傍観者の独り言

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小沢一郎氏:政倫審出席を表明・・・菅執行部は、より難題を抱えることになる。

2010-12-28 17:33:58 | 生活の党・小沢一郎

小沢一郎氏が政倫審出席を表明と報道あり。
当方は、小沢一郎氏は土壇場で国会招致を応諾すると思っていましたが、小沢一郎氏が国会招致を応諾するとなると、菅執行部は仙谷官房長官・法務相を解任など内閣改造をせざるを得なくなったということです。

小沢一郎氏が政倫審出席を表明については、NHKが『小沢元代表 政倫審出席を表明』で報道あり。転載すると

”「民主党の小沢元代表は、28日午後、国会内で記者会見し、みずからの政治資金を巡る事件などについて弁明するため、来年の通常国会で衆議院政治倫理審査会に出席する意向を表明しました。

民主党の小沢元代表は、28日午後、鳩山前総理大臣と会談し、「来年度予算案の審議に影響を与えたくない」などとして、衆議院政治倫理審査会に出席する意向を伝えました。このあと、小沢氏は国会内で記者会見しました。
この中で小沢氏は「これまで菅総理大臣や岡田幹事長から、自発的に審査会に出席するよう要請を受けてきた。これに対して、私は、政治資金に関する問題はすでに司法手続きに入っており、審査会に出席する合理的な理由はないと説明してきた。ただ、私が審査会に出ることで、国会運営が円滑に進み、選挙戦でも国民の支持を取り戻すことができるのであれば、出席することもやぶさかでないと、繰り返し表明してきた」と述べました。
そのうえで、小沢氏は「先に、連合からも、挙党一致の体制で難局を乗り越えるよう強い要請を受けた。また、国民にも心配をかけ大変申し訳なく思っている。こうしたことを総合的に考えて、政治家の判断として、来年の通常国会で審査会にみずから出席することを決意した」と述べました。

そして、小沢氏は、みずからの審査会への出席で国会審議が円滑に進むのであれば、通常国会の冒頭で、また、みずからの審査会への出席が国会審議の開始の条件でなければ、来年度予算案の成立に全力で取り組み、その後速やかに審査会に出席したいという考えを示しました。
また、小沢氏は、こうした考え方を岡田幹事長にも伝えたことを明らかにしました。
さらに、小沢氏は「弁護士には審査会への出席は反対だと言われたが、挙党一致で『国民の生活が第一』という政治を実現するために、自分が出席を決断することがよいだろうと判断した。政治上の判断として、少しでもその実現に資するのではないか」と述べました。

一方、小沢氏は、記者団が「党内では、強制的に起訴されたタイミングで自発的な離党や離党勧告すべきだという声が出ているが、離党についてどう考えるか」と質問したのに対し、「そうした発言を直接聞いていないのでコメントできない。起訴もされていないので、これからどうするかは返答のしようがない」と述べました。
また、小沢氏は、菅総理大臣が内閣改造を検討していることについて、「私にその権限はないので意見を言う立場にない。挙党一致を構築し、『国民の生活が第一』の政治の実現のために、精いっぱい役立ちたい」と述べました。
小沢氏としては、みずからの国会招致の問題を巡って党内対立がさらに深刻になれば、民主党を取り巻く環境は一層厳しくなり、年明けの通常国会への対応や春の統一地方選挙への影響は避けられないとして、党内融和を図る観点から政治倫理審査会への出席を判断したものとみられます。
」”

と報道。

当方は、本ブログ「小沢政倫審招致:小沢一郎氏は土壇場で応諾すれば菅政府は窮地に(邪推)」で、
”「もし、小沢一郎氏が政倫審の議決に応諾したら、菅首相側の離党勧告・除名の思惑が外れ、地方選の連戦連敗の責任問題で窮地になるでしょうね。」”
と書き、
本ブログ「小沢一郎氏:「政倫審には出ない」「国会の決議に従う」とは「政倫審に出る」という意味」で、
”「小沢一郎氏は、「政倫審には自らは出ない」と言っているが、「議決があっても出ない」とは言っておらず、また、弁護士が国会招致されても答弁は限界があると先制布告しており、政倫審であろうが、証人喚問であろうが、小沢一郎氏は出席しても、「裁判の決定している身であり、答弁できる範囲には限界がある」と答弁すれば良く、国会招致など無意味なのに、メディアも菅首相側も、無意味な国会招致での喧騒はバカバカしいですね。」”
と書き、政倫審に出席しても、強制起訴の身であり、答弁は限定的になるのは明白であり、無意味な政倫審になり、野党は小沢一郎氏の証人喚問を要求するでしょうし、問責決議のケジメを要求するでしょうね。

一方、本日、小沢一郎氏が、合理的理由はないが、国会運営上の影響、連合の挙党一致の要請、地方選の連戦連敗、統一選への影響を鑑み政倫審出席するとの表明は、菅執行部は、地方選の連戦連敗の責任、問責決議の大臣の対処、小沢一郎氏の証人喚問など難題が待ち受けていますね。
菅首相側の離党・除名勧告の「脱小沢」「反小沢」「小沢切り」の思惑が外れる事態になりますね。

週刊朝日」(2011/17/14:新年合併号)の茂木健一郎氏との対談記事『小沢一郎すべてに答える』で、小沢一郎氏は、

茂木:”「・・・・やましいことがないなら堂々と出て証明すればいいという意見もある。なぜ出ないんですか?」”
小沢:”「岡田くんへの回答文にも書きましたが、僕はこれから刑事裁判が始まる身であり、国会の政倫審に自ら出席しなければならない合理的な理由はないということです。
そもそも政倫審は、僕が自民党で議連委員長だったときに作った仕組みです。
本来の政治的な趣旨は、捜査対象にはなっていないけえど政治家として問題を指摘されているとき、本人が国会で釈明するための場です。政倫審の規定では「行為規範等の規定に著しく違反している場合」ということになっていますが、いずれにしても、司法の場で取り上げられていることを、さらに国会で議論するということになると、三権分立の趣旨に反することになってします。論理的に筋違いだということです。
」”

茂木:”「でも、小沢さんが政倫審に出れば、野党からの突き上げもなくなり、党内の反小沢の動きもおさまるんじゃないですか?」”
小沢:”「政倫審に出れば、果たして野党が国会運営に協力してくれるのか、ということですよ。もしそうならば、党のため、国のために、法制度の建前は横においても僕はどこへでも出ます。
だけど現状は、野党と話し合いをして次の国会運営の展望が描けているのかといえば、まったく何もできていない。政倫審に出たところで、国会の審議がスムーズに行く保証はまったくないのが現状ではないでしょうか。それに、そもそも野党が指摘している政権の問題の本質は、僕のことでなく、問責決議を受けた国務大臣の処置についてですよね。
」”

茂木:”「でも、いまや党執行部からは、小沢さんに対する「離党勧告」に踏み込む声も出ています。新聞・テレビなどでも「小沢新党」も見出しが踊っている。ズバリ、小沢さんが民主党を割る可能性は?」”
小沢:”「鳩山さんとも認識が一致しているところですが、それはあるませんよ。
ただ、9月の代表選の際に、鳩山さんが一生懸命骨を折り、菅首相も挙党態勢で全員野球をやろうと一度はOKしたわけですが、それが一晩でひっくり返って、「お前たちはいらないよ」という話になってしまった。いまもそのまま蚊帳の外です。それでうまくいっていればいいのだけれど、どうもそうでがない・・・・。
」”

茂木:”「一方で、大手メディアの世論調査では、小沢さんの「説明」を不十分とする人が8割程度います。
政倫審に出ないなら、私が代わりに聞きましょう。
まず、焦点の陸山会事件ですが、元秘書の大久保隆規さんや石川知裕衆院議員の公判で、検察は、中堅ゼネコン「水谷建設」から小沢さん側に計1億円の「裏ガネ」が渡ったことを立証することになりました。これまで大手メディアで散々書き立てられた疑惑です。

」”
小沢:”「立証なんてできませんよ。本当にもらっていたら、検察は僕を起訴していると思います。また、石川も大久保も絶対にもらっていないと確信しています。」”

茂木:”「「政治とカネ」を巡る問題では、陸山会が09年8月の総選挙直前に、民主党の立候補予定者に対して総額4億5千万を支援していたと報じられました。
その資金の多くは94年の新生党解散時に残ったものであり、”私兵”を養うために使うのはいかがなものか、という意見がある。菅首相や岡田幹事長も「問題だ」としています。。
」”
小沢:”「当時は政党助成金制度はなかった。僕のもっとも信頼していたスタッフ(故人)が、いろんな献金・寄付を集めてくれていた。
それが新生党の主要な資金となった。解党のときに、同志が国家と国民のために活動できるように、法令に沿い、「改革フォーラム21」に整理して移してくれていた。
その人物は僕に生涯を捧げてくれた男でね。彼がいたから、僕は自民党を離党できた。岡田くんらは、何もしらないんです。
」”

この陸山会が立候補者に資金支援した問題については、平野貞夫氏が『岡田幹事長の政治感性は正気か?』でも、説明していますね。】

と、「政治とカネ」に関わる部分を語っております。
当方が興味を持った部分は、国民の最大の関心事は、「将来不安」というくだりですが。

小沢一郎氏は、政倫審出席に関しては、検察審査会の起訴相当の議決を最高裁が司法の場で決着せよと決定されているとし、政倫審の出席には合理的な理由がないと、菅執行部の出席強要を拒絶していたが、菅執行部の狙いを読み取り、土壇場で、出席を表明することは、菅首相に手足を縛る形なりますね。

週刊朝日の対談で、小沢一郎氏は、

”「僕がダーティーだと言われる原因の一つは、僕の最初のお師匠さが田中角栄で、それから、竹下登、金丸信という流れのなかにいるからでしょうが、実は、3人とも「足して2で割る」技術、すなわち「空気を読む」ことにおいては最高のものをもっていました。
日本人がもっとも得意なのは、どこにも波風が立たないように、足して2で割ることでしょう?彼ら3人は手法が違うだけです。
例えば田中先生はバンバンバーンと相手にタマをぶつけて、その跳ね返り具合をみて、正確に足して2で割るんですよ。竹下さんと金丸さんは、自分ではものを言わないで、人の話を「ふんふん、ふんふん」と聞いて、正確に足して2で割る。
僕は、親分たちから免許皆伝を受けていますから、足して2で割る、すなわち空気を読むやり方は十分知っているつもりです。
しかし、いまの激変の時代は「足して2で割る」では済まない。それでは対処できない、難しいというのが僕の持論です。それをやってはいけないという思いでものを言っているのです。
」”

と語っています。

当方は、この度の菅・岡田執行部と小沢一郎氏の政倫審の出席における内ゲバ闘争を傍観していて、菅執行部は証人喚問より政倫審が小沢一郎氏にとっては都合が良いのではないかという思惑で、政倫審出席を強要したが、まさか、小沢一郎氏が拒絶するとは想定外で、菅首相も出張ったが、拒絶され、感情論になり、面子の次元になり、幼稚さを顕在化しましたね。

菅執行部は、証人喚問よりは政倫審が小沢一郎氏本人にとっても良かろうという「足して2で割る」で、政倫審を強要したのでしょうね。
一方、小沢一郎氏は、強制起訴が確定している人間を政倫審に強要することは、「三権分立の趣旨に反することになってします。論理的に筋違いだ」と正論で、拒絶したのです。
そして、小沢一郎氏は、正論を横に置き、連合からの挙党一致の要請もあり、政倫審の出席を、「みずからの審査会への出席で国会審議が円滑に進むのであれば、通常国会の冒頭で、また、みずからの審査会への出席が国会審議の開始の条件でなければ、来年度予算案の成立に全力で取り組み、その後速やかに審査会に出席したいという考えを示しました」”と、国会運営の条件を付与したのです。

菅執行部は、小沢一郎氏の政倫審の出席に付与された条件で、国会運営に苦慮するでしょうね。
当方は、小沢一郎氏は、土壇場で政倫審には出席すると予想していましたが、菅首相側は、困惑しているでしょうね。
菅首相側は、野党の要求する小沢一郎氏の証人喚問をどうするのか見ものですね。

当方は、本ブログで、菅首相は小沢一郎氏に政倫審招致を要請するのであれば、小沢側の姿勢(司法での決着)を踏まえて合理的・建設的な案で折衝(説得?)すべきとし、
”「政倫審招致問題など枝葉末節の話で、「政治とカネ」問題は、行政の世界から司法の世界に物事が移ったとすればいいだけの話とし、連合が民主党の内部紛争を心配し、仲介の労をとったのであれば、現在の政治の混迷を反省し、「国民の生活第一」を挙党一致で取り組みの場の好機を活かすことです。」”
と書きましたが、連合が仲介の労を活かしたのは、小沢一郎氏であり、菅執行部は、好機を活かせず、感情論で集束しようとし、幼稚だったのです。

連合は地方選の連敗で危機感をもっており、小沢一郎氏が連合の名前を出し、政倫審出席する表明は、心象が良いでしょうね。
マアー、菅・岡田執行部の浅知恵で、より難題を抱え込んだのです。
民主党議員は、小沢一郎氏から、お年玉を先に貰った心境になるでしょうね。

それにしても、大手メディアの反小沢の論調は軽薄でしたね。
小沢一郎氏の、ネットでの会談内容、居酒屋での会食内容を注視すれば、土壇場で、小沢一郎氏は動くのでないかと憶測記事も書けないのは、お粗末ですね。
菅首相もメディアの幹部と会食して、読み違いとはお粗末でしたね。




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