一枚のメモが小さな手帳の中から出てきました。
それは自然豊かな(←良く言えば)伊豆の山間で暮らしていた私が、自転車競技を志し大学進学のため東京へ旅立つ日、大きな不安と共にまさに出発しようとしていた時に友人が届けてくれた手紙です。
おとづれた友達は幼少時代毎日のようにBMXで2人で遊び回り、競技用の自転車へ共に憧れを抱いていた近所の同級生。
今の道へ進むきっかけを与えてくれた存在です。
高校へ進み、それぞれのコミュニティができ、ほとんど会うことが無かった彼が、実家に続く坂を歩いて来た姿に驚き、嬉しかったこと今でも鮮明に覚えています。
そしてこの手紙を彼に託してくれたのは小学生の時から仲の良かった別の友人。学校帰りに彼の家に寄り道し、お母様が漬けた梅干しをこっそり食べさせてくれていた思い出。
最高に美味しく感じた記憶があります。
その彼は今から10年以上前、30代前半で突然の発作で他界しました。
東京から帰省しロードバイクでトレーニングしていた時、偶然出会ったスクーターに乗る彼と水田を貫く直線路で競争したこと。
就職先の大阪から帰省時は、実家近くでホタルを見に出かけた暗闇の中、私の声に気づいて一緒にいたお子様に紹介してくれたこと。(思えばこれが彼と会った最後なった)
これもまた鮮明な記憶となり蘇ります。
向こうでガンバレ!
頑張れFight !!
今見るこの言葉に、涙が止まりません。
自分が今、本当に頑張れているかは少々疑問ですが、彼や同様に自分の心に火を灯してくれる多くの人のためにも、頑張らなくてはなりません。
同じように勇気をつなげられるように。
向こうでガンバレ!!