遠征の連続でバタバタとした生活最高潮です。
そんな中、チームとして大きな目標の一つツアー・オブ・ジャパンが終了しました。
同日終了したグランツール、ジロ・デ・イタリアを制したクリス・フルーム選手も過去このツアー・オブ・ジャパンを走り活躍。
他にも多くのトッププロレーサーに成長した選手が登竜門のように走ってきたこのレースで、総合優勝争いに加わる走りができれば、世界のトップシーンで活躍を意識できる位置に進める、と考えているからこそチームの目標に据えています。
結果としてその位置にはまだ遠いと感じましたが、レースの要所で前を目指しチャレンジを繰り返し心身共に成長しているメンバーの姿を目にし、心を熱くする事ができたレースでありました。
個人的には落ち込む出来事も。
宇都宮ブリッツェンの小野寺選手が転倒トラブル後の追走中に、私の運転する車両と接触し再び転倒。
起き上がり追走を始めましたが、その後レースをリタイアしてしまいました。
落車ダメージの影響は否めない事実と思われます。
状況はどうあれ、私の車両操作次第で未然に防ぐ事が確実に出来た事と思っております。
先にも書きましたがこのレースは選手にとって大きなチャンスを含む重要な場所。
そのチャンスを消してしまい本人、そして彼を支援している全ての方に申し訳ない気持ちが心を支配し、その日のレース中は気が滅入りました。
レース終了後、車両を降りすぐに小野寺選手のもとに謝罪に行きました。
責められて当然の状況ですが、そんな私に一つの不満も述べず対応してくれた彼の優しさに大きく救われる事となりました。
選手は目標、夢に向け厳しい環境を全力で走り抜けています。
チームメイトは当然ですが、ライバル含め全ての選手が後悔なく活動できるよう、私も気を引き締めて活動しなくてはならないと実感したレース期間でもありました。
出来事の前日、偶然宿泊ホテルのフロアが一緒だった彼と少々会話させていただきました。
’オノデライダー‘のTシャツ『量産したら売ってね、オ部分折り曲げて着るから(笑)』と言うと『はい!』と答えてくれた小野寺選手。
こんな話の後で不謹慎に思われるかもしれませんが、イチファンとして本当に欲しくなりました。
すぐにまた、次のレース遠征が開始されます。
選手の努力を全力でサポートできるよう、私も活動してゆきます。

Photo:Satoru Kato