傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

原発ゼロは細川元総理の世界観の象徴に過ぎない(雑感)

2014-01-27 12:18:42 | 国家の計

2月9日投開票の東京都知事選のメディアの情勢分析は、舛添要一元厚労相が先行行リードし、細川護煕元首相、宇都宮健児元日本弁護士連合会長が追撃中とあり、想定内の展開で、マスメディアは都知事選は地方事案扱いで取り上げは限定的ですね。
安倍自公政権は舛添要一元厚労相の当選必達に諸々の策を弄し現勢力は追随していると推察されますね。

当方は、細川護煕元首相の公式HPを一見し、原発ゼロは細川元総理の世界観の象徴に過ぎず、細川元総理の世界観は稲盛和夫氏の世界観とも共通性があり、共感できますね。
本ブログ『稲盛和夫氏:将来の世界観・・・同感』(2009-09-12)で、稲盛和夫氏の文藝春秋(2009.10)に寄稿した『鳩山民主よ 勝って兜の緒を締めよ』を取り上げ、稲盛和夫氏の「将来の世界観」については、格調高いブログ「永田町異聞」様が「成長から成熟と品格へ、米国依存から大人の関係へ」でも紹介しておりますが、稲盛和夫氏は「将来の世界観」を、

”「経済成長戦略を描き、日本経済を大きく発展させようと標榜するのも結構だが、世界のエネルギー・資源・食料問題の現状を考えた場合、果たして世界各国が今後何十年も高い経済成長を続けていくことは本当に可能なのか。
既にこうした経済成長が限界に達しているとすれば、制約された経済状況の中で、いかに国民が幸せに生きていけるかという視点に立って、世界的レベルで融和を図り、調和と共生を重んじ、品格のある国家を目指していくことが、これからの日本の目指すべき方向ではないか。
日本は今こそ、世界から信頼され尊敬を受けるような国づくりを目指すべきなのだ
。」”

と語っており、

”「稲盛和夫氏は、寄稿記事で、中国で「経営には哲学が必要」の講演し、中国側の「これからは、資本主義だけでなく、人間性を加味した経営を目指すべきだ」という感想を紹介し、中国も「覇道」から「王道」を意識していると語っていますが、当方は、リーマン・ショック後、世界は多極化・多様化になり、特に、中国の影響力が大きく、中国抜きにした経済・政治は成り立たない状況下ですが、中国が円熟社会になる過程で、世界の資源・食料を暴食し、世界の環境破壊を加速化するのではないかと危惧しています。」”

と、当方は、稲盛和夫氏の「将来の世界観」と同感と書きました。

舛添要一元厚労相支持グループ、メディアや一部ジャーナリストは、小泉元総理・細川元総理の「原発ゼロ」をワンイシューとして1地方行政の守備範囲外、非現実と批判しておりますが、細川元総理の世界観から鑑みすれば、象徴的な事項の一つに過ぎないですね。

当方は、戦後の日米同盟による日本復興への経済成長施策については全面否定しないが、新興国・民族主義が台頭し世界は多極化・多様化し、金融資本主義は歪が現出し、日本も硬直化社会になり、財政健全化、高齢少子化、社会保障、国土保全らの問題が顕在化し社会変革が不可避と思っております。
社会変革の象徴に、小泉・細川元総理は「原発ゼロ」を掲げたと推察し、細川護煕元首相を支持します。

「付記」

「日刊ゲンダイ」の2014年1月23日記事『異例ずくめだった都知事選「細川出馬会見」 識者はこう見た

”「22日の細川護煕元首相(76)の都知事選出馬会見は何から何まで異例だった。
 まず、報道陣の数。カメラは50台前後、記者は200~300人。細川が「原発ゼロ」を最大の政策に掲げていることもあり、多数のネット記者や海外メディアも押しかけた。新聞社やテレビ局は地方選挙の場合、社会部がカバーするが、今回は政治部の記者も入った。それやこれやで、「石原・猪瀬時代もここまでごった返したことはない」(都庁記者)ほどの大盛況になったのである。

 その会見で、細川は「今の国の目指している方向、その進め方に何か危ういものを感じる」と言った。そして、〈憲法、安全保障、近隣諸国との関係でも懸念していることがいくつもあります〉といきなり、国政に切り込んだのだが、これも都知事選の出馬会見としては異例だろう。

 細川は〈成長がすべてを解決するという傲慢な資本主義から幸せは生まれない〉〈原発がなくても日本は発展していけると信じている人々の先頭に立って闘う〉と言い切った。

これらは全て、痛烈な安倍批判であり、安倍へのアンチテーゼだ。
 中韓に拳を振り上げ、右傾化路線をひた走る安倍。株価がすべてで原発再稼働にシャカリキの安倍。それに対して、細川は原発政策のワンイシューではなく、憲法、外交、安全保障、経済政策、成熟社会のあり方など広範囲にわたって、安倍への挑戦状を叩きつけたわけである。あり方など広範囲にわたって、安倍への挑戦状を叩きつけたわけである。

 さて、この手法、戦法は正しいのか。どれだけ都民の胸に届いたか。
「細川さんの主張には、私もその通りだと思いました。細川さんが立つ意味は、危険な安倍政治を止めることです。弱肉強食を進め、近隣諸国とケンカしても構わないという傲慢な政治をストップさせること。これを都民に問うのは意味があるし、立った以上、何が何でも勝たなければなりません。負ければ、安倍首相の路線が正しいことになってしまう。都民が認めたことになってしまう。それだけに、負けられない戦いになったな、と思いました」(政治評論家・森田実氏)
.
慶大教授の金子勝氏も細川会見を評価する。
「主張には説得力があり、切実な感じが伝わってきました。細川さんは、原発を止めて再生エネルギーで新しい産業を切り開くべきだと語っているが、これぞ世界の潮流です。それなのに、この国は現在の成長路線を維持するために原発による古い経済構造を守ろうとしている。それでいいのか。それとも、再生エネで新しい経済構造に変えていくのか。それを争点にしたのです。自身の高齢批判に対しても、『元首相として、文明的な転換をやり遂げなくてはいけない』と言いました。責任感と説得力を感じました」

 人口減が著しいのに、全ての諸問題を成長で解決しようとする経済成長至上主義に疑問を投げかけた細川は、記者会見の後、出演したインターネットテレビでこう言っていた。

「口で批判する人はいるが行動する人はいない。今度も誰か出てくるかと思ってみていたが、誰も出ないので出ることにした」
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高齢での出馬は将来世代に対する責任感の強さと覚悟の表れともいえる。
「細川さんは、3・11の際、東京の一部で水道水が飲めなくなったり、停電になったことを挙げ、『原発は都民の生命と財産に関わる問題だ』と主張していました。なぜ原発が都知事選の争点になるのかを明確に説明できていた。原発再稼働が最も重要だという主張は極めてクリアでした」(元外務省国際情報局長・孫崎享氏)

 安倍・自民党は今後も盛んに細川の問題提起にイチャモンをつけるのだろうが、どんどんやればいい。そうした言動こそが、細川の正しさを裏付けることになるからだ。」”




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