとも、自給自足で最低の生活ができることことが第一で、第二は、社会保障制度の充実での安心さで、その上での自由競争社会という国造りが必要で、人材育成が肝要と思っております。」”

とし、小沢一郎氏の掲げる「自立と共生」の理念に共感していると書いてきました。

当方は、長い物に巻かれろという適当な人間であるが、経験的に財政健全化は肝要という考えで、862兆円の借金は、通常な手段では解消できず、先鋭・革新的な人材に委ねるしかないと思っております。
本ブログ『TBS「夢の扉」:日本の底力を再認識・・・日本再生は、やはり「人」』で、日本の再生には現下の社会の「破壊と創造」が不可欠であり、「人材育成」が肝要と書きましたが、独りよがりの菅政府に期待できず、先鋭・革新的な人材に期待したいですね。

11月7日の「夢の扉」では、【木から作るプラスティックで世界を変えたい】で、三重大学大学院の舩岡正光教授が、間伐材、建築廃材、古紙など捨てられるものを原料として15年の黙々と研究を重ねてき“りぐぱる”と呼ばれるリサイクルのプラスティックを完成させ、大量生産に向けたプラント作りの模索を紹介していました。

日本は、「技術立国」「貿易立国」などと叫ばれてきましたが、先鋭的・革新的な研究・技術には、真贋の眼がなく安全第一で投資しない社会ですね。
当方は、世の中、根源は「弱肉強食」のパワーゲームと見なしており、まずは「自立」が先決であり、世界環境が激変しても、第一次産業の「自立」の目途をつけるのが政治の最優先課題と思っており、「自立」の目途がなく、世界と競争することは疑問ですね。

37兆の歳入に対して92兆の歳出の借金依存体質は、末期症状であり、国民の資産1400兆を食い潰しのは時間の問題であり、月並みの手段では解消できず、やはり、先鋭・革新的な技術に賭けるしかないでしょうね。
TPPの参画は、第一次産業を犠牲して、経済成長を目指すのは、一過性の延命にすぎないのではないか危惧しますね。
もう、日本経済は円熟から(老人性骨粗鬆症)に陥り、「限界国家」「限界日本」に突入しており、TPPが救国手段とは思えないですね。
TPPで国益に直結するのは、農業大国であるアメリカとオーストラリアでしょうね。





2 コメント

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Unknown (徳永基二)
2010-11-15 00:36:26
この国の財政が歪んだ背景には所得税や法人税を数々の控除や見直しで緩和してきたことにあると思う。

それを消費税でなんとかしようとするのがそもそも変なのだ。
Unknown (徳永基二)
2010-11-15 01:16:42
上記意見の参考までに
「トルシエの世界」
http://ameblo.jp/troussier100/entry-10582725982.html

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