Hidenori Nodera 野寺秀徳『輝く路の上で』

SHIMANO Racing野寺監督のブログ

栄光の表彰台!

2015-07-28 16:57:03 | 日記

先週末、東京のお台場で行われたJPT湾岸クリテリウムは『湾岸サイクルフェスタ』というイベントの中で行われたレースでした。

当然私も普段と同じようにチームスタッフとしての参加であったのですが、その中で行われたガールズ競輪現役選手&往年のロードレーサーOBによる『スペシャルステージ』と位置づけられたレースに参加させて頂きました。

なななんと優勝!

他の参加者の皆さんの多くは、私が憧れ、自転車を始めるきっかけとなったような偉大な選手です。

てっきり、事前からシナリオがあるレース形式のイベントと思っていたのですが、主催者側にどう走っていいか聞くと『え?ガチですよ』と・・・。

とは言え、現役を退いた方々メインのショートレース、ここは空気を読んで無理なく走るに違いありません・・・と思っていたのは早とちりでした。

事前の打ち合わせで顔を合わせた諸先輩方、口では冗談を言いながらも、レースを走る事実を前にテンションがバンバン上昇していることが伝わってきます。

その後の試走時間では、参加者の皆様(全員それなりの年齢)がレースの動きを思い出すかのような『アタックごっこ』を繰り返し、私も当然ごっこに参加してしまうわけです。

試走の段階ですでに『大人』の存在は確認できませんでした(笑)

レースは7.25kmと(現役選手にとっては)ショートレース。
1周1.4km程のコーナーと起伏が連続するコースを5周です。

スタート直後、弟子(安原選手談)であるガールズ競輪の元砂七夕美選手に牽引させる、という大技を繰り出したアトランタ五輪代表、安原昌弘選手ら2人が一気に後続を引き離します。

宇都宮ブリッツエンGM廣瀬選手が集団牽引を開始し、それに私、バルセロナ五輪代表、藤野智一選手、元ポーランドムロズチーム所属、栗村修選手、アテネ五輪代表、唐見実世子選手、近代ツール・ド・フランス日本人初出場、今中大介選手、更には時速300km/hの世界観を持つF1ドライバー片山右京選手が続き代わる代わる先頭に出てペースを上げてゆきます。

先頭でペースUPと言うより、前の人についていたら自動的に自分の番が回ってきてしまったので、いち早く後退しようとしている動きが、結果的にそれなりの先頭交代に見えていただけという内部事情はあったと思われます。笑

本来、ガールズ競輪の皆様との争いもしなくてはいけませんが、大人げない大人たちはそれどころではありません。

けっこうなペースで先頭を追いかけます。

私も一旦、安原選手らの場所へ向けアタックを試みますが、唯一の後輩レーサー廣瀬選手が反応つぶされます『コノヤロー』と叫ぼうとしましたが、苦しさのあまり口には出てきません。

そんなこんなで、安原選手らを吸収した集団は、最終コーナーめざしペースを上げます。

ここで前に出たのは、何人たりとも俺の前は走らせねー!サーキットの魔術師、片山右京選手!

唯一自転車選手出身の肩書で無いのに、さすが時速300km/hの世界に生きてきた男!

パワフルな加速とタイヤグリップ力ギリギリのコーナーの攻めを見せ、後続を引き離し最終コーナーを立ち上がります。

私は4番手の位置、選手間の距離が開いたところで、ラスト200mで現役引退後5年間溜めつづけた火薬を一気に爆発!

スプリントを仕掛けました。

最終ホームストレートへのコーナー出口で先頭を行く片山右京選手のスリップストリームから一気に前に出ます!

↑もうこの一文だけ見ればモータースポーツの世界から注目を受けてしまいそうです、ワタクシ。

スリップを使い前に出るには絶妙の位置であったので、今出来る最高の加速を得て、ラスト100mへ。

この勝負もらった―!

・・・。

うぉぉぉおりゃぁぁぁぁー!!

・・・。

でりゃやゃぁぁぁぁぁ!!

・・・。

なかなかゴールが近づいてきません。

現役時代に感じていた距離感、今は倍ほど長く感じます。

すぐ後ろには選手が私を抜きにかかる気配が。

アナウンスでは『野寺が先頭、後ろから今中が来たー!』と。

大先輩である今中選手、普通ならば先輩に譲る事も考えるところではありますが、あの憧れの今中さんと全力でスプリント出来るチャンスは一生のうち最初で最後に違いありません。

気力を振り絞りゴールラインをめざし、交わされそうになりながらも何とか勝利のゴールラインを踏んだのです。

ゴール後は過去感じたことが無かった程の、疲労物質による痛みが脚を襲い、自転車に跨っていることがやっとの状態。

今中選手に『いやー。強かったね!』と手を差し出され嬉しくなりましたが、ここで一つの疑問が。

あれ?確か今中大先輩、私と同じ干支、うさぎ年生まれではなかったか・・・?

現役引退の年齢は私と変わらなかったはず、私より『一回り』ブランクがある筈なのに、ゴールラインまで追い込んできて、直後にさわやかな祝福の言葉をかけられる余裕・・・。

やっぱり凄い。

しかも逃げ続けていた安原さんもすぐ後ろ。。。

表彰までして頂き、そりゃ、いつもより多めにウィリーもしてしまいます。しかも現役選手の自転車を取り上げて(ごめん横山

↑憧れの偉大な元選手達に囲まれ、私にとっては最高の日になりました。

が、今まで優しかった先輩方が今後口をきいてくれなくなったりしないか・・・今は心配です。

なにはともあれ、ロードレースは素晴らしいスポーツと再認識しました。

選手がよい環境で目標を追いかけられるよう、またスタッフとしての仕事を頑張る事ができそうです。

今年に入って自転車には1000kmも乗っていません、1000kmといえば現役の合宿中であれば1週間で乗る距離。

今回、それなりに走れたのは、遠征中の夜などに時間を見つけて行っている軽いジョギングや、たまに行っているジャンプ運動での下半身への刺激、マウンテンバイク等でウィリー等をする時の上半身への刺激などがあったからでは無いかと思っています。

自転車に乗れない状況だからこそ、自転車を走らせるためにどのような運動が効果的か考える事が結構あります。

そんな運動の幾つか、機会があればここで紹介しますね。

コメント (2)
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夏こそ自転車!

2015-07-24 18:17:35 | 日記

と、タイトルに書いたものの暑くて危険を感じるレベルですよね。

私はと言うと、今日久さしぶりに自転車通勤を行いました。

夏風邪の症状はまだ完全に治まりませんが、私にはトレーニングしなくてはいけない理由があるのです!

ロードレースに復帰するのです!

7.25kmだけですが。

がしかし、ロードレースは見ている分には自分も現役時代のように走れそうな気になりますが、実際全力でペダルを漕ぐと、ものの30秒で脚が疲労物質に支配され動かなくなります。

真夏の過酷な気温の中、7.25㎞走れるか・・・。

と、不安にもなりますが、ま、いっか。

最近自転車に小型ベルを取り付けてみました。

むやみに鳴らすものでは無いので、使う事はほとんどありませんが、このベルの音、風鈴のような心地よい音がするので、つい鳴らしてしまいたくなるんですよね。

工具無しでアウターワイヤーなどの小物に固定出来るタイプのもの。これは便利です。

涼しげに泳いでいる鯉を見て思ったんですが、水中でペダリング運動できる乗り物って無いんですかね?

夏のトレーニングに採用したい気分です。

皆様、熱中症には十分気を付けて夏の運動を楽しんでください。

 

 

 

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自転車デビュー

2015-07-23 11:37:53 | 日記


相変わらずのグズグズ空ですが、どうやら梅雨明けしたようですね。

ここ数年、この時期日本に滞在していなかったので、この暑さと湿度が懐かしいです。

懐かしさのあまり、風情ある扇風機の前に居座りすぎたのが悪かったか、夏風邪をひいてしまいました。

喉が腫れ微熱に悩まされましたが、1日経過後はだいぶ良くなったようです。

しかしながら、治りにくいと言われる夏風邪。

ここから、完全に治るまでが時間がかかるのかもしれませんね。

せっかくの夏本番というのに、風邪というのも、もったいない話です。


話は変わって、

先日、息子がはじめて自転車に乗りました。

この夏5歳、これまでも自転車に興味を持っていたようですが、私が時間を作れなかったり、体力をつけるにはまだキックバイクで良いかな?と勝手に判断し、先伸びになっていました。

満を持して自転車を購入し公園デビューです。

乗れるかな?と心配していたのですが、緩い傾斜のある道を見つけ下る方向に漕ぎ出したらどうでしょう。

補助輪なしの自転車にいきなり乗れました!!

ペダリング運動は初めてのため、静止状態から一人で漕ぎ出すことや、上り坂でペダルを踏み込むことはまだできませんでしたが、最初だけ補助してあげれば、平地であれば難なく自転車を走らせることができています。

バランスを崩す時も限界を理解しているので、直ぐに足が出て地面に転ぶことは結局ありませんでした。

さすが親父が元自転車選手!

という話ではありません。3歳のころからキックバイク、プッシュバイクと呼ばれるペダル無しで地面を直接蹴るタイプの2輪車に乗っていたおかげで、2輪車を走らせる動きは問題なくできるようです。

そのためペダリング運動に慣れるだけと言った状態で、自転車デビューを向かえる事ができました。

※ブレーキを握る事に慣れる事もまだまだ時間が必要そです。

自転車の歴史をたどっても、『ドライジーネ』と呼ばれる足で地面を蹴って進む2輪車が自転車の始まりと言われているようですが、この製品に乗る過程が無かったら、いきなりペダルのついた2輪車を開発されても乗る事ができる人は少なく、便利なものとしての定着は遅かったかも知れませんね。

そのあたりの歴史は自転車博物館のHPで。

ドライス男爵ありがとう。

自転車は便利な反面、時に危険を伴う乗り物です。

危険を回避するため、走行のルールを守る事と同時に、とっさの状況に対処できる技術も身につけておきたいものです。

その基本がライディング中のバランス感覚。

キックバイク(プッシュバイク)、お薦めのアイテムです。

大人用はないのでしょうか。

 

 

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夏のチャレンジ

2015-07-14 00:09:36 | インポート
ベルギー遠征に出ている水谷翔(18)が最初のレースを走り終え、7位でフィニッシュしたとの知らせが届きました。





写真はチームユーラシア提供

水谷は積極的に逃げにトライし7名の先頭集団で逃げ切りゴール。

ラストはロングスパートが実らす先頭集団の最後尾だったとの事。

ヨーロッパ初戦から素晴らしい走りを見せています。

貴重なヨーロッパでの経験、思い切りチャレンジしてきてもらいです。


私はというと、シーズン開始から慌ただしい日々が続きましたが、昨日から数日間お休みをいただいております。

休んでみて、ようやく自分がいかに疲労していたか気がつくこと、ありませんか?

昨日十分な休みを入れたつもりで、今日から活動を開始しようとしたら、身体が全く言うことを聞かずほぼ寝たきり生活。

がしかし、今日は休めた感覚があるので、明日からはまた復活するはずです。

そういえば、かれこれ一週間お酒を断ち、食事を野菜中心にとることで身体のラインはスッキリしてきました。

すでに1キロ近く体重も減ったか?

私も選手の時を思い出し、身体のケアを継続していこうと思います。

私の夏チャレンジはそこらへんか?
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リズムを整え節制開始!

2015-07-10 11:19:33 | 日記

▲JPT西日本クラシック Photo: SHIMANO Racing

しばらくの間、このブログをほったらかしてしまいました。

5月、6月とかなりハードなスケジュールでレース遠征を行い、ようやく余裕が。

しかしながら、ゆとりを感じると、必ずねけ落ちる事も出してしまう私。

こんな時こそ気を締めて行かねばなりません。

が、最近の湿度はすごいですね。

ジメジメな空気に私のやる気もジメジメと湿っぽくなる一方です。

と言う事で、気を入れ直し先日久々に自転車に乗りました。

通勤だけですが、やはり自転車に乗るとそれだけで身体も気持ちもスッキリします。

遠征で続いた不節制を挽回すべく、運動&食生活に気を向けて活動していきたいと感じています。

ここ数日で早速400グラムほど減量しました!!(気のせいかもしれませんが)



↑蜂?に狙われた私の腕。あまりの不節制に毛穴から甘い蜜の香でも出てきたのでしょうか?



↑しばらくチューチューしていましたが美味しくなかったらしく、つまらなそうに飛びたって行きました。

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