突然ですが「DURA-ACE 7970 エレクトロニック シフティングシステム」の事をご存知ですか?
自転車の変速機をレバーとワイヤーで動かすのではなく、ボタンをポチっと押すと変速機に内蔵されたモーター?(詳しいことは良く解りません)が作動し俊敏に変速を完了してくれます。
もう20年以上前の話ですが、私がロードレースを知った直後に「デュアルコントロールレバー」と言う、ハンドルから手を離す事無く変速操作が出来るブレーキと一体型の変速機がシマノから販売されました。一度使用したら、その利便性から離れられないほど画期的な物でした。
そしてそれから20年余り、遂に自転車は更に進化しボタン一つで変速してしまうまでになったのです!
って、今更書いたのは実は意外と選手の家族レベルでも、電動変速機の存在を知らない人が要るらしいという事を耳にしたからです。
これは別に、お父様レーサーが高価な電動システムを家族に内緒で手に入れたにも関わらず、ボタンに不意に触ってしまい変速機のモーターが作動し、ウィーン!と言う音が響き渡り遂に家族にばれてしまった!!
と、言う怖い話では決してありません。そんな事もありそうだけど。。。
つまりパーツは日々色々な進化を遂げているという話です。
話を戻しまして、スプリンタースイッチってご存知ですか?ブレーキブラケット内側、ハンドルの内側にある突起のようなものがそのスプリンタースイッチです。
ハンドルから手を離さずに変速できるデュアルコントロールレバーは、レース中のあらゆる突発的なスピード変化に対応し、レースには欠かせないアイテムになりました。
その中で更に変速のロスを削りたい場所、それは時速70kmの世界で僅か1cmが勝敗を左右するゴールスプリント中に他なりません。
※2009年、アイサンの綾部選手とスプリントした写真どっちが勝ったやら解りません。結果を分ける要素は本当に僅かな何かです。
このスプリントスイッチはそれを可能にするアイテム。ゴールを目指し全身の力を搾り出しながら、親指の僅かな動きで変速が出来るこのスイッチは画期的なものに見えますね。
http://www.cyclowired.jp/?q=node/69137
事実、昨年世界選手権で優勝したマーク・カベンディッシュの自転車を良く観察すると、このボタンが使用されています。世界最速のパワー系スプリンターも、ゴール前には細心の注意を払って適正ギアに狙いを定めるのでしょう。
この小型で画期的なスイッチを可能にしたのも電動システムによるもの。
私が自転車を始めた頃には、全く想像できなかったパーツですね。現役時代このパーツを使うことはありませんでしたが、今使ってみたいです。
これがあれば自転車通勤ゴール前(ゴールと言うのか?)でライバル(誰?)の前に出て、最後一つだけ残った駐輪スペースを我が物に出来る!かも。