古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

奈良県明日香村・平田梅山古墳

2015-08-22 08:05:16 | Weblog


奈良県高市郡明日香村平田梅山にあります。
近鉄吉野線・岡寺駅と飛鳥駅のほぼ中間の所です。
「石山古墳」とか「猿山古墳」と呼ばれることもあります。






                   (左手前が前方部で、右奥が後円部です)

全長140m、 後円部径75m・高さ15m、 前方部先端幅110m・高さ15m 3段構築の前方後円墳です。
前方部を西に向けています。
明日香村唯一の前方後円墳です。

墳丘の周りには盾形をした周濠が、その外側には堤があります。
周濠は「文久」の修復で大幅に改変されているようです。
その際、もともと双円墳だったのを前方後円墳に改造したのだとの見方もあるそうです。
墳丘には葺石が施されていたとみられています。
陵墓に指定されているため、発掘調査は行われていません。

古墳時代後期の築造とみられています。

宮内庁が、第29代欽明天皇の陵墓「檜隈坂合陵(ひのくまのさかあいのみささぎ)」として管理しています。


欽明天皇陵とされていますが、この古墳から北西方向約800mの所にある「見瀬丸山古墳・・・2011年3月12日紹介」を欽明天皇陵とする学説が現在では有力となっているそうです。
この梅山古墳の被葬者は「蘇我稲目」だとする説もあるそうです。

現地にある説明板によると
 《「日本書紀」によれば、欽明天皇は32年(571年)4月になくなり、9月に檜隈坂合陵に埋葬されたとある。欽明天皇の后で推古天皇の母、堅鹽媛(きたしひめ)を推古天皇20年(612年)に合葬し、28年(620年)10月には砂礫を檜隈陵の上に葺き、土を積みて山を成し、氏ごとに大柱を土の山の上に建てさせるという記事が見える。》
                                 とあります。