山登りをしたり
その途中で猛毒を持つマムシに遭遇したり
少し前の話ですが、見慣れない人からSNSのメッセージが届きました。
海外から、サイクリングに興味がある人かな?
程度に思っていたのですが読んでみて驚きました。
***
これ、君の古いバイク?
君の名前が入ってるサイズは50のバイクだよ。
友達からもらって俺の彼女が乗ってるんだ!
***
まさにそれは私が現役時代、12年ほど?前に愛用していたバイクです。
このバイクを使用していたのはオランダ籍のSKIL-SHIMANOチームに所属していた年。
欧州のプロチームはその年の最後にそれまでのバイクを一般向けに中古販売し、資金を次の年の活動費とすることが一般的。
おそらくこのバイクもそのようにして販売されたものと思われます。
私の使用するバイクは、彼らにとってはジュニア世代や女性にぴったりなサイズ。( ゚Д゚)
そのようにして購入されたバイクが、さらに友達の手に渡り、その人から連絡が入ったのです。
SNSはネガティブな感情も生みやすいツールですが、正しく使えば世界中の人とポジティブな交流を行うことができます。
数千キロ離れた場所で暮らす見ず知らずの人が、一台のロードバイクによって繋がり、互いに高揚した感情をもって言葉を交換できる。
今日も、その持ち主がそのバイクを使用しエクササイズを楽しむ様子をSNSで見ることができました。
なんて素晴らしいことでしょう。
スポーツは世界の人をつなげる。
難しい課題が多くある東京五輪ですが、選手の努力が実を結び、世の中にポジティブな影響を与えるような大会で終わってほしいと願うばかりです。
わたくし先日,
縄跳び3重飛びに成功しました。
子供のころに皆経験したであろう縄跳び。
綾飛びや、2重飛びにチャレンジした経験も多くの人にあると思います。
私も数年前、加齢による体力低下の予防になるのでは?
と。
久ぶりに縄跳びを手にしました。
主に2重飛びを複数回することで全身の神経をつなげるイメージで行います。
その後、選手の前で調子に乗ったことで人生初、ちゃんとした?ふくらはぎ肉離れを経験。色々な意味で激痛を経験。
そんな中ある日ふと思ったのです「3重飛びやってみたいな」と。
この'3重飛び’、思った以上にハードルが高い。
思いきり飛んで膝をたたんでいる時間をのばせば1回はできるけど、次の跳躍に移行できないんですよね。
特に40代(?何のこと?)ともなると体力は低下、俊敏性やバネを維持することは難しくなるイメージがあります。
しかし、永年スポーツの世界に身を置く私にはこれを可能にできる感覚があったのです。
バネ’実は繰り返すとあっという間に取り戻し成長できる体力要素でもある。と。
(もちろん加齢で筋肉は柔軟性を失い腱や骨とのつながりも弱くなります。十分気を付けて行う必要があります。)
ということで3重飛びができる身体を目指し、日々2重飛びを繰り返す。忙しさで平日はなかなかできないけど、回復時間もかかるのでむしろそのほうが良い。
週末の遠征に縄跳びを持ち出し空き時間に飛ぶ。
膝下、特にアキレス腱が固まり、土踏まずの筋肉が激しい筋肉痛をおこししばらく運動できない感覚が何度か繰り返しながらも、だんだんと慣れてきます。
そして先日。
思い立ちチャレンジを決行。
縄跳びの長さをできる限り短くし、効率よく回すために手首を小さく、そして力強くスナップさせることに集中。
何度か失敗を繰り返しついに3重飛び2回に成功したのです!
が、幼い時にテレビで見た3重飛びは何度も行っていた記憶。
集中力を最大限に高め更にチャレンジ、ついに5回連続成功しました!
日々、新しい何かを覚えたり、できるようにチャレンジする事って大切ですよね。
達成できない事もあるけど、自分を変えられる感覚をイメージしチャレンジする。
大げさかもしれませんが生きている意味がポジティブに変化する気がします。
達成できない最大の原因はチャレンジを始めないこと、達成するまで行わないこと。
解っていてもなかなか踏み出せるものではないですが、あることを思うと行動する勇気が湧いてきます。
それは自分の死。 と、ジョブズ様もおっしゃっておりました
1日、何もしないと言うことは、1日、達成のチャンスを失ってゆくこと。
死ぬ間際に「なぜ行動しなかった」という単純な後悔はなるべくしたくないですよね。
と、いうことで本日は人生初の有料オンライン英会話「日常英会話 入門!コース」にチャレンジ。
フィリピン人の先生からの英語での質問内容を理解しきれず、カッチカチに固まる私を画面の向こうから見つめる視線が痛すぎて25分間のコースでヘトヘト。
運動とは別のグッタリ感。
頭の動きを成長させる感覚、ぜんぜんわかりませーん。
まじ緊張したー。
でもやっぱり達成感もあります。
今日もたぶん少しだけ成長できました。
私はロードレースの世界に憧れ「速くなる」事を目的に多くの選手同様、様々なアプローチ、チャレンジをしてきました。
ロードレースで強くなるためには
・強い筋力
・少ない体脂肪
・高い心肺機能
の3つが主な要素と考えていました。
心肺機能に関しては血液を全身に循環させる、心筋の強さや酸素を結合させる血液成分等が考えられます。
その為に
・主にオフシーズンで大きな力が出るように筋肉を鍛え、
・プレシーズンには重りとなる脂肪と余分な筋肉すら削ぎ落とすために長い時間乗り込み
・心臓ポンプを鍛えるため峠の頂上に向けて全力で走り
・食事では脂肪をつけないための節制と、血液に良いとされる食材やサプリを取り入れる
という考え方が軸となっておりました。
ただ、トレーニングでの成長曲線が停滞(能力が上がるほど伸び悩む、これが普通です)してくると、何をどう改善してゆこうかと悩みます。
そこで多くの選手が「体重、体脂肪を極限まで落せば能力は上がるはず」と考えます。
ロードレースでは多くの場面で体重、重力が推進力を妨げている感覚があるので当然と言えば当然です。
不正解とは言えませんが、その考え方にとらわれると、カロリー制限の影響で回復に必要な栄養を摂取できず、活動量の減少からくる体重増加を恐れ休養を適切にとらない。
トップコンディションに到達している事を信じようとできずアプローチを続けて、気が付けば長期的に回復困難なオーバートレーニングに陥る。
なんて事とがよくおこります。
情熱的に取り組む選手に多い傾向。
実は私も例外ではありません。解っているにも関わらずそんな失敗を選手生活でひたすら繰り返してきました。
もっと沢山食事を摂って休養もしっかりしていれば更に良い結果が出たのでは?
今はパワーメーターのおかげで適切なトレーニング量をコントロールできて羨ましい!
と、思う事はよくあります。
んが。
選手の時に弱くなるような間違った事をし続けたにも関わらず、ある一定の結果を残すことができた。俺最強!
と言う話ではありません。
出力活動には細胞内のミトコンドリアやGLUT-4と言われる物質の量が密接に関わっているとの事。
細胞内ではATPと言われるエネルギー源を分解しながら筋肉の収縮活動などを行っているのですが、そのATPを合成するのがミトコンドリアらしいです。
GLUT-4はそのもっと手前のグルコース(糖質)を細胞内に取り込む働きをするものらしい。
この2つの細胞内での量が、発揮できるエネルギー量に影響を与える。
これらは細胞内のエネルギー(ATP)が枯渇し飢餓状態になった時に「ヤヴァイ!(◎Д◎;)」と?遺伝子に働きかけ増えるらしいのです。
知らんけど。目を凝らしても、小さすぎて見えないので本当かは知りません。
つまり、「もっと休め」と言われた事を無視して動き続けた事も、「もっと食べろ」という言葉に耳を貸さずカロリー不足のまま運動を続けた事も、「細胞の飢餓状態」を生み出し続けた結果、ミトコンドリアやGLUT-4を増やす事に繋がっていたのではないかとも 想定できます。
短期的(←この場合は数か月)にコンディションを落す事が多かったけど、長期的(←この場合は年単位)に見ればその失敗ともいえるアプローチが能力を引き上げていた可能性はあり、失敗しながらも努力は報われていた、とポジティブに捉えられる部分は確かにあります。
がしかし、やはり筋肉の分解や免疫機能はじめ様々な身体機能への悪影響にも繋がり、達成できたはずの結果を失っていた事も多かったと思います。
一旦オーバートレーニング状態に陥れば2,3日どころか2,3週間休んだところで身体が回復した感覚になりませんし、それが原因で失った結果がその先の道すら閉ざしかねません。
データ上の管理からはずれて一見極端とも思えるアプローチをする事も競技者には必要ですが、やはり基本的な休養や食事には目を向けなくてはいけません。
適切にそれらバランスをとることはとても難しいですが、実行できれば最高のコンディションを作り上げられるはず。
選手に最も必用な事は、自分を正しく分析しコントロールできる能力と言う事でしょうか。
等と色々考えていたら、もう一度ヤングな自分に戻ってチャレンジしたくもなってきます。
それが出来ないからこそ時間には価値があるのですよね。
伝えられる立場にいる事を幸福と思っています。
以上、パッション強すぎる人は面倒だ、というお話でした。
蝉の声を聞いていたら花が花火に見えてきました。
特筆するキャラクターがたくさんいた中で印象的だったのはチームにいた日本人だった。
彼はHidenori Nodera、ひたむきさを持つ典型的な日本人。
地球の裏側からジロのような大きなレースに挑み、その中で苦しんだ。
序盤から苦しんだ彼の努力は、中盤以降まさに偉業だった。
私たちは彼にモチベーションを見出した。
ミラノでのゴールではチームは皆、レースの勝者に興味を示さず日本国旗を掲げてゴールするNoderaを待った。
皆が喜び、興奮し、美しかった。
彼から私は学んだ。
本人は気づいていないかもしれないが、知らず知らずのうちに本当のチームの一員となっていた。
毎朝の挨拶を交わす彼は、私の中でスターになった。
↑過去のポストカード幾つか持っていってもらいました。