古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

岐阜県大垣市・昼飯大塚古墳

2016-05-14 08:23:10 | Weblog
岐阜県大垣市昼飯町東大塚の平地にあります。
標高25mの牧野台地上です。







全長150m、 後円部径99m・高さ13m、 前方部先端幅80m・高さ9.5m 三段構築の前方後円墳です。
前方部を南西方向に向けています。
岐阜県最大の前方後円墳で、全国でも70番目の大きさです。
現在、前方部・後円部とも墳頂は平坦になっています。

             (後円部)


             (前方部)

墳丘の周りには幅9~23mの前方後円形をした周濠があります。
墳丘には葺石が施されています。
円筒埴輪や朝顔形埴輪・楯形埴輪・靫形埴輪・蓋形埴輪・甲冑埴輪・家形埴輪 などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。
楯形埴輪・靫形埴輪・蓋形埴輪・家形埴輪 などは後円部にある主体部の上に並べられていたようです。
後円部の一部に葺石や円筒埴輪などが復元されています。


昭和55年名古屋大学による初めての発掘調査が行われています。
平成6~11年度にかけて大垣市教育委員会による範囲確認調査が行われています。
後円部頂中央に主体部があります。
一つの墓壙に砂岩で造られた竪穴式石室(北寄り)と粘土槨(南寄り)があり、さらに西寄りに木棺が直葬されています。
明治10年代に盗掘を受けています。
石室は長さ4.5m、高さ0.8mあります。
管玉・ガラス製小玉・水晶製算盤玉・滑石製算盤玉・滑石製勾玉・滑石製臼玉・碧玉製釧・滑石製釧・刀子模造品・斧模造品・鉄剣・針・笊形土器・土師器 などが出土しています。
粘土槨がどのような埋葬かははっきりしていませんが、直刃鎌・鉄剣・鉄刀・刀子・蕨手刀子・有袋鉄斧・鉄柄付手斧 などが出土しています。
木棺外からは、鉄刀・鉄剣・鉄鎌・鉄斧・刀子 などの鉄製品が出土しています。

古墳時代前期・4世紀後半頃の築造と推定されています。

この昼飯大塚古墳は、昭和31年に旧赤坂町の史跡に、昭和42年には合併後の大垣市の史跡に、平成12年9月6日には国の史跡に指定されています。

現在古墳公園としてきれいに整備されています。

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