Hidenori Nodera 野寺秀徳『輝く路の上で』

SHIMANO Racing野寺監督のブログ

一日一善、一日一千?

2017-03-22 09:58:42 | 日記


本格的に春がやってきました。

普段、会社へ行くときは朝6時に起きるようにしています。
6時に起きるようにしています。なんて簡単に言いましたが、朝に弱い私にとってはこれがまた結構な苦痛なんですよね。
特に冬の間は窓の外も暗いし、寒くて布団からも出たくない。アラーム鳴っても『なにかの間違いだ』と、目覚し時計をバシバシ叩く事を繰り返し、遅刻間際ギリギリの生活を繰り返してしまうのですよね。

が、ようやく朝6時にも明るい空が広がり、寒さも和らぎ起きる事の苦痛が軽減されてきました。(と言ってもやはり苦痛なものは苦痛ですが)


昨日までは移動疲れと寝不足で目が回っていましたが、今朝は晴天の影響もあるのかスッキリ。
という事で約1週間ぶりに自転車で出発しました。

身体の反応も良く、自転車も気持ちよく進みます。

約15㎞の通勤ライドを終えようとしていたところで、ふと思い出したことが。
『あ、一日一千。。。』と。

そうです。
自転車に取り付けられたパワー計測器で、1っ回でも1000ワット以上の出力を表示させること、つまり『ダッシュ!』をこの半年ほどは通勤時の日課にしているのです。

何故かと言えばやはり数秒でも思いきり力を出すと『運動した感』が違うんですよね。
一日のやる気スイッチを入れる目覚めの一発!の意味合いもあります。

という事で、油断していた私は会社までの最終コーナー手前でそのことを思い出し若干焦りました。
あ、距離が無い。と。

がしかし大丈夫、出力と言うのは決してスピードを上げなくては出ないものでは無くて、低速から中速に加速する段階で出せます。
むしろ、体力が充実していない私のようなライダーはその条件でないと力を出せません。

交差点からの立ち上がり時に、軽いギアでダッシュ!ものの5踏み、ペダルの回転にして2回半踏み込んだところで力を抜きました。

だって、必死な顔しているの知り合いに見られたら恥ずかしいし。スピード出したら危ないし。

が、それでもしっかり1000ワット以上でたようです。


確認すると1195W。。。高すぎる、出した事が無いパワーではないけどさすがにデータのエラーかな。
と思いました。

でも、良く考えたら一瞬にして出せる力と言うのは『身体のキツさ』とは別の領域なんですよね。

以前、入部選手がブログで紹介していた全身の爆発力を使うパワークリーンの動作※1※2、私も身体がスッキリしていてバネ感があるときは、60㎏の重りを1回簡単に持ち上げられます。

がしかし、疲労があって気力もあまりないような時は、いくら気合を入れ直しても、身体が悲鳴を上げるほど繰り返しチャレンジしてもうまく持ち上げられなかったりします。

ロード競技は主に持久力が必要と目が向きますが、実はスプリントのような大きなパワーを出す瞬間もレース中には少なくありませんし、その能力が持久力の温存に一役買っていたりもします。

耐久力を手に入れるためには長時間のトレーニングが必要、しかし一瞬で出せるパワーを引き上げるには身体がフレッシュな状態である必要があります。

2つの相反する要素をどちらも手に入れるためには、期間的に分けてトレーニングを行う事がより効率的。

理解していても、ついつい身体的キツさを感じている事に満足してしまい、休養を含めた計画的なトレーニングを忘れてしまいがち。

真面目な選手ほどそうなる傾向もあります。私もそうでしたが『真面目』という言葉の響きが私に相応しいかは疑問です。(笑)

限られた時間に最短で強くなる道を進むには、一時たりと時間を無駄にできそうもありませんね。


※先日、久しぶりに会った大学時代の後輩から言われました『野寺先輩びっくりするぐらい負けず嫌いだったかんな~。』
 そうか、私は真面目だったわけでなく負けず嫌いだったのか・・・。なんだか反省。

 

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こしやっちまった?

2017-03-04 00:33:26 | 日記

こし、やっちまった。

とは、思いたくないですが腰が痛い今日この頃。

年齢と共に身体は弱ってくるけど、長距離運転とか、庭の草むしりとか、こどもによじ登られたりとか、腰への負担は年齢と共に増えてくるように感じます。

春と言えば新たな活動のために、引っ越しをすることも少なくないですよね。

引っ越しと言えば、その作業にとどまらず、諸々の手続き等疲労がたまり腰だけでなく心身への負担が一気にかかるときです。

新天地を目指す皆様、こし、やっちまわないよう、健康に何卒お気を付けください。

と、何の話かいまいち?ですが、春は心地よく穏やかな季節にも関わらず人間は決してのんびり暮らせる時期とも言えません。

花が咲くという事は花粉も景気よく舞い散るという事です。

木村選手のブログにもあるように、花粉アレルギーの影響で苦労する選手は少なくありません。

幸い私は杉花粉アレルギー持ちではありませんが、黄色い粉末舞い散る空気の中に突っ込んでゆくアレルギー持ちの選手の面持ちは鬼気迫るものが。

←シマノレーシング時代のオレ8こと畑中選手(現チームUKYO)などは春先の合宿では十中八九こんな感じで寝込んでおりました。

気合いが足りん!まさか仮病か?記念撮影の刑に処す。

と、呑気にとらえていたアレルギーの辛さを知らない組の私も、彼のブヨンブヨンになった白眼を見たときに気づいたのです。

こりゃあかーん、救急車―!!

と。

 

強くなるには健康体であることが絶対条件。

他者との競争を制するためには健康を保てるかギリギリのラインでの鍛練が必要。

ギリギリを攻めていると、そりゃそのラインを越えてしまうこともしばしば。

健康でなくなり強くなるための一番の条件が崩壊。

という事を、本気で競技に向かう選手であるほど頻度高く繰り返してしまうのですよね。

スポーツの残酷なところでもあり、コントロールしきれないからこそ面白い部分でもあります。

 

がしかし、やはり健康はなにものにも変えがたい。

花粉・・・どうにも気を付けがたいですけどね。

こし、やっちまわないように気を付けたいものですが、これもなかなか難しい気もします。

健康を手にするのって、、、奥が深い。

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開花の時

2017-03-01 19:12:45 | 日記

随分とまたブログ更新をさぼる雰囲気を出しておりましたが、そーはいたしません。

ということで、2月もあっという間に過ぎ去って行ってしまいましたね。

チームは沖縄、鹿児島と暖かい土地でのトレーニングキャンプを行い、ハード&ロングトレーニングの日々。

私はと言うと、選手に帯同し沖縄~九州と仕事といえ、とても贅沢な場所に身をおかせて頂きました。

が、そんな贅沢をしていたとなると叱られそうなのでちょっとだけ言い訳をさせていただくと、遠征期間中は早朝から寝る直前まで気を抜ける時間はほぼ無く、皆が寝静まった後にパソコンで作業、集中力を取り戻そうと、ちょっと目を閉じてみたつもりが気が付いたら朝。という生活を繰り返しました。

作業は全く進まないものの、布団に入って寝た回数は数えられるほどという、気持ちばかりが忙しい2月となりました。

折角の温泉をゆっくり楽しめる事も無く。

がしかーし!心の疲労は良くありません。

と、いう事で今回は選手が往復インターバル走をする時などは、運転する車からマイ自転車を取り出し選手の後ろについてライドしちゃったりしてしまいました。

サイクリングは蓄積したストレスをスーッと抜いてくれます。

大きな空間の中に身を置き、五感がよみがえる感覚。

夜になると心地よい疲労が身体を自然な睡眠に誘ってくれます。

・・・。

あ、結局仕事が進まないのは呑気に自転車に乗ったせいかも。。。

が、しかーし、健康である事に変えられるものなど無いのです!Vivaサイクリング。

と、いう事で暖かい外気と温かい人々に囲まれた合宿も終わり、大阪に戻った私は心もリフレッシュし、早速本日から自転車通勤を開始。

が、いきなり寒さにやられました。

通勤路、氷点下。

温暖な土地に慣れてしまった私、すっかりそのつもりで薄着で出発してしまったのです。

足の先っぽがキンキンに冷えた状態で出社でした。自然の前では油断大敵ですね。

 

私の所属する会社の周りには様々な種類の木が植樹がされています。

昼、外に出ると沈丁花(じんちょうげ)の香りがあたりを包み込んでおりました。

曇り空で気温も高くはありませんでしたが、その香りは強く春を感じさせ、気持ちを高揚させてくれます。

おもわず鼻の穴を普段の2倍ほどに膨らませ思いっきり外気を吸い込み春を先取りした気分に。

木々のつぼみはもうすぐほどけそう。

選手は冬の間も鍛錬を続けてきました。

それらが実を結び開花する事を願ってやみません。(今は疲労でヨレヨレの選手も多いですが)

合宿地の部屋から見た朝焼け。大久保メカは日が昇る前から自転車の整備を行っておりました。半袖で、、、半袖はさすがに寒くないっすか!?

↑今回、根占の黒豹こと(誰が言った?)水谷翔選手の母校である南大隅町立根占中学校に訪問。偉大な先輩であり、これからもっと偉大になってゆく水谷先輩、を、超えそれぞれの偉大な道を進んでゆく皆さん。自転車、楽しく安全に乗ってくださいね。

錦江湾をまたぐ鹿児島県はフェリーが重要な交通手段となっております。桜島を目指します。

『サイクルフェスタin桜島』に恒例参加。実は今回、私も走らせて頂きました。選手時代はたとえイベントレースでもプレッシャーがあり、100パーセント走る事を楽しむ事などはできませんでしたが、今は145パーセントくらい楽しいです。

Vivaサイクリング。

 

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