上杉隆氏が全国の選挙事務所周りの現場の雰囲気を、ダイヤモンド・オンラインに「全国選挙区で肌で感じた自民への失望、 そして民主圧勝への熱狂の不在」を寄稿しています。上杉隆氏は、自民党には、熱気があったが、民主党には、期待感の熱狂がなかったと書いており、日本人の保守性の体質の表れであり、「反自民」というより「嫌麻生」なのでしょうね。同感の想いですね。
当方は社会変革の必然性を感じ、政権交代の待望者であるが、メディアが騒ぐほど、民主党の先行逃げ切りで、圧勝するのかどうか疑問をもっており、特に、固定電話による世論調査については、疑問視しています。
小選挙制度であり、小差で当否が決定するので、圧勝見込みほど、不安定な事はないでしょうね。
上杉隆氏は、全国周りし、
”選挙戦序盤、メディアは、民主党への風が吹いていると伝えていた。ところが、現場を歩いているとそんな風は一向に感じない。確かに演説会場にいけば、多くの聴衆は集まっている。にもかかわらず、熱気のようなものは一切ないのだ。
一方、自民党の演説会場では様子が違う。民主党よりもはるかに多くの聴衆が集まっている。だが、それは見るからに動員によるものだった。聴衆が候補者の言葉に熱く反応することもない。不思議な静けさとともに演説が進む。」”
と前回の小泉郵政選挙と違い、熱気・熱狂が無いと書いていますね。
それは、「多くの有権者が持つ自民党への懲罰的な意識」であり、最終局面には、強固な地盤を持つ、自民党のベテラン議員が有利になるという見方が成り立つと書いています。
前回の小泉郵政選挙は、メディアが悪乗りして、「小泉劇場」を創出しましたが、今回、TVメディアは、中立性を反省したのかどうか知りませんが、政権交代の実現性があるのに、冷ややかで、取り上げる時間も少ないことが、熱狂的な雰囲気が創出されない側面もあるのでしょうね。
政権交代の是非の選挙より、押尾学・酒井法子事件のほうが視聴率が稼げると思っているでしょう。当方には、食傷気味です。
当方は、「長い物に巻かれろ」という適当な人間であるが、日本人は、根源的には保守性の気質であり、革命的な変革は体質にあわないと思っています。
メディアのいう「自民には不満、民主には不安」で、今回の選挙は、「嫌麻生の不満と不安・期待」の戦いであり、庶民にとっては、とり合えず、自分にとって、現実的に利するのはどちらかの選択をするでしょうね。
自分に現実的に利すらなければ、次回の参議院選挙なり、衆議院選挙なり、改めて意思表示すれば良いという思いですね。
上杉隆氏は、夕刊フジの記事「鳩山政権誕生で上杉氏起用説急浮上 寺島氏の名前も」によると、民主党が政権奪取すれば、報道担当の首相秘書官か補佐官・新設する「国家戦略局」のメンバーも兼務と名前が挙がっているそうで、当方は、上杉隆氏のクールな論評に好感しています。
明日の選挙で、民主党による政権奪取を切望しています。
一度、社会変革し、骨粗しょう症に患っている日本の骨格から再生は不可避ですから。
政界からも、メディアからも、守旧タイプのバランス感覚の無い人間には、退場を望みますね。