古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

奈良県河合町・一本松古墳

2015-07-04 07:53:03 | Weblog
奈良県北葛城郡河合町佐味田一本松の「馬見丘陵公園」内にあります。
公園南エリア・下池の南側です。
「倉塚北古墳」とも呼ばれていて、前述の倉塚古墳のすぐ北隣です。













全長133m、 後円部径80m・高さ12m、 前方部先端幅80m・高さ?m の前方後円墳です。
前方部を北東に向けています。
地山を削り出して造られています。

1974年に新たに発見された古墳で、かっては「寺戸前方後円墳」とされていました。
開墾や盗掘で墳丘は削平・荒らされていたそうです。(現在は芝生を張ってきれいに復元されています。)
そのため葺石や埴輪の存在、築造時期などは不明とされていました。
2006年(平成18年)、後円部南東側隣接地の発掘調査が行われています。
周濠の一部と外堤の存在が確認されました。
その周濠や外堤から、円筒埴輪や家形埴輪・舟形埴輪・草摺形埴輪などの破片が多量に出土しました。
外堤上面からは土壙墓と埴輪棺墓がそれぞれ1基見つかっています。
なお外堤に接して一辺12~14mの方墳(一本松2号墳)も発見されました。
その周溝の底から埋葬当時の原形をほぼとどめた円筒棺墓が出土しています。

この古墳の築造時期は埴輪棺墓に使われていた円筒埴輪から、4世紀中頃から末頃の築造とみられています。
南側にある国の特別史跡「巣山古墳」よりも半世紀近く前に築造されたようです。

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