傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

日本の将来不安の処方箋は?・・・やはり、人材育成

2010-12-31 07:22:34 | 国家の計


高卒、大卒の就職率が60%前後で、中高年齢者の雇用も深刻で、生活保護の受給が増大傾向は、個人の生活の将来不安の景気観が云々というより現実不安・破綻の現下であり、日本社会の再生は過去の延長線ではなく、新たな次元での社会改革が不可避でしょうね。

当方の最大の関心事は、「将来不安」であり、正直、小沢一郎氏の国会招致など小事という思いで、既得権死守の政官業の守旧グループの悪事という思いですね。
当方が、「長い物には巻かれろの適当な人間」と広言しているのは、現役時代は、大企業のエゴの営業に従事し、政治家・官僚にも接近し、談合まがいにも関与してきた会社人間の旧人類でしたが、新規性・革新性を阻害する硬直化した社会体制には疑問をもっており、日本の再生には「破壊と創造」が不可避という思いでした。

最近のブログ・コラムで、共感したのは、慶応大学の金子勝教授のブログ『この巨大な喪失感は何か?:21世紀の新しい資本主義へ』と、経済評論家の山崎 元 氏のコラム『「主義」としてのベーシックインカム』ですね。

金子勝教授は、ブログ『この巨大な喪失感は何か?:21世紀の新しい資本主義へ』で、政権交代を実現したが、民主党への失望感は巨大な喪失感につながる根源的な要因を、「日本社会の行き詰まり」とし、
”「それは、戦後日本社会が大前提としてきた3つの条件が崩れたからではないでしょうか?
3つの条件とは、①経済成長、②核家族モデル、③米国追随モデルです。日本は、この大前提が崩れたため、社会としても個人としても生きるモデルを見失ってしまったのではないでしょうか。
」”
とし、
”「この巨大な喪失感を埋め合わせることができるのは、21世紀の新しい資本主義のあり方しかありません。いま問われているのは、脱成長ではなく経済成長のあり方なのです。

何より、儲けるためなら何でもありで、バブルとバブル崩壊を繰り返す金融資本主義の時代は終わりました。この間、自己責任でやれとか、努力したものが報われるといった主張が繰り返されてきましたが、世界金融危機をもたらしたのに、ひどく高い報酬を未だにもらっているウォール街の金融機関は「正義」や「公正さ」にもとっています。

もっと正確に言えば、バブル循環をもたらす金融資本主義の時代を終わらせる必要があります。紆余曲折はあるでしょうが、再びバブルが起きないように、新しい国際金融規制や国際通貨制度を作っていくために力を尽くすことが大事です。

そのうえで、社会に役立つことで生業を成り立たせていく公共的な資本主義を目指すべきです。それは、狭い意味でNPOやNGOといった経済主体をさすだけではありません。
」”

と、戦後の金融資本主義を終焉させ、新たな公共的な資本主義を目指すべきと論じています。
当方は、金子勝教授の考察には共感する思いです。

また、山崎 元氏のコラム『「主義」としてのベーシックインカム』では、ベーシックインカムを取り上げ、しかしながら、官僚の権限を軽減・削減することになり、実現は難しいだろうとし、
”「ただし、ベーシックインカムの考え方は政策を考え、制度を設計する上で生かすことができる。
政策を評価する際に、「シンプルさ」「公平さ」「自由さ」「格差是正効果」「低コストな制度」の五つの視点を持つことが有効だ。

筆者(山崎 元氏)は、現在のもろもろの制度を「ベーシックインカム的」に徐々に変えていけばいいと思っている。
」”
と考察しています。

当方も、ベーシックインカムについては、本ブログ「新党日本:ベーシック・インカム・・・日本将来の一つの方向性?」で、
”「当方は、新党日本が掲げた「ベーシック・インカム」は、先鋭的であり、一考に価すると思いましたね。
ベーシック・インカムは、子供手当て、雇用保険、生活保護らを踏まえれば、国民に一律に、最低生活費用の配布するし、あとは、個人努力次第のほうが、明快ですね。
財源と勤労意欲など問題が多々ありますが、資本主義が歪で、世界不安定の現下で、大胆な「破壊と創造」が不可避であり、一考の価値があると思いますね。
」”
と、ベーシックインカムの考えには賛成しますね。

当方は、硬直化した日本社会を痛感しているのは、革新的な取り組み、新規起業が阻む風土です。公的研究機関でも、国家プロジェクトの名のもとで、既得権益者が幅をきかす体質がありますね。
特に、新規起業のチャレンジと再チャレンジをしやすい機会の環境整備すべきと思っています。

当方は、バブル崩壊もリーマンショックが戦後の金融資本主義の歪であり、新たな国家の計の策定が必要とし、本ブログらで、
”「国民が安心・安全で暮らせる社会は、まずは、第一次産業が国の基幹と思っております。温暖化で環境破壊が進行しても、石油が枯渇するエネルギー問題が深刻化しても、食糧危機が最悪の事態になろうとも、自給自足で最低の生活ができることことが第一で、第二は、社会保障制度の充実での安心さで、その上での自由競争社会という国造りが必要で、人材育成が肝要と思っております。」”
と書いてきました。

また、本ブログ「原丈人氏:異才が日本を元気にさせる・・・固定観念の官僚・有識者には期待できない」で、
”「バブル破綻は、世の中、資本テクニック論では限界にきたと思っており、過去の固定観念による官僚・有識者では、資本主義の歪から脱皮できるとは思えず、先鋭的な異才の登場を期待します。」”
とし、日本の再生は、原丈人氏、孫正義社長のような異才が日本再生の先導役になり、異才を創出させる人材育成しかないと書きました。

金子勝教授の問題提起、山崎 元氏の革新性の取り組み提起を現実に実行する人材育成が日本再生のキーワードでしょうね。




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