古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

奈良市・宇和奈辺古墳

2008-02-16 09:44:54 | Weblog
奈良県奈良市法華寺北町宇和奈辺1289、航空自衛隊駐屯地東側にあります。
全長270m、 後円部径140m・高さ20.6m、 前方部幅140m・高さ19.6m 三段構築の前方後円墳です。
全国で13番目の大きさを誇る巨大古墳です。
宮内庁が宇和奈辺陵墓参考地として管理しています。
墳丘西側のくびれ部に造り出しがあります。
そこから祭祀が行われた痕跡を示す、土器や魚形・容器などの土製品が採集されています。また、蓋坏・高坏・はそう・器台・壷なども出土しています。
墳丘の周りは今も水を湛えた周濠(ウワナベ池)になっています。
さらにその外側にも周濠があった可能性があるそうです。
外堤上(幅24~30m)から円筒埴輪列がみつかっています。
墳丘には葺き石が施されていたと見られています。
また円筒埴輪や蓋形埴輪等が採取されていて、墳丘には埴輪の配列がなされていました。
古墳北側には、かって5基の陪塚があったそうですが、現在は1基残るのみだそうです。
古墳時代中期(5世紀中頃)の築造と推定されています。
ほぼどこからでも観察することが出来ます。
水面に映る姿は歴史の重さを感じさせるものでした。