古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

長野県飯田市・飯沼雲彩寺古墳

2017-05-27 05:48:48 | Weblog
長野県飯田市上郷飯沼南条3334、雲彩寺の裏にあります。
「南条天神塚古墳」とも呼ばれています。

全長74.5m、 後円部径31m・高さ8.5m、 前方部先端幅39.5m・高さ6m  の前方後円墳です。
前方部を南東方向に向けています。


                        

墳丘の東側は、雲彩寺の建設で一部削平されています。
飯田・下伊那地方最大の前方後円墳です。


                          (後円部)



                      (手前が前方部です)

発掘調査が1985年に行われています。
後円部中央にある埋葬施設は、両袖型横穴式石室です。
全長13m・幅2.3m・高さ1.6mで、羨道の長さが7.9m、玄室の長さが5.7mあります。
石室は単室構造で、花崗岩の河原石でつくられています。
西北西方向に開口しています。
石室の入り口は、閉塞石でふさがれています。
現在削平を受けた東側に開口している石室は、玄室の奥壁部分で、ここから内部に入ることができます。

                         

                (中央の暗くなっているところが羨道です。)

倭製四鈴銅鏡、単鳳環頭柄頭、鉄鏃、馬鈴、雲珠、杏葉、金環、切子玉、臼玉、銀製丸玉、金銅製丸玉、須恵器 などが出土しています。
ただ現存するのは馬鈴2個と金環1個のみだそうです。

古墳時代後期・6世紀前半頃の築造と推定されています。

昭和40年4月1日長野県の史跡に、平成28年10月3日国の史跡に指定されています。

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