最終ステージ、マレーシアの首都クアラルンプールの街中を周回する80kmのレース。途中この町の象徴ともなっているツインタワーの横を通過するだけあって観戦している人も多い。
レースはアタックも掛るが、リーダーを抱えるセラメンティのコントロールで進み最後は集団でのゴールスプリントに、私もスプリントに加わるべく前へ出たが、ラスト200mの所でブレーキをかけてしまい失速してしまった。
まだ未確認だが、最終的な結果は狩野さんの12位、私の15位でUCIポイントを得る事が出来るラインに入ることが出来た。
また、初日の動きに2人の選手が入ったことで、レベルが高いこのレースでチーム総合成績で3位に入った事も大きな成果だった。
私としては今季初のレースであったが、まずまずの感覚で走り切る事が出来た。チームも最後まで良く走れていた。しかし、本格的なシーズンに向け、まだまだ万全の体制ではない。
この先合宿、レースと続くがチーム全体のレベルを引き上げ、世界レベルで戦えるチームを目指していきたい。
今日はいよいよレースの総合成績を大きく左右するであろう山の山頂ゴールのレース。全長約130kmのコースで、ラスト30km付近から徐々にのぼり始め、最後の7kmは道幅も狭く勾配もきつくなるとの前情報。
レースはスタートから逃げたい選手がアタックするも、ドラパック・ポルシェがコントロールする集団はそれを見逃さない。
単独でのアタックが見逃される事はあったが、最後の上りが始まってからの勝負になる雰囲気は、集団内で既に固まり始めた。
ラスト30kmの登りの入り口を前に集団内で激しい位置争いが始まる。ラスト7kmまでの上りはかなり緩いと聞いていたが、実際始まると聞いていたよりずっと勾配はきつい。しかし、ハイスピードで走り続ける集団をキープするだけでかなり消耗する。
ラスト15kmを切り集団内の緊張感が増すと同時に、力尽きた選手がパラパラと遅れ始めた。私自身集団で自分の位置をキープするのがやっと。脈拍計は常に185前後を表示する。
最後の細い道に入る手前でペースは更に上がる、それにより集団内で幾つかの中切れが発生。私もこれを自力で埋める事が出来ず遅れ始めてしまった。阿部さんは少し前、狩野さんはそれより前の集団に入っている。ハイペースを維持し、遅れた選手で集団を形成して上り続けた。
個人総合成績はもちろん、チーム成績でも現在3位につけているだけに、ゴールまで力は抜けない。ラスト5kmペースを落とし始めた周りの選手から離れ、最後まで全力で走り切った。
結局、期待された狩野さんも少し遅れてしまい、現在総合12位、私は16位に。チーム総合でも3位を守った。
明日は最後の1日。クアラルンプールの街中を周回する80kmのクリテリウム。最後まで手を抜かずに少しでも成績を上げるように走りたい。