傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

「かんぽの宿」一括売却事案は、日本郵政の驕り体質の表れでしょうね。

2009-02-14 17:16:51 | 郵政民営化
当方は、「かんぽの宿」一括売却事案を聞いた時に、グレイな事案になるだろうと直感し、成り行きを注視していました。


日本郵政の西川社長とオリックスの宮内会長のトップ同士の阿吽の呼吸を担当部門が奇麗事で事を運ぼうとした思うが、週刊ポストの記事によると、郵政旧利権ファミリーの利害関係者から鳩山総務相への「ご注進」により、鳩山総務相が野党から追及を受けるのを察知し、先制的に異議を唱えたことが契機になったとありましたが、郵政関連利権の絡みが見えてき、グレイになってきましたね。
ただし、白紙撤回で、終息できるかどうか微妙ですが?。
鳩山総務相は、16日までの報告内容次第で、進退を含め西川社長の責任問う考えが報道されましたが、昨日(13日)の西川社長との面談で、鳩山総務相はトーンダウンの様子ですから。

NHKニュースの「社民  郵政公社当時の調査も」によれば、『社民党は、「かんぽの宿」の問題を受けて、日本郵政の前身の日本郵政公社の時代から、たたき売りに近い形で施設が売却されていた可能性があるとして、当時売却されたおよそ600の施設についても、売却の経緯などについて調査に乗り出すことになりました。』とあり、総務省の担当部門は一括売却事案を黙認してきたと思われ、下手に西川社長の責任を問えば、郵政民営化の見直しにも影響し、鳩山総務相も慎重な言い回しになってきたのでしょう。

当方は、日本郵政の西川社長とオリックスの宮内会長とのトップ間で、「興味があり、よろしく」という程度の阿吽の呼吸の会話があったとは思うが、それ(トップの意向)を日本郵政の担当部門が奇麗事(表面的に公明性で)に処理しようとしたが、既存の郵政利権ファミリーにとっては、経営的に痛手になり、野党に情報提供し、一方では、鳩山総務相に「ご注進」し、鳩山総務相が異議を言い出し、奇麗事に事が済まなくなったと憶測しています。

しかしながら、成功報酬で最低6億のアドバイザー契約先のメリル・リンチ日本証券の慎重さを欠いたことでグレイさが深まったことと日本郵政側の危機意識の欠如が中途半端な開示で推移し、時間を要したことは、西川社長の驕りの体質と当方は邪推しますね。

西川 善文社長にとっては、バンカーとしては、UFJホールディングスに対して経営統合では三菱東京フィナンシャル・グループとのあいだの争奪戦に競り負け、決算が赤字に下方修正した経営責任を取って頭取とFG社長の職を退任した経緯もあり、バンカーとして、日本郵政社長として、最後に一花咲かせたい私心があったでしょうね。
西川社長にとっては、「かんぽの宿」の清算などは重要でなく、郵貯銀行の経営基盤の確立が第一にあったと思いますね。
この金融危機で、銀行間の資金貸借市場が混乱し、一部の銀行が民営化になった郵貯銀行の巨額な預金の一部の運用資金を振り分けてもらい資金繰りに充当でき、郵貯銀行が銀行の救世主となった報道されています。

西川社長とすれば、当初、鳩山総務相からの異議にも強気な姿勢で対処してきたのは、郵貯銀行は銀行間の救世主の役割をしているという自負があり、、郵貯銀行の経営基盤の早期確立が第一とし、赤字体質の「かんぽの宿」は一括売却で清算を急いだという心境だったのでしょう。

13日の西川社長との面談後の鳩山総務相インタビューでは、銀行間取引での郵貯銀行の役割をも考慮せざるをえず、NHKニュースにあるように、『鳩山大臣は、西川社長の責任問題について「きょうの会談では、西川社長から進退に関する話はまったくなかった。西川社長には今回の経緯を解明する責任があると思う。黒い雲が晴れるようにするため、一定の役割を果たしてもらいたい」と述べ、西川社長は、事実関係をすべて明らかにし、日本郵政の信頼回復に努めるべきだという考えを示しました。』とトーンダウンしたと邪推しますね。

16日に日本郵政が白紙撤回の発表し、第三者検討委員会を設置するなど見直しを発表すると思いますが、鳩山総務相のいう「黒い霧」も責任問題もウヤムヤになるでしょうね。
野党が、天下り郵政利権ファミリーの実態を言及できても、鳩山総務相のいう「黒い霧」は、オリックスに落札できるように恣意的な部分(出来レース)ですが、多分、恣意的な部分の確証を掴むことは出来ないので、アドバイザーのメリル・リンチ日本証券が悪者になり、日本郵政側は、アドバイザーの助言に基づき事務処理をしてきたとし、グレイで収束すると予想しますね。



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