ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

軍艦島・五島列島への旅

2015-02-15 15:30:17 | 旅のこと

不眠症が今一つすっきりしないせいか、疲れがたまっていてこのブログもしばらく放ってしまっていた。いや、こんなことではいけないな。
ひとまず、この間行った旅行の整理をしなければ…。

先週行ってきた軍艦島と五島列島。写真は、軍艦島を海上から見たところと、荒涼たる廃墟のありさまを写したものであります。知る人ぞ知るはずだった、この島--今では何と世界遺産になるかもしれないということで、なかなかの人気ぶり。もとはといえば、炭鉱が採れるということで、この小さな島に1950~60年代当時で東京を越える世界一の人口密度があったのだとか。東京に残る同潤会アパートを思わせる建物の廃墟があり、建築年代も同じ大正の頃かと思っていたのだが、あにはからんや昭和だと言う――。

名前の通り、外側から見ると、軍艦そっくりの威容。説明版に「武蔵」に似ていることからつけられた、とか書いてあったけれど、私には「宇宙戦艦ヤマト」を彷彿とさせましたわ。 あたかも小さな城塞のごとき空間に、病院も教会も、神社もスーパーも何もかやあって、折からの炭鉱ブームを背景に人々の熱気が充満していた時代もあったのか…けれど、今は建物もむなしく朽ち果て、壮大な海の墓場と化している。 廃墟というものが嫌いじゃないので、以前から一度行ってみたかったのだが、実際に訪れてみての感想は「やっぱり、趣味じゃないな」というもの。 私がロマンを感じるのは、古代エジプトのピラミッドとか神殿跡、ローマのフォロロマーノといった『遺跡』にあるようです。

そして、面白いと思ったのは、この島まで船を出し、案内して回るのが「軍艦島コンシェルジュ」という会社(でしょうか?)だということ。スタッフの方皆さん、赤いジャケットを着て案内してくれるのだが、ホテルのフロントじゃあるまいし、「コンシェルジュ」という名前が、何ともミスマッチで面白い。 船の中で流すデモンストレーションビデオにも、「ジェームス・ボンド」が軍艦島に現れる!という仕掛けがしてあったり…。 どうやら、当地の人々の中で、この島の追憶は少しも揺らいでいないようなのであります

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