昨夜、発表されたノーベル文学賞の受賞者は、カズオ・イシグロ――それを聞いた途端、興奮してしまいました。
昔、「日の名残り」を読んだ時から、いつかこの日が来るであろうことを予感していました。昨年発表された10年ぶりの新作、「忘れられた巨人」も素晴らしかったし。
とりわけ、私が強烈なインパクトを受けたのは、「私を離さないで」。ここに描かれた夢魔のような印象を感じさせる学園と、臓器提供のために育てられる子供たち、という異様な物語世界はいうにおよばず、全編に流れる心をかきみだすような切なさと痛みが、読後も長く尾をひいたもの。
本当に素晴らしい作家です。同じく、候補者にあげられていたカナダのマーガレット・アトウッドも、なのですけど。
カズオ・イシグロをもう一度、読もう。
昔、「日の名残り」を読んだ時から、いつかこの日が来るであろうことを予感していました。昨年発表された10年ぶりの新作、「忘れられた巨人」も素晴らしかったし。
とりわけ、私が強烈なインパクトを受けたのは、「私を離さないで」。ここに描かれた夢魔のような印象を感じさせる学園と、臓器提供のために育てられる子供たち、という異様な物語世界はいうにおよばず、全編に流れる心をかきみだすような切なさと痛みが、読後も長く尾をひいたもの。
本当に素晴らしい作家です。同じく、候補者にあげられていたカナダのマーガレット・アトウッドも、なのですけど。
カズオ・イシグロをもう一度、読もう。